音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
去年最後のジャケ買い

ジャケ買いは楽しい。本当に楽しい。

ハズレも当たりもあるし、

買い続けて当たりの率が上がるとも思えないけど、

この図柄のジャケットのレコードに、こんな音楽が入ってる

そのことを知るだけでも十分楽しかったりする。

 

2016年最後のジャケ買いはMax Regerという作曲家の作品集。

どうやらCDは出ていない様子。

 

 

 

 

チェロやピアノの弾き手も全く知らない。

なんだろう、この黄色い丸は。

黄色とグレーと、白い文字の具合や調子が何とも好印象で、

知ってることのほとんどないレコードだったのに、これが欲しいと思った。

だから、ジャケット載せてくれているお店での買い物は、

ちょっと怖いがやっぱり楽しいのだ。

 

 

 

 

 

チェロの演奏者、Rama Juckerはスイス出身の演奏家で手に入る音源はこのレコードのほかに数枚。

芯があって艶やかな弦の響きは新年に相応しい。

キリッとした空気の快晴の早朝ならなおさら。

 

Regerという人の作品は、オルガン曲がすごく有名とのこと。

Youtubeで聞いてみると、部屋の空気がぎょっとするほど重たくなる曲も。

それと比べてこのレコードの作品はどれもとても聞きやすく、

ゲンダイ音楽では、と腰が引けてしまう向きにもお勧めできる室内楽の1枚だ。

 

去年はレコード店に物色偵察に行く機会が極端に少なかった。

やっぱり足でかせがなくてはいいレコード、楽しいレコードとはなかなか出会えない。

それではいかんと反省した正月休み。

今年もおーと思わず声が出るようなレコードとたくさん出会えますように。

 

 

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海外から久しぶりにレコードを買ってみた

月に一度ほどだろうか、「入荷しました」リストを下さるお店が何軒かある。

たった1度しか買わなかったり、或いは問い合わせをしただけのお店も。

メールに付されたURLをクリックすれば、色とりどりのジャケットパラダイス。

最近はそれでも買うまでに至らず、眺めて十二分に満足、音は決して出てこないけれど。

 

偶然、 Gusse Rossiというフィンランドのテナー奏者のアルバムを耳にした。

特別な感じはしないけれど、また聴きたくなるブルージーな音色。

汗を感じるような熱はないけれど、程の良さとでも言えばいいのか、

上等のお酒を口にしたときの感触がふと思い出された。

 

少し考えてから再度、そのお店のサイトを覗いてみたが、すでにSold Out。

わずか1時間かそこらの間だったけれど、気に入ったお客さんが他にもいたんだな、

と思いつつ、やっぱり気になって古レコのモールで探してみた。

Gusse Rossi Quartetの"I'm still here"。

 

 

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フィンランドのRCAから77年にリリースされたワンホーン・カルテットによるアルバム。

わたしがこれと気に入るミュージシャンはその多くがヨーロッパで、そして寡作で。

Gusse Rossiで検索してみても、あと数枚が入手できそうな程度。

残念で、なおかつ少々ほっとしたりもするこの複雑な気持ち(笑)。

 

探し物がないと盛り上がらない盤探しだけど、

こうしてフィンランドのお店から飛行機に乗って届いた1枚をしんみり聞いていると、

知らない盤を端から聴いてみたかったあの時から心持ちも少しばかり変わったようで、

いかに自分の気に入る盤と出会えるかがやっぱり(当たり前だけど)肝だよな、

などと呟いてみる。

 

話が逸れたが、どちらかというと秋の夜長にピッタリの曲集で、

この1曲がどうしても聴きたかった!というB面2曲目の"Blues for Thomas"。

テナー奏者Rossiご本人と数名の合作曲であるのを知ったのは盤が届いてから。

道理で検索してもなかなか出てこないわけだ。

 

試聴曲にこれを選んだお店の方にこっそり拍手を送りつつ、或いは、

机の上からこうして検索して盤が届いてしまう便利さに感謝しつつ夜は更けていく。

寝苦しいと思って窓を開けたら意外にも涼しい風が。

梅雨の中休みとはいわないまでも、救いの涼に癒される。

 

探すのは少し面倒だけれど、出会ったら手に取り、

聴いてみて欲しい1枚。ぜひ。

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気がついたら11月も真ん中に
朝の通勤途上、空を見上げると月の姿がくっきりと見える。
いよいよ冬になってきたな、もうそろそろ沿道の並木も紅葉だ。

晩秋というこの季節だからこそ聴きたい1枚がある。
ボシュニアコーヴィチの82年ライヴ録音の2枚組レコードだ。


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音の消えゆく最後の最後まで何と甘やかで美しい響きのすることか。
何とも言えぬ光を放って音が美しく広がる様に思わず息をのむ。

ショパンを中心に編まれたプログラムだが、
このレコードの前主は同じ曲ばかりを聴いたのだろう。
1枚目のノイズは少々残念ながらも、目を閉じて音の世界に集中すれば、
それもやがて霧散する程度のこと。

このレコード音源がCD化されているかどうか調べてみたがよくわからなかった。
Denonより彼の音源がいくつか発売されていたが、大半は廃盤のようだ。

彼の奏でるショパンの数々。
メランコリックに過ぎるという方もいるかも知れないが、
だからこそ、こんな季節にボシュニアコーヴィチの弾くショパンが聴きたくなる。
プチプチと軽いノイズさえも気持ちを感傷的にさせるスパイスのようで、
陽が落ちてだんだんと暗くなるこの部屋にじっと身を潜めてみる。
夜が長いからこその1枚、もしレコード店で見つけたら迷わず入手を。


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Counterpoint - Kuniko Kato
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加藤訓子さん、スティーヴ・ライヒの楽曲シリーズが続いているけれど、
今回は驚きのLPレコードでのリリース。
先日のTIASでリリースを知ってから、早速、LINN Recordsのサイトで予約、
発売は今月20日ということだが、早めに送ってもらえるということで、
送料分高めになってしまっても、とにかく確実に速く聴きたかった。

9日に届いたスコットランドからの小包。
しっかりと梱包されて届いた1枚のレコード、包みを開けたのは既に深夜。
どうしようか迷ったが、取りあえず1回は聴いてみないと、
ということで真新しい盤をターンテーブルに乗せるときのドキドキ感、
これは何度やってもほんとうにいいもの!

収録曲は以下のとおり。

 A Six Marimbas Counterpoint (1986/2010)
 B New York Counterpoint (1985/2010)
   Vermont Counterpoint (1982/2010)

しっとりと音の芯の感じられる再生に改めて溜息。
全部は無理でも、こうして時々アナログレコードでもリリースしていただけると、
黒い円盤ファンとしては大喜び。
メディアの違いで音楽の善し悪しを云々するつもりはないけれど、
こういう音で聴きたいんだ!という思いはやっぱりあって、
それを叶えてくれる確率が高いのが、わたしにとってはレコードに針を落として聴くこと。

演奏が終わって針が無音の溝に流れていき、
ほんの少し置いてから、わたしは針を上げに席を立つ。
このほんの少しの動作が、ちょっとしたことなんだけれども、
音楽を聴く自分にいい具合に間を与えてくれる。
もちろん、最初に針を落とすときもそうなのだけれど。

LPだけだとちょっとね、という向きにも、
今回のアルバムにはLINN Recordsのフリー・ダウンロードチケットが封入されている。
寝落ちが怖いときには(笑)、DSでかけっぱなしができるからこれはこれで助かる。

訓子さんの演奏のすごさはこれまで何度もご紹介してきた通り。
この小さな部屋に満たされる音の響き、響きから生まれる充足感。
会議詰めで緊張していた体も自然とほぐれている。
気がつけば頭の中も空っぽ、明日のことさえ考えずただじっと目を閉じて音楽を浴びる。


発売を記念して、LINN JAPANのサイトに紹介文が出ているので、こちらもぜひアクセスを。
http://linn.jp/10-20-linn-records-release/

◇ LINN Records http://www.linnrecords.com/recording-reich-lp.aspx
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貸し切り観覧車
仕事の行き掛り上、観覧車に一人乗った。
一人、というのは、
一つのかごの中に1人という意味と、
一周して戻るまでの他のかごに何方も乗ってこなかったという意味と。


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高いところが怖いくせに、
引いた位置からあるエリアの全景を撮りたかったというそんな理由で、
一周して戻ってくるのに17分もかかる観覧車に乗ったことを、
少し後悔したかも知れない。

それでも、怖い気分を紛らわせたかったのか、そうでないのかもしれないが、
宙に浮いたような大円盤からレコードを想起してしまうのは、
もうほとんど病気だと思った(笑)。

てっぺんに上り詰めるまでにミッション終了。
かごが下に降りるまで17分の半分の時間を、
手元のレコードで片面このくらいのがあったなあ(どうでもいいが)、とか、
こびとになってカートリッジの針先に腰掛け、レコードの溝を旅してみれば、
そのスピードたるや、相当のものがあるに違いない、とか(それこそどうでもいい)。
それでもって、先日譲っていただいた1枚のレコードのことを思い出していた。
Leo Brouwerのアルバム、"de BACH a los BEATLES"。


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このレコードのA面3曲目に、
"A day in November"というBrouwerのオリジナルが入っている。
その曲は美しくも少々メランコリックで、いかにも11月の冷えた心地良い空気を醸し出し、
気持ちハイキーに写真を撮ったりして、
心の中を吹き抜ける風から目を逸らしたい「あの」気分に寄り添ってくれるような気がした。


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否、あの観覧車の切符きりのところで、
(他にあなたとわたし以外の誰も見当たらないのに)

 「おひとりさまですか」

とマニュアル通りの質問をされて、「ええ」と応えたときの、
あのすーっと何処かに風が吹くようなあの感じが、
仕事とはいえ、いつものようには上手くやり過ごせなかった。

頭の中には何度も件の曲がリフレインしている。
同じ楽譜をピアノで弾いても違った印象になるであろうギターならではのメロディライン。
Brouwerの、ちょっと眉間にしわ寄せてしまいそうな難しい曲とはかけ離れて、
鼻歌できてしまいそうな、優しいメロディ。

***

観覧車を降りて、ゲートを出る直前にまた呼び止められた。
いつの間に撮ったのか、わたしの写真が撮られていて、
「記念にいかがですか」とプリントを売り込まれたが、
折角だったけれども止めておいた。
係員の方が、円盤を回す装置のところに1人、切符きりにかごに乗せる方が各々1人ずつ。
約20分のことだが、計3人の人件費も出せそうにない貸し切り観覧車だから、
せめてプリントぐらいはいただいて来るんだったなあと帰りの電車で何思うとなく口に出た。
なんとなく、切なくなった営業中の出来事。
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from Sweden
レコードを随分いろんな国の方から譲っていただいているが、
スウェーデンは初めてかも。
切手がきれいだから記念に画像を貼っておこう。

隅にある、fragileのスタンプもまた可愛らしい。
譲っていただけた盤の状態もすごく良かったのだけれど、
レコードを大切にしている方からのパッケージや手紙は、
ちょっとしたことだが、印象に残るものが多いような気がする。


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Hungaroton
新年早々にレコード店に出かけた。
賑々しい雰囲気もさることながら、
毎日の目玉を作ろうと壁やらお楽しみの箱に少しずつ入っている注目盤に、
お店の気合いを感じて一層楽しくなってしまうのはもはや病気だろうか。

年末、ご近所の音楽ファン方を訪ね、深夜まですっかりお邪魔して、
あのCDやあのレコードと、これはという演奏を次々に堪能したが、
その時にひときわ耳に残ったのが、
ハンガリーのチェロの名手、Miklos Perenyiという演奏家の録音だった。

バッハの無伴奏は貴重な3枚組の箱入りだったが、
何と言っても端正で清々しい音色は日頃Shafranばかり聴いているわたしには、
また別の世界を覗いてしまった気がした。

その箱のデザインもさることながら、"Hungaroton"というレーベルを見て、
Yugoton、とかに何と無しに愛着というか執着を感じてしまうわたしは、
ああ、これはわたしのところに来ないといけないレコードだと意味も無く決め込んだ。

そうはいっても、そう簡単に件のレコードは見つからないからね、
と自分に言い聞かせつつ、出かけたいつものお店だったが、
これが運良くPerenyiによるコダーイのレコードがあった。
今年の盤運はそう悪くなさそう、と思ったら、
またしても他人には意味不明の笑みが漏れてしまったかも知れない。


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先述の"レコードの館"では、小編成のものを多く聴かせていただけたが、
振り返ってみれば、うちには室内楽のような盤はものすごく少ない。
独奏か一気に大編成、というのは極端というより分かりやすい世界だが、
小春日和にうとうととする心地良さの響きを知ってしまったからには、
もう後には戻れない(笑)。
また一つ、目の前に新しい扉が開いてしまった。

思えば、弦楽で気に入っている数少ないアーティストで、
最初にバッハを聴いたケラー四重奏団があるが、
思えば彼らも確かハンガリーの演奏家だ。

それにしても、一層冷え込んできたこの時間帯にひっそりと聴くコダーイ、
一音、一音がたおやかで慈愛に満ちた響きよ。
今年もまたレコードにまみれてしまおう。
レコードの話 | - | - | author : miss key
この悩みはよく分かるような



レコードの増殖。
レコードが増えていくのを、仕事やストレスのせいにはすまい。
とはいっても、一時期「断捨離」と称して長年手放し難かった本やCD等、
思い切って人に譲ったりして量的圧縮を試みたのだけれども。

それにしても、IKEAの広告よ。
IKEAの家具はまだ1つも買ったことがないのだけれど、
少し前に、上京してワンルームに引っ越しますというような設定の、
10代の女の子が大量のレコードやDJセットをかっこ良く並べ、
さあ新しい生活のスタート!みたいなCMもあって、これもすごく良かったが。

 「うちはまだトイレに盤を置いてない」

なんて、喜んでていいんだろうか(けっしてよくはない)。

こんなCM見ていると、やっぱり壁は目一杯使いたいよな、とか、
一度は諦めたことが頭をぐるぐると駆け巡る。
最近は同様のニーズがあるのか、
組み立て式で大きさにバリエーションのある棚がいくつも出ているが、
例えば、マルゲリータというメーカーのおしゃれな棚などは、
ますのうち2つほどを強度を上げるために斜めの板を入れて塞いだりするので、
入れる枚数がそれだけ少なくなる、みたいなことをつい考えてしまい、
おしゃれなレコード棚生活、はなかなか実現できていない。

知り合いの中には、昔ながらのカラーボックスを巧みに積み上げ、
それこそ大きな揺れでも来ようものなら名誉の・・・なんてことになりかねない状態で、
それでも日々、部屋にレコードを迎え入れている。
わたしには、そういう勇気(ほんとうに勇気か)や割り切りが足りないような気がする。
嗚呼、あの古い方のCMにあったお洒落なワンルームで、
たくさんのレコードとプレーヤーに囲まれた空間が何とも羨ましい。
10代をもう一度やり直せるなら、もうあれしかないと思えるほどに。
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40th anniversary
いわゆる「記念の品」にあまり縁のなかったのが、
ご好意により譲っていただけたLINN 40周年記念のレコード。


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「いつまでも、あると思うな○○とレコード」

などと常日頃から悪態をついているわたしが、
「まだ、大丈夫」と無根拠に構えていたら、LINN Recordsでは既にSold Out
高音質のダウンロード版の方が曲数多いもんね、
と酸っぱいぶどう状態だったのは、「なかったこと」にしている。

ところで、この記念アルバムは、A面に女性ヴォーカル、
B面にはクラシックの主要録音からのハイライトが配され、
濃厚な再生音に思わず口元も緩む快楽盤の仕上がり。
それこそ「毛穴まで見えそう」なくらいの解像感のようなものを要求するなら、
高音質データ配信の音源再生の方がぴったりくるのだろうけれど。

惜しむらくは、加藤訓子さんの演奏がレコードの方には収められなかったこと。
ペルトの曲"Fur Alina"の訓子さんによるアレンジと演奏は、
その浸透力たるや、ことばにできないのがもどかしいほどなので、
これをぜひレコードで聴きたいと思っているのはわたしだけではないはず・・・。
でも、同記念アルバムのダウンロード音源版では最後の40曲目に入っているので、
もし加藤さんの演奏をまだお聴きでない方はぜひ。

■ LINN Records http://www.linnrecords.com/
■ LINN Japan http://www.linn.jp
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モスクワからレコードが届いた
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いつも出かけているお店には、特に探さなくても何枚もの露盤があったが、
最近はあまり仕入れていないのか、或は人気があって売れてしまっているのか、
いずれにしても見かける枚数が少なくなってしまった。

ここのところ買っているのはShafranの録音ばかりだが、
最もオーソドックスな1枚、チャイコフスキーの小品その他の桃色ラベル盤がなかなか見つからずにいた。
50年代の録音でモノラルだから、よほど好きな人しか買わないだろう。
自分のようなモノラル小僧はそんなにいないと思うから。

なかなか見つからないのでeBayとかあちこちを検索してみたら、意外と高額で驚いた。
そこそこのコンディションでいいし、ジャケットも貧相なわら半紙のでいいから、
もう少しなんとかならんかな、と思っていたら、
とあるモスクワの個人ディーラーのサイトに行き当たった。
何でも、モノラル盤を強力に収集、その一部を欲しい方に譲りますとのこと。
大量のリストの中から、件のチャイコフスキーを見つけ、連絡をしてみたら、

「今度、仕事で東京に行きます。盤を持っていきましょうか?」

とのこと。
驚いたが、人づてに物を頼んだりするのが普通のロシアだから、まああるだろうと思い、
それでも、早く聴きたいのですぐに送って欲しいと返信したら快諾してもらえた。
「コンディションを念のため確認したら1面の一部に傷がありノイズが大きいので」、
大幅に割り引いてくれたため、送料を入れても余裕の予算内で助かってしまった。

何でも都内の某希少盤専門店と取引があるそうで、
音楽関連のアテンドのついでに盤も持ってくるのだとか。
レコードはとっくに買ってしまって、手続きも終わったのに、
なんということのない世間話で何回もメールを往復させた。
きっとレコードハンターに間違われたに違いない。
いや、モノラル小僧と偶然出会ったのがコレクターの方としても面白かったんだろうか。

モスクワから送られてきた小包はきちんと書き留め扱いになっていた。
レコード盤1枚、保険込みで$15はヨーロッパや米国のお店なら保険なしの送料だ。
ロシア郵便局と書いたテープでぐるぐる巻きにしてあったが、
今でも中身を詰めるのは局員の前でするんだろうか。
もう20年近く前のことだけど、
彼の地から日本向けに郵送するのは、ちょっとした賭けのようなところがあった。
今だと保険を付せば、10日ほどで確実に届いてしまう。
こういう何と言うことのないことでしみじみしてしまうのだから困ったものだ。

さて、Shafranのチャイコフスキー。
無理にレコードで探さなくても、CDがいろいろ出ている。
最近もヴェネツィヤから14枚組のボックスセットが廉価で発売されたが、
残念ながら、他社から出ているものに比べ、音質が今ひとつだ。
網羅的に収められているのが便利であるが、
チャイコフスキーを演奏しているのを1枚だけ、といわれたら、
Doremiというレーベルから出ているのがお勧めで、Vol.1から4の1枚目になる。

秋はチャイコフスキー。
静かな夜にはチェロとピアノの調べがいい。
訳あってしばらくプレーヤーを調整に出すことになった。
夜はまだまだ長いから、ゆっくり聴こう。
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