音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
梅雨の戻りのような空に思い出した1枚

毎週末、我慢比べのように庭いじりをしていた。

薔薇は春と秋に美しい花をたくさん咲かせてくれるが、

人の手を借りずして健康を保つことは難しい。

病気や虫の発生、薔薇を狙う輩は数知れず。

できれば自然にと思っていたら、7月までに1鉢を除き全てが罹患、

わらをもすがる思いで評判の酵素を毎日与え、

日当たりや風当たりを考慮して鉢の配置を一新。

病葉を毎朝毎夕取り除き、古歯ブラシで貝殻虫を駆除しながら、

ようやくこの2ヶ月を経て、どの株も健康な葉を取り戻し、胸をなでおろした。

 

 

この連休、天気が良ければ出かけようと思っていたが、生憎の天気。

エアコンフル回転でなくても過ごせるのはありがたかったが、

鉛のような空色に、なんとなく連想した1枚はこれだった。

Pavlo BeznousikのBach。

 

 

 

 

端正な演奏の中にも急峻なラインを描き、ぐっと迫るものがある。

彼のバイオリンが聴きたくなるのは、どちらかというと心が落ち着かない時だ。

 

そう。

この週末、せっかくだからと床を掃除したり、ガラスを拭いたりと目のつくところを清掃。

結果、家具を動かしたので、音も変わってしまったから、audioのセッティングもやり直した。

接点磨きはそこそこにセットし、部屋の中の位置関係をしっかり出してソフト上も再セット。

以前より近接リスニングになるが、いつになくきっちり計ってやってみたら、

目の覚めるような再生になり、少々驚いた。

 

掃除なんて、心の置き所がない時に限る。

そして棚ぼたのようにしていい感じのセッティング完了。

意識して追い込んでもそういかないことの方が多いのに。

 

そして、Pavloのバイオリン。

そういえば、20年近くも前に、レコ芸か何かの新譜リストでみたジャケットが、

これはもうわたしのためのアルバムだと思って購入したテレマンの曲集が、

Pavloも参加している楽団の演奏によるものだった。

 

 

 

 

これも改めて聴いてみると、当時はバロックとか古楽とかを聞いていたんだったと、

少々懐かしく、音楽の嗜好が大きなうねりを成す中で、今からすると対岸にいたような。

当時はもっと部屋も狭く、再生装置もこじんまりとしていた。

録音の場のひんやりとした空気まで伝わってくるとすれば、

やはり当時喜んで聞いていたものを集中的に聴き直す値打ちがあるかも。

 

瀕死の状態からなんとか回復した薔薇たちにはこの音楽が聞こえないかもしれないが、

同じなら元気になったお祝いにもっと賑々しくて楽しいのを流せば良かったかもしれない。

鈍なわたしの元にやってきたたくさんの音源と植物たち。

これからも共に暮らせるようにと願わずにいられない日曜の夜。

 

 

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