音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
Hunter Killer

 

 

「潜水艦ものにハズレなし」とは映画好きがよく言うことば。

初日に仕事が休めず、土曜の朝にまずはと観に出かけた「ハンターキラー 潜航せよ」。

潜水艦を舞台にした映画は漏れなく観てきたつもりだが、

今回の作品は、国内で見られるだろうものとしては、

あのミレニアムのミカエル・ニクヴィストのほぼ最後の作品ということもあり、

どうしても映画館で見たかった。

(※リュック・ベッソン製作の"Kursk"にも出演、奇しくもこれまた潜水艦の物語)

 

まだ公開されて3日目とネタバレはよくないので、ストーリーは冒頭のトレーラーを見ていただくとして、

初見で強烈な印象の映像だったので、今日は連日の2回目(劇場は変えたが)、

ようやく細かいところを追いかけられた次第。

こういうときは英語力のある方が羨ましい。

 

ロシア国内のクーデターをきっかけに物語が進む関係で、ロシア人の俳優もたくさん出演しているが、

彼らのセリフの方がずっと聞きやすいのはなぜだろう。

要所要所、ロシア人の会話も英語が使われていて、その使い分けはなんだろうと思ったのはともかく、

(潜水艦が)沈んだ!(或いは沈められた)のsankなのかsunkなのかが聞き取れない耳だと、

2度目に字幕へ目をやるのを少なくすると、ちょっとどころか結構きつかったり(笑)。

 

話が逸れたが、本作には随所に細やかな演出、演技があって、

ひょっとしたら原作を読み込んでいるとその辺りぴんと来るのかもしれないが、

同じ原潜ものでもあのK-19のようなどっしりと重い雰囲気で当初から暗雲垂れ込める的な絵とは違い、

予定調和的に終わるであろうことを予感させつつも、

深海の闇と晴れ渡った海上の落差にも似て、様々な陰陽を織り交ぜながらの物語は、

いわゆる戦争もの、戦闘ものとして観てしまうには余りに惜しい。

 

 

 

 

本作はOSTも国内盤でリリース済み。

同じくジェラルド・バトラー主演の「エンド・オブ〜」のシリーズのサントラも手がけた、

トレヴァー・モリスが作曲。

腹の底にドスンと来るような低音使いが印象的な、

スケール感たっぷりのThe映画音楽な作・編曲作品に仕上がっている。

 

嗚呼それにしても惜しまれるミカエルの早逝。

「コロニア」の頃には(役柄もあるが)まだふっくらとして病気のようには見えないが、

その後、急に仕事を減らしていたようだから、ご本人としては本作も覚悟を持っての出演だったのかも。

その極まったものを感じてしまうせいか、エンディングの清々しさとは裏腹に、

彼の演じた敵艦のアンドロポフ艦長の機微が胸に突き刺さる。

何にでも最後はあるのだけれども、次作も次々作もぜひ見てみたかったと痛感した2時間×2だった。

 

 

 

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