音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
Time waits for no one

早くも暑い季節がやってきた。

年々、夜、エアコンを入れる時期が早まっている。そして気だるい朝も。

無理やりにでも頭のスイッチを入れないと。

 

最近ものすごく気に入って毎日ヘビーローテのBlack Label Society。

Apple Musicのおすすめプレイリストに偶然出てきた1曲が忘れられず、

あれこれ端からアルバムを聴いてみて、

とりあえず気に入った比較的最近の2枚をレコードで買った。

そのうちの1枚が、"Order of the Black"。

 

 

 

 

とにかく、気になる1曲、気に入った1曲が入ってさえすればそれで十分。

もちろん、いきなりの冒頭からザリザリなギターとこれでもかというくらいメロディアスなライン。

そしてこの声、この歌い方。

"Time waits for no one"を、朝から強い陽が射す部屋で聴いていた。

朝から聞く歌ではないのかもしれないが。

いい歌はいつ何時どれだけ繰り返して聴いても十分ということはなくて、

もっともっとと欲する何かが躰の芯から溢れ出てくる。

 

 

 

 

 

 

この、ギターを弾き、そして歌っているZakk Wyldeという人。

わたしはこのアルバムから初めて聞きだしたのだけれども、

彼がオジーオズボーンというグループに居て、その当時はものすごく痩せてたというのを教えてもらい、

早速に検索してみたら、びっくりするほど雰囲気が違う。

まるでごつい棍棒のような腕でがっつり弾くギターのイメージとはかけ離れていた。

 

それにしても。

単にバラードというのではなくて、強さと美しさを兼ね備えてじわじわと昇華していく様は、

なんと言えばいいのだろう、ただそれに耳を傾けるだけで心の中の霧が晴れていく。

それが、夜通し蒸し暑く寝苦しかった日の朝であっても。

 

最近、なんというか、冴えない日が続いているけれど、

そんな1曲と出会えたのだから十二分にhappyだ、それでいいじゃないかとほっとする、

朝の7時だというのに、ベランダはすでにジリジリと焼けるように暑い週末の朝だ。

 

 

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Waters - 田園 - Wordsworth

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外の空気が吸いたくなって、ふらっと街歩きに出かけてみた。

道路脇の植栽、以前と比べて随分季節感が増しているような。

変わった花の紫陽花につい見とれて道行く人の邪魔になる。

見上げると真夏のような太陽。

 

Roger Watersの久々の新譜をヘッドホンで聴いていた。

買ったのはレコードだったが、ダウンロードカードが付いてくる。

生温かな空気が頭の中に充満する。

レコード再生なら部屋一杯に。

歌詞は、とりあえず、置いておこう。

新しさではなく、立ち位置の確からしさに安心する。

眼を閉じると、穂がまだ出ていない麦がずっと遠くまで植わっている。

そして、風が運んでくる匂い。あのどこか懐かしい匂いが。

 

 

帰宅してぼんやり眺めたドラマの再放送。

登場人物が「この詩は誰のもの?」と尋ねたら、Wordsworthと。

子供の頃、日々当たり前のように目の前にあったあの田園は、

今はまるで映画か何かの一齣のようだ。

草の音、草の匂い、踏みしめる地面のやわらかさ。

それをひとことで煌めきというのならそうなのだろう。

今夜はもう一度Watersを聴きながら眠ろう。

 

 

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また1年が始まる

年度を区切りに働いて何年になるだろう。

桜が咲くほんの数週の間に過ぎ去る春が、

こんなに短いと感じるのはここ数年だけれども、

この時期、仕事も人間関係も改まり、日々緊張の連続。

 

疎遠になりつつある人々の近況が漏れ伝わってくるのもやはりこの時期で、

歳を理由に何事も億劫になりつつあるわたしの周囲では、

チャレンジに成功して新しい道に進む人、

思い切った選択をした人と、少し羨ましいくらいの新局面を迎えた方々がいる。

 

うらやましいなどと言ってる暇があったら自分も何かチャレンジしよう。

そうはいっても全く新しいことは難しいから、

すっかり忘れつつある語学をやり直そうと決めた。

 

少し気分を変えてみよう。

そう思って新譜から選んでみた、John Mayerの"The Search for Everything"。

 

 

 

 

歌声もギターもリラックスした中にいい緊張が。

ここのところ、例えば店頭の試聴台で新譜をチェックなんてことは滅多にしないけれど、

肩の力が抜けてきてからの方が、これというアルバムに行き当たるような。

音楽の方からこちらにやって来てくれるような。

 

ベランダに出れば、マーガレットにオステオステルマムが満開で、

ジャスミンの蕾は膨らみ、バラは葉を広げながら空へ空へと伸びている。

縮こまってる場合じゃないと彼らも言う。

そうはいってもなかなか体が動かないけれど、

せっかくいい季節になったのだから、しのごの言わず一歩踏み出してみよう。

二歩目は意外に楽にいけそうだから。

 

 

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力が湧いて出てくるような

毎年楽しみにしている近所の桜が無事に咲いた。

道路にせり出すようにして伸びた枝が電線にかかってしまい、

去年の夏、やむなしの強剪定で、体力を失いがちな高齢樹だけに心配だった。

 

 

 

 

ここに越してきた頃の勢いはさすがに望むべくもないが、

それでも種類毎に(そう、異なる種類が1本ずつ植えられている)、

ほんの少しずつタイミングをずらしながら、見事に花を咲かせていく。

パッと散るその際まで陽の光を受けながら花の潔さを嫌という程思い知らせてくれる、

桜ほどそんな花もないだろうと、またしても思い返している。

 

 

 

 

さて、今日という日はわたしにとって区切りの1日。

いつもの日曜と全く変わりのない1日であったが、

せっかくだから、これからの1年に向けて、力が自然と湧いて出てくるような歌を聴こう。

Tom Odellのアルバム、"Long Way Down"。

 

 

 

 

最初に彼の歌を聞いたのはドラマの挿入歌だったが、

彼の容姿を見たときは少し驚いた。

もっと力強さが見て取れる体つきを想像していたから。

英国の SSW、このアルバムがメジャーデビュー作品とのこと。

 

憂いに満ちた歌声、時に血肉が芯から震えるような力を湛えて。

この作品時、彼はまだ22歳。

22の時、わたしは彼のようには自由にそして深く感じることはできなかったよ。

それを、そのことを、今日のわたしは忘れ物とは思わないけれど。

そして決して楽ではないだろうこの1年、1日1日を地味に積み重ねていこう。

明日もまたいい1日でありますよう。

 

 

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突然発作的に

突然何の脈略もなく発作的に聴きたくなる音楽がある。

iPadの画面を眺めながら、あれ、これ、と聴いていたら、

目に留まった1枚、 YMOの「増殖」。

 

 

 

 

最初は紙ジャケCD化された時の音源で聴いていたのだけれど、

やっぱりこれでなくてはと思い立ってレコードを引っ張り出した。

ダンボールの台紙に枠が作ってあって、

そこに10インチサイズのレコードが収まっているから、

棚に並んでいてもすぐに見つかるのがいいところ。

それについでに思い出したが、これがわたしの初10インチ。

 

早速比べてみよう、と一押しのNice Age。

もちろんレコードでの再生の方がナローだし、

CD音源の方は確かリマスターされてたと思うけれど、

この楽しさは一体なんだというくらいレコードの方が面白い。

YMOの楽曲は、特に散開するまでのアルバムはどれもレコードの方がずっと楽しいのはなぜだろう。

 

残念なのは、今はもう結構な時間で夜も更ける真っ最中だから、

Nice Ageの音量をぐっと上げるというわけにもいかないことだ。

昼の最中にこのことに気がつけば、件の運動不足も解消できたかもしれない。

 

桜が咲いていると耳にして出かけてみたら、それは杏の花だった。

なんともチグハグな三連休、さあいよいよ春だと思わずにいられない。

この落ち着きのなさ、事故にでも遭わなければいいのだが。

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time after time

あっという間に1月が過ぎてしまった。

年をとる毎に時間の過ぎるのがどんどんと早くなっていくような気がするのは、

気のせいでもなんでもないと思う。

 

冬の、この一番寒い季節に、今年はビオラなど植えてみて、

ベランダが殺風景になるのをできるだけ避けようとしてみたが、

冷たい空気にさらされてじっと黙って耐えているようにも見え、

少しかわいそうなことをしているんじゃないかと思えたりする。

 

 

 

 

時々思い出したように聴くEva Cassidyの歌声。

彼女のアルバムを紹介してくれた方は、

奇しくも彼女と同じ病で既に亡くなられていて、

そういうあれやこれやと一緒に思い出されることが多くて時に気が滅入るけれど、

でもこの時期にこそ聴きたい1枚ではある。

 

奥行きが感じられる音源を余すところなく楽しみたいからと、

まるで修行のごとく部屋は寒いまま。

余計な音(例えばエアコンの)を排除したくなるけど、

いくらなんでもと暖房を入れた。

 

彼女は夭逝の歌手だった故、出ている音源も限られているが、

久しぶりにチェックしてみたら、新たに編まれたベスト盤が2015年に出ていて、

しかもアナログレコードでも出ているというので注文してみた。

3枚組なんてレコードをそう頻繁には聞かないだろうけれど、

レコードの方が彼女の声や雰囲気を出すのに合っているだろうと思って。

(多分に思い込みのところあり)

 

それにしても。

暑くも寒くもなくという季節がすっかり短くなってしまったというのは、

やっぱり気のせいだったりするんだろうか。

子供の頃の覚えがあるままの四季がいつの間にかなくなってしまったと、

残念に思っているのはわたしだけだろうか。

以前ならこんな寒さに元気に咲く花の種類もそうはなかったと思うけど、

品種改良という業にも時の経過を痛感させられる。

いずれにしても。今日のこの1枚を聞き終えたら頑張って庭いじりをしよう。

 

 

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Ghost

Amazon Kindleの読み放題おためしというのをやってみた。

月額980円、Apple Musicみたいなものだなと思って軽い気持ちだった。

10件まで読みたいものを登録でき、手元のiPadで早速やってみた。

それが。

 

画面で読むというより眺める行為は、想像していたものと結構違ってた。

本を読むという行為に何を求めているかにもよるのだろうけれど、

少なくとも読書はわたしにとって紙を一枚一枚めくりながらのものだった。

これまでもそうだったし、きっとこれからもそうであり続ける、

目がこれ以上なく疲れた後、それが嫌というほどわかった3時間だった。

 

時間とお金がそこそこできた今、今度は目が疲れやすく読み進められない。

若い頃は時間と体力はあってもお金がなくて。

読みたい本を買って読みたいなあと思っていたことが実現できるのに、

目が疲れて読めないとは、みたいな(溜息)。

 

***

 

光が低く斜めに差し込む午後のいい時間。

いかにも冬という澄んだ空気と空の色、例えばこんな音楽かなと選んだのが、

Radical FaceのGhost。

 

 

 

 

electric presidentの一人、Ben Cooperのソロユニットによるアルバム。

2曲目のWellcome Homeという曲の、なんとも郷愁を誘う様にひかれる。

アコースティックギターの伴奏にフォーキーな歌声。

体の芯から溢れるようにして迸るメロディが軽快なリズムに乗って。

車の流れる音が絶えない道路の傍に住むようになって、

ベランダに作った小さな緑の庭を眺め、

こんな音楽を聴きながら過ごすほんのひとときが、

生まれ育った土地の匂いを思い起こさせてくれる。

 

気がつくともう12月。

気が向いて窓を洗ってみれば、差し込む光の清々しさに驚くほど。

年末と言わずに普段から掃除くらいすればいいのだけれど。

咲きに咲いた黄色のビオラがモズのつがいに坊主にされて寒々とした様も、

こうしてみればなかなかの風景(というのは負け惜しみか)。

この寒さの中、ヒナソウの健気に咲く姿に元気をもらってまたがんばろう。

 

 

 

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色の見える音楽

 

 

Pink Floydの初期の楽曲で未発表等々の音源を集めたボックスセットが出た。

かなり高価なのと、繰り返し聴くものでもないだろうと思ったので、

2枚組のダイジェスト版CDを購入した。

 

日曜朝起きて、徐にCDプレーヤーに載せ、

まだ眠気が抜けきらないうちに寝台の中で聴いた。

 

このジャケットが示す通り、どこか原色でどこかパステルな色味で頭がいっぱいになった。

派手というのでもない、色とりどりの色味で。

 

1枚目は歌モノ中心に、2枚目はインストルメンタル中心に編まれたCD。

いきなりこのCDから入るというのはないだろうけれど、

オリジナルのアルバムを聴いている方なら、ああなるほどと感じるのでは。

 

当時、ある種の実験的な音楽であったのだろうと改めて思う。

それでもこのCDの中に収められた多くの演奏は、

どこか不安定で、オリジナル作品の曲と比べるのが少しかわいそうだったりするが、

それ故に生々しくもあって、2枚のCDはあっという間に終わってしまった。

 

今回初期のセットということで、中後期の未発表音源集もでてきたりするんだろうか。

ちょっと気にはなるが、今日のところはフロイドチクルスするには時間がなさすぎるので、

また来週、順を追って聴き直してみようと思う。

多くの試みの積み重ねの中で生み出されたもの。

この"The Early Years 1967-1972 Cre/ation"を聴いた後に体験するアルバムは、

また違った色あいが見えたりするんだろうか。

 

 

 

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空気が冷たくなると歌が聴きたくなる

もうそろそろ苗を買いに行かないと秋冬ものが手に入らなくなる。

重い腰を上げてバスを乗り継ぎ、売り場がまるで農園のようにも見える園芸店へ出かけた。

途中のターミナル駅は催事の人だかりで大混雑。

昼時だったからか、バスもかなりの混雑で店に着いた時は本当にほっとした。

文字通り、蝶や蜂が飛び交う都会のオアシスだから。

 

売り場を大きく占めるのはガーデンシクラメンと呼ばれる小ぶりのシクラメン。

色や花びらの形など様々に手に取られるのをそっと待っている。

わたしはというと、うまくいくかどうか、原種シクラメンを1つ、

それから他にはこの春夏で2年目、3年目を上手く越させることができなかった花を、

リベンジの如くカゴに入れた。

 

同じ花でも1年草と宿根草との違いがよくわからないものもあるが、

雨の多かった時期に水のコントロールが上手くいかなかったこと、

高層のベランダでの温度管理がまだまだ掴めていないことが主な原因で枯死させた。

例えばそれは、共に暮らした犬が死ぬのとは全く違う感覚だけれども、

死なせたということに違いはなく、こぼれ種から芽吹く様子などを見ると、

嬉しい気持ちとは別の、少し複雑なものが心の隅に残ることも確かだ。

 

土曜の午後、苗を持ち帰り、一晩休ませたところで、翌日曜に植え付け作業。

「先輩」が使っていた鉢をそのまま使うも、土は新しくした。

手袋のままだとまだまだ細かな作業が上手くいかず、ついつい素手で。

終わった頃には爪が汚れてしまう。それで爪を切るとしっかり深爪に(苦笑)。

 

この秋、殊の外嬉しかったのは、もうだめかと思ったバラが秋の花を見送って、

少しずつ新芽を出し始めたこと。

根の癌腫にかかってしまい、今年の植え替えの際に思い切って罹患部を切り取った。

春はそれでも1輪咲いたが、夏を越すもどんどん調子が衰え、葉もわずか。

次々と枝が枯れて茶色になり、さすがにもうダメかと。

次の剪定はせず、力をできるだけ温存させていこう。

なんとかこのまま持ちこたえてくれるよう祈るばかりだ。

 

さて、ひと作業終えた後の1枚に、George Ezraのアルバム"Wanted on Voyage"を。

 

 

 

一度聞いたら忘れられない声。

一体どんなベテランが歌っているのかと思ったら、

彼は93年生まれの英国のシンガーソングライター。

目を閉じると広がるは果てしない田園風景。

力強くて、それでいてブルースしている声、気持ちいいほど鳴ってるギターの音色。

英国というとJamie Cullumが出た時も随分衝撃を受けたけれど、

声の力って本当にすごい。

音楽を一層熱く深くする。

 

今日もいい1日、いい週末だった。

記念にうちのバラを載せておこう。

 

 

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Never let go

もう先々週のことになるが、インディペンデンスデイの新作を観てきた。

ずいぶん前の一作目と、ほぼ出演者が踏襲された形での演出に、

妙にリアルで怖くも面白くもあった。

 

 

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ここのところ、梅雨も明けないのに涼しい風が吹き、過ごしやすいことこの上なし。

だけれども、地震で部屋が度々揺れるのには、そろそろ大きなのが来るのかと、

せっかくのいい休日なのに、どことなく落ち着かないでもいる。

 

なんだかものすごく久しぶりにCamelを聴きたくなった。

彼らのアルバムは1、2枚しか知らないけれど、一度聞いたら忘れられないような、

メランコリックでいながら力がこもった素敵な曲がいくつかある。

 

 

 

 

Never let go ってどんな意味だろう。

歌詞をぼんやり追っていると、自ら事を投げるなという意味なのかなと。

最近いろいろ悩むことが増えてきたが、まだまだ投げる時機ではないなと。

一呼吸おいて、思い直してみる、そんな毎日が続く。

まだ秋でもなかろうに、ついそんな気にさせる重たく冷たい風の休日。

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