HOSONO HOUSEを聴き比べてみた | 2023.06.04 Sunday |
細野晴臣さんの1stアルバム、HOSONO HOUSEを手持ちの音源で聴き比べてみた。
というのも、このアルバムが発売されてから50周年ということで記念の再発盤も出たりして、
同じものはなるべく買わないわたしのところにも、レコードだけで3種類揃ったので、
少々遊んでみたくなった。
1枚目はつい先日発売された50周年記念LPレコード。
音がすっきりと整理されているような印象。
ボーカルがぽっと浮かんで楽器音と切り離されたように聞こえるが、
全体にこじんまりきれいにまとまっている。
2枚目は45回転2枚組レコード。
わたしの持っている3枚のレコードの中では一番hifiで音数が多く聞こえる。
でも、初期盤の持つ「ぎゅっと凝縮した音の塊感」はあまり感じられない。
3枚目は最初に買った73年発売の初期盤(の中でもバリバリの1stではなくて)。
もう随分長いこと聴いているけど、耳が覚えてしまっているせいか、一番ホッとする音。
演奏と歌のぎゅっと感が楽しい。
参考に手持ちCD(リマスターじゃない)の再生と比べてみると、
音が全体にふくよかなのがレコードで、CD音源は楽に聞けるというメリットとの天秤。
ついでと言ってはなんだけれども、
これまでで一番、というHOSONO HOUSEは、
あるイベントで聞かせていただいた、プロモ盤でかつ状態がものすごく良いレコードだった。
なんでも細野さんの関係者でご本人から贈られたものだそう(うらやましい)。
会場に言いようのないため息が漏れたのは言うまでもない。
海外発売のカラーレコード盤などは購入していなくてわからないけれど、
以上の感想もあえて比べてみれば、という感じで、それぞれ普通に聞く分にはどれも音質十分。
細野さんのレコードはこのアルバム以外にも、何度も再発しているアルバムがあるけれど、
例えばPink Floydの「狂気」のように、1stとそれ以外の再生音の落差が激しい感じはしない。
ちなみにHOSONO...の初期盤買えば今いくらぐらいか検索してみたら、
わたしが購入した頃の10倍!ほどにもなっていて、
とても人に薦められるような代物ではなくなっていた。
レコード人気、細野さんが内外で改めて注目されていることなども影響しているかもしれないが、
本当に聞いてみたいと思う方が気軽に手にできなくなってしまっているのが本当に残念。
前にもどこかに書いたけれども、
レコードに興味を持った方が、気軽に体験できる環境になればと願わずにいられない。
盤を虫干ししたくなるようないい風の吹く休日の独り言。