音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
サボテンの花

もう何年前のことか思い出せないほど以前の話。

人気俳優、人気女優を配し満を持して制作されたテレビドラマが綺羅星の如く、

と言うと言い過ぎかもしれないが、

次回話が気になって仕方がないドラマがいくつもあった頃があった。

 

ある時、テレビの流し見をしていてふと気がつくと見覚えのある顔が。

チューリップの財津和夫さん、いつのまに俳優に!と驚いた。

当時は「検索すればすぐわかる」ご時世ではなかったし、

毎週何曜何時から、と拘束されるのが苦手だったので、

とうとう最終話がどうなり、財津さん演じる男性がどうなったのかも

わからずじまいでいたが、

当該ドラマの主題歌だった曲を偶然ラジオで耳にしてつい昨日の事のように思い出した。

 

検索すると出るわ出るわ、わたしと同様ラストネタバレを質問して、

それへの丁寧な回答も多数。ああそうだったんだ、収まるところに収まる結末だったんだ、

となんだか妙に安心すると同時に、財津さんの歌が聴きたくなった。

 

 

 

最近、チューリップの過去アルバムがLP含め豪華セットで再発されたりして、

気になる要素はあったけれども、

そこまで当時ファンでもなく、でも好きな歌はたくさんある、ということで、

ヒット曲集の様相のセルフカヴァーアルバムを選んだ。

grown up というサブタイトルにも納得。

 

アルバムタイトルの「サボテンの花」、〜の花という曲はいい曲揃いだな、

なんて思いながら、改めてしみじみ、思い出のあれこれに浸ってしまう。

もちろん、当時のオリジナル曲も魅力的だけれど、

リラックス感満載のこのアルバムは、

財津さんの歌を全然聞いたことがない方に一聴をぜひおすすめしたい。

 

わたし自身、日本語の歌を全然聞かなくなっていた時期も長くあったけれども、

それなりの年齢になって、10代の頃によく聞いていたあの歌、この歌を

聞き直してみたくなることが増えてきた。

歌詞の一言、ひとことが、当時とは違うところにぐっと刺さったり沁みたりするのが

本当に心地よい。

音楽、歌ってほんとうにいいなと思う。

今日はまだ水曜、週の真ん中。いい歌をたくさん聞いたから明日も頑張ろう。

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風の日

都内は随分と冷たく強い風が吹いた。

晴天なのに気温も低くて、自然と体を動かしたくなる。

 

音楽を聴くペースを意識的に上げた。

去年は悲しい出来事が多すぎて、何をするにも一呼吸、ふた呼吸、

そうこうするうちに腰が上がらなくなった。

 

そんな毎日から1年の切り替わりに乗じて、音楽への接し方を変えてみた。

サブスク、ストリーミングのAI?が繰り出すオススメは確かに楽しくて便利、

なんだけれども、結構飽きがくる。

使い方の問題なんだろうが、アプリに遊ばれてしまう。

そして、そんなはずじゃなかったと、一人部屋で項垂れてみる。

 

J-Waveからタイミングよく流れてきた流行歌。

 

 なにができるのか

 誰を生きようか

 みんな儚い

 みんな尊い

 

そんな歌詞が耳に痛かった。そして大きく深呼吸した。

 

 

 

 

シンガーソングライター藤井風の新しいシングル&EP、「花」。

シングル用のアレンジは、それこそこれでもかというコード進行でもって、

聴く者に迫る。

それとは裏腹に感じるほど、イントロのざくざくとしたピアノは

まるで何かの決意を語っているかのよう。

おしゃれなポップとして聞き流すのはちょっと惜しい。

なので、一人部屋で、小声で歌詞をなぞってみる。

 

こんなわたしにも、きっと内なる花があり、

それを誰でもなく自分が見つけてやらなくてどうするよ。

重い腰がようやく上がった日は本当に寒かった。

ヒュウヒュウと音を立てて強い風が顔を過ぎて行く都会の夕刻。

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Where is "LAGHEADS"?

新年早々大地震に大事故。暗澹たるスタートについ沈鬱になるが、

そういうときこそ音楽から元気をもらおう。

 

ラジオから流れてきたとあるポピュラーソング。

ピシッと決まるリズムに心地良すぎるグルーヴ。

海外のグループ? いやどこかに忘れてきたシティポップの香りも充満しきり。

一体誰? と思ったらLAGHEADSの新譜からの1曲だった。 

 

 

 

 

いずれも実力派で鳴らすミュージシャンからなるスーパーバンドとのこと。

さっきシティポップと書いたけれど、歌物は他のアーティストとのコラボのようで、

思いっきりジャムってる曲もあったり、

一体根っこはどこにあるの?と思うくらい、これでもか!と飛び出す楽曲たち。

アルバムの宣伝にはこれでEPとあって、えって思わず言葉を飲み込む。

 

最後の曲が流れる頃には、ついさっきまでの憂鬱で頭の重たい感じが一体どこへやら。

もちろんドラムもギターもベースもすごいんだけれど、

何と言っても宮川純さんのキーボードがすごい。

自分達のために作った楽曲だとここまで弾けるのっていうくらいに。

 

何の味って表現できないけれども、美味しいことには違いない、

そんな凝縮感溢れる楽しいアルバム、これを今まで知らんかったんかいとは反省の弁。

しばらくはヘビーローテの予感、これ以上ない楽しい予感だ。

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振り返るには早すぎる?

「1ヶ月に平均どのくらい音源を買いますか?」

 

そんなアンケートがあって、今年になってどのくらい買っているか確かめてみたら、

意外にも、おそらくは過去一番くらい、音源を買っていないのが判って驚いた。

外出自粛中はすることもないし、外で食事することももちろんなかったので、

その分が音源や再生装置に振り向けられたから、結構な金額ではあったが、

それにしても。

 

雑食的にあちこちから新譜をかき集めてはひっきりなしに聞く、

そんな生活態度もどうやらここに来て転換期が来ているようで、

それは単に「自粛」の反動だけではない気がした。

 

振り返るには早すぎるのかもしれないが、

たとえば、海外のロックダウン中、さまざまなアーティストが

ネット配信を通じてライブ演奏を聴かせてくれたりする中で、

それが単に演奏簡易バージョンではなくて、

自身の作品を掘り下げたり見直したりしたものだったり、

新たな角度から光を当ててみたりして、

長年その曲を聴いてきた1ファンにとっても深く考えさせるものだったりと、

1曲、1曲、あるいは1つのアルバムにじっくりと向き合うきっかけがたくさんあった。

 

幸い十分すぎるほど良い音で再生できる装置も得て、

何度聴いても聞き飽きたとはならないどころか、

むしろその楽曲が表現しようとしているものから容易に目を逸らせないような環境になり、

わたし自身がもっとそれらに向き合ってみようと思うようになった。

 

 

雨の週末だから、何か普段できないことしようかなと思いついたのが、

オリジナルの楽曲と比べて聞き返してみること。

Roger Waters "The Rockdown Sessions"なら新旧全部揃うからいけるかな、と。

 

 

 

 

全6曲の構成と元のアルバムは次の通り。

 1 Mother (The Wall by Pink Floyd, 1979)
 2 Two Suns In The Sunset (The Final Cut by Pink Floyd, 1983)
 3 Vera (The Wall by Pink Floyd, 1979)
 4 The Gunner's Dream (The Final Cut by Pink Floyd, 1983)
 5 The Bravery Of Being Out Of Range 

   (Amused to Death by Roger Waters, 1992)
 6 Comfortably Numb 2022 (The Wall by Pink Floyd, 1979)

 

聴き比べといっても、新旧どちらが良いということではなくて。

これらの楽曲を選んだ意図や、改めて歌うことの心境に一歩でも近づけるかなと。

曲によっては、歌詞の一言ひと言に込めた意味合いが別のものになっているかもしれない。

或いはこのロックダウン中のアルバムから初めてWatersを聴いた方なら、

一体どんな感想を持っただろうと想像しながら、

オリジナルの楽曲を初めて耳にした時のことを思い出してみた。

その時々、胸中に沸き起こったものの全てが、わたしの宝物になっていた。

今思えば。思わず長い溜息が出た。

 

もう少し涼しくなったら、プレイリストをポータブルプレーヤーに詰め込んで、

どこか知らない街に出かけてみたい。

酷暑の疲れを癒してもくれるような珠玉のプレイリストを作って。

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daydreamer

PCのトラブルと格闘すること約3ヶ月間、原因は、OSの更新を怠っていたためだった。

ネットワークが繋がらなくなって原因を調べるうちに、

思っている以上に厄介なことになっていると気が付くのに随分時間がかかってしまった。

 

音楽再生もネットワークがらみなものにしてしまっているので、

しばらくはレコードばかり聴いていたが、

以前はそういう音楽生活であったはずで、それはそれで良いかもしれないと

感じたのはただの負け惜しみだろうか。

 

CDタワーが崩れたりと、そろそろ断捨離の時期だと思っていたので、

手元の盤を選別し、梱包、発送したのが昨日のこと。

選別に時間がかかった割には量はさほどでもなかったが、

床に積み上がった音源が整理できたのは朗報か。

どんなに素晴らしい音楽、音源でも、聞かなくなったのに手元に置いている理由がない。

そういう単純なことにやっと気がついただけでも、意味があったと思いたい。

 

整理するのが大変なので、盤を買うのは慎重になろうと思ったが、

そう言っている端から探して届くのを心待ちにしていた1枚が。

Radioheadの楽曲をピアノアレンジに編みなおした"DAYDREAMER"、

ポーランドのピアニスト、Bartek Wąsikのアルバムだ。

 

 

 

 

何かを検索していて偶然ひっかかった1曲がこのアルバムのもので、

CDは出ているようだったが、手近に購入できそうなのはmp3ばかり。

想像するに芯の無い残念な再生になりそうだったので、

せめてCDを探そうと思ってやっと見つけたのがポーランドのミュージックショップ。

通販のページに英語翻訳がついていなかったら買い物を諦めたかも(笑)。

 

たった1枚のCDにそこまで執着するか、と思われるだろうが、

たまたま耳にできた1曲が、Radioheadの曲でもすごく気に入っている曲だったこと、

多分ピアニスト自身が彼らのファンじゃないかな、と思える何かが感じられたこと。

深い森の中に差し込む一筋の光のような美しい響き。

彼の演奏をもっと他の楽曲でも聴いてみたいと思い、音源を探したが、

ソロ演奏のものでは手に入る物がなさそうなのがとても残念だ。

 

以前のように眠れぬ夜が続くようならさらに愛聴盤となったであろう1枚。

床の見えるようになった狭いながらも楽しい我が家にほっと落ち着いてみれば、

紅茶でも淹れてあれこれ思い出しながらぼんやりする時間にピッタリの音楽。

そういう時は人の声が重苦しく、楽器の音色の方がずっと優しく響くから。

さて、明日は月曜だ。サザエさんではないが、気持ちを切り替えていこう。

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流れ星の如く

寒い季節だから余計に気持ちが沈むのか。

ここ1週間で随分続いたアーティストの訃報。

追悼とか、そういう気持ちになれない沼の底。

 

高橋ユキヒロさんの歌、楽曲には、コロナ禍で混乱の3年間、本当に救われた。

夜遅く、伸びきった輪ゴムのような身体を引きずり帰宅、

食べるより湯浴び、そして泥のように眠る。

そんな繰り返しから「脱出しよう」と思えたのは、

ふと気が向いてトレイに滑らせた1枚のCDを聴いてから。

ああ、手元にこんな素敵なアルバムがあったんだ。あるんだからと。

 

以前はその歌の文句にピンとは来なかった。

繊細で、ともすれば人の弱さのようなものにフォーカスした歌詞。

どこか懐かしいけれど、フォークとは違うメロディの優しさ。

そういうのが沁みてくるのはきっとわたしが年をとったから。

 

最初に聞いたユキヒロさんは、ミカバンドの太鼓の人、だった。

歌を歌えると知ったのはYMO結成後で、ソロアルバムを楽しむようになったのは、

その随分後になってからのことだ。

 

最近では、ご本人のtwitterで闘病の様子が伺えた。

同じ病気で身近な人をなくしているので、その治療の辛さを思うに目をそらしたくなった。

仕方のないこととはいえ、現実から逃げるようにして毎晩彼の歌を聴くようにもなった。

 

***

 

今夜は久々に「黒船」を聞いてみたいな。

そう思って盤を探ったが一体どこへしまい込んだか見当たらない。

なので、新生ミカバンドのアルバムから「タイムマシンにおねがい」を。

 

 

 

 

辺りが静まったこんな時間に大音量で聞けるわけがないからヘッドフォンで。

木村カエラさんの歌声に救われる。

思えばこんな豪華なバンドだったんだな。

子供の頃から幸運にもすごいバンド、ミュージシャンの音楽に触れてこれて、

とんでもなく贅沢な時間を過ごせてきたんだと痛感する。

ひょっとしたらもうそんな時代は二度と来ないかもしれないと思いつつ、

ユキヒロさんがわたしにくれた無数の癒しに感謝してー合掌。

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a happy new year 2023.1.1

新年最初の楽しみは何と言っても駅伝だ。

足が遅いどころか、運動神経がないんじゃないかというわたしだからこそ、

一度でいいからあんな風に風を切って走ってみたい、とわくわくした気持ちを抑えきれない。

 

今年の箱根駅伝は、沿道応援も解禁され、ようやくあの駅伝が戻ってきたとほっとした。

大勢が犇めく状態を作り出すことの良し悪しは別にして、

走る選手がいて、応援する人波があって、

しかも実力校が選りすぐりの選手を出してしのぎを削るわけで、面白くないはずがない。

 

今回の競走では母校の活躍もあって余計に力が入り、

テレビ観戦ではあるものの、エアコンもいらないほどの熱気(笑)。

思えば、新年早々の近所の遊歩道は、ジョギングする人の数が平時よりずっと多くて、

わたしも少しだけ走ってみたが、気持ちとは裏腹に足が縺れてすぐにやめた。

今度生まれてくることがあったら、あんな風に走れますようにとつい呟いてしまう。

 

***

 

去年は耳の疾患もあって、手持ちの音源を整理することに明け暮れ、

新譜を拾い集めるいつものルーティーンは秋も秋、冬近くになってようやく再開。

毎月お金が手元に残るな、と思ったら、盤を買っていないんだから当然のこと。

 

ここ1年ぐらいのリリースからあれこれ探っていたら、

中身はともかく、買って手元に置いておかないといけない盤が結構出てきてしまい、

予算の許す限りあれこれとオーダー、今日はその中から年始1番に聞いたものを。

 

 

 

 

六角精児さんが、バンドではなく、ソロアルバムとして出した「人は人を救えない」。

タイトルだけ見るとぎょっとしてしまうが、まずは聞いてみるのがよくて。

1曲目の「やつらの足音のバラード」は、昔アニメ番組の挿入歌だったから、

かまやつひろしさんを知らない方でも聞いたことはあるかも。

「往年のフォーク・ロックカバーアルバム」とお店の紹介に出ていたけれども、

この選曲に悶絶する人ってどんな音楽背景がある方たちだろう。

カバーだけでなくて、六角さんのオリジナル曲も1曲入っていてお年玉感強し。

 

わたし自身、全曲をオリジナルで聞いてはいないけれど、

知らなくても六角さんの歌声で聞いたら、すっとその「世界」に入っていける。

バンドでのアルバムも含め、揺るがない軸のようなもの、他にはない空気がある。

歌詞ではなく、声が物語る、じんわりとこみ上げてくるもの。

 

このアルバムで1つだけ残念なことがある。

わたしは当初レコードで買ったが、CDは12曲、レコードは11曲。

なんと、早川義夫「この世で一番キレイなもの」がCDのみ(あくまでも個人的な思いだが)!だった。

よりによってなぜこの曲なんかなあとため息をつきつつ、CDも買った。

(ポータブルにも入れたいからどのみち買ったよなあとちょっとだけ言い訳しつつ。)

 

まあお正月だからいいよね(と、さらに言い訳。)。

今年は是非六角精児バンドのライブにも出かけたいと思う。

それが叶うまでは、このレコードをちびちび聞きつつ揺られていよう。

 

無い物ねだりではなく、新たな1年が去年よりも落ち着いた良い年になりますよう。

この辺境blogを訪ねてくださっている方々のご健康、ご活躍を祈念して。

今年もどうぞよろしくおねがいいたします。

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Life is Dance

心地よい秋風が吹き始めた週の少し前のこと、

俳優でSSWの古谷一行さんの訃報が。

映像ではなんといっても「横溝正史シリーズ」の金田一耕助だけれども、

わたしにとっては俳優の前にSSWだった。

 

作って歌える俳優の方は何人もいて、

どちらが先かと言わなければ意外にたくさんいると思うが、

俳優として人気が出なければもっとアルバム出たかもな、

みたいな不謹慎なことを思ったりする。

 

歌って演じるアーティストは好きな方が多くて、

もちろん古谷一行さんのアルバムもEPも一通り揃っていて、

こうして1stアルバムから通しで聴いていると、

日本語の良さがじわっと滲み出るようなあったかい歌が多くてつい涙してしまう。

改めての追悼の1枚、「糸電話」収録の5枚目かとも思ったが、

その一つ手前、80年リリースの"Life is Dance"にした。

 

 

 

 

横溝シリーズがが確か77年とか78年だったと思うので、その直後になる。

盤に針を落とすや否や、部屋の空気はガラリ一変、一瞬であの時代に持って行かれてしまう。

それにしてもこの辺りの盤って本当にいい音がする。

盤に音を詰め込む技術が行くところまで行ってしまっているんだろうか。

耳馴染みの良さは一体どこからくるのか、

四畳半フォークほどじめっとした感じがなく、さりとてその時代オンリーな流行歌謡でもなく。

 

こうして聴いていると、亡くなったというのがにわかに信じられないくらい、

楽しそうに歌っている。

演じることと比べられはしないけれども、歌が好きだったことだけはすごくわかる。

そんな歌の数々。

 

もし、これから彼のアルバムを聴いてみようかという方がおられたら。

2時間ドラマの金田一が印象に残る方なら迷わず5枚目のアルバム「ITODENWA」を。

そうでなければ、今日紹介した4枚目もしくは3枚目のアルバム「遊歩道」をお勧めしたい。

レコードは国内の歌謡曲を扱う中古店で比較的簡単に手に入る。

 

嗚呼それにしても。

仕方がないとわかっていても、大好きな歌手がこうしてまた一人逝ってしまい、

取り残された感満載の秋がなかなかに辛い。

レコードが聴きやすい季節になったというのに・・・。

あなたが遠く去ってもこうして思い出してはレコードを聴いています。

どうか安らかに。合掌。

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hey hey rise up

プロテクトソング、という言葉を久々に聞いた気がする。

ロシアが仕掛けたウクライナへの戦争。

ネットにも街中にも、美しい青と黄色の"No War"のメッセージが

様々な形で表現されている。

他国の戦争でこんな様相になったのは個人的には初めての体験だ。

 

 

Pink Floydの名義でリリースされたシングル、"Hey Hey Rise UP"は、

ウクライナのバンドBOOMBOXのリードボーカルAndriy Khlyvnyukをフィーチャリング。

元々はデジタル配信のみと聞いていたが、話題になったこともあってなのか、

8月にCDとシングル盤レコードもリリースされることに。

 

 

 

 

ひまわりはウクライナの国花。

ジャケットのデザインは、キューバのアーティストの作品で、

「ひまわりの種をポケットに入れてって。

あなたたちが死ねば、そこからひまわりが生えるから」

とロシア兵に皮肉を浴びせたある女性に捧げられたものだという。

 

物理メディアの収益は、ウクライナの人道支援基金へ寄付されるとのこと。

1枚といわず何枚も購入したいところだが、アナログは国内限定2,000枚だそう。

周りのレコード好きに声をかけるとしよう。

1日も早く彼の地に平和が戻ることを祈りつつ。

 

 

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時代遅れの・・・・

今年最初の地元の夏祭り。

商店街の人々が出店をだしていつもの通りがミニホコ天。

え、夏祭り?まだ5月なのに(笑)

頭の中の暦を気にしていても仕方ない、

階下の部屋から聞こえてくるサザンオールスターズの歌がぴったりな青空。

 

サザンといえば・・・。

ここしばらく耳の調子を整えるのもあって、

毎日が「クワイエットコーナー」状態だったが、

しっかりした音量で聴いてみたいと思ったのが、この1曲、

桑田佳祐 feat.佐野元春、世良公則、Char、野口五郎、「時代遅れのRock'n Roll Band」。

 

 

 

 

数日前に発表されたばかりの驚きのコラボレーションによる1曲。

配信のみのようで、わたしはSpotifyで聴いている。

歌って演奏している5人が同級生!というのもびっくりだけれども、

歌の文句に耳を傾けると、こんな歌が今こそ必要という背景に少し胸が苦しくなる。

 

それでも。

歌の力、音楽のチカラ。

信じてみよう、改めて。

 

なお、この曲の収益の一部はチャリティーということで寄付されるそうだ。

歌詞の内容や趣旨には敢えて触れない。

少しでも気になった方はぜひこの曲を聴いてみてください。

彼らの若い頃の楽曲に親しんだ方なら思わず口元が緩むはず。

 

公式サイト https://special.southernallstars.jp/jidaiokure/

 

 

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