音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
oldboy

韓国映画のOSTを取り上げるのに、

このアルバムを外してそのままにすることはできないだろう。

原作は日本の漫画作品ながら、パク・チャヌク監督による韓国の作品で、

2003年公開の「オールドボーイ」。

 

 

 

 

平穏無事な日々を送るサラリーマン男性が突如拉致され、某所に15年間も監禁される。

何故、自分が。そして一体誰が。

設定も背景も不明なまま物語が進み、ありえないようなシチュエーションながら、

見る者を不思議な世界にぐいぐいと引き込んでいく。

公開当初も、その直前も、とにかくネタバレに気を遣ったのだというが、

その何故、への答えは最後の最後に明かされる。

 

どんでん返しとか、衝撃の結末、とか。

サスペンスやスリラー、はたまたアクション系の作品にはありがちで、

或いは、恨みと悲劇は韓国映画に付き物なのかもしれないが。

 

物語は興味を持たれた方が各々ご覧いただくとして、

何と言ってもこのOSTが映像が先か、音楽が先か、

というくらい濃密に作品に沿う内容で。

 

 

 

 

このジャケットは、作品の重要な鍵を握る小物に一貫して採用されているデザイン。

映画を見た方なら、CDを手にした時に、数々の重要なシーンを思い浮かべることだろう。

曲順ももちろん作品の流れに沿って配されているが、

ここという曲がワルツというのも、恨みと復讐の輪廻よろしく、

その旋律が美しく切ないものであればあるほど、複雑な感情を噛み締めることになる。

 

映画のラストは、見る者によって解釈や受け止め方がかなり異なる作りだ。

年代や男女の違いによっても随分違ってくるのかもしれないが、

猥雑で埃っぽい世界から、一転、背景を雪の山中に切り替えているところからも、

さあ、解釈は、ご自由に、と宙に投げ出されたような虚を覚える。

 

韓国版のDVDを見ると、他で見るものと異なるシーンが追加されている。

(他では削除されているということなのかもしれない)

本作が同監督の復讐三部作、と呼ばれる所以か、韓国版の方がより徹底している気がしたが、

さて、その真意はどこにあるだろうか。

謎解きのてんこ盛りのような作品で、何度見ても飽きないが、

本国には熱心なファンの集うクラブがあるというのもうなづける。

 

OSTのCDは、上のジャケットのデジパック韓国版のほか、日本盤も出ているが、

残念ながら日本盤はCCCDとのこと。迷わず私は韓国盤を選択した。

廃盤ながら、中古はわりと入手しやすいが、apple music等でも聞けるので、

興味を持たれた方はまずはストリーミングで。

否、できればこれは映画を先に見た上でぜひ。

 

なお、蛇足ながら、日本語字幕のあるDVDは、中古でも結構出ているが、

blu-rayはプレミアなのか異様に高価。

英語字幕のみでよければ数年前にリマスターされたblu-ray盤がおすすめだ。

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