音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
台風が来る

台風が来る夜は、こんなに静かなものだったか。

子供の頃、台風が来る=学校が休みになる、の図式で、

畑や田んぼに被害が出ていても、なんとなくうれしかった記憶がある。

今思えばとんでもないが、子供の残酷さのようでもあり、思わずため息がでる。

 

こういう日には、フロイドのおせっかいとか普通に聞き流したくなるが、

今夜は先日の自伝映画「ロケットマン」を思い出しながらElton Johnの最新のベスト盤を聞くことにしよう。

 

 

 

彼の舞台衣装によくあるスパンコールチックなジャケット。

彼ほどベスト盤が折々によく出るアーティストも少ない気がするが、

「(自分にとって)肝心のこの曲が入ってない!」みたいな選曲の盤も多く、

今回は手持ちの音源と入れ替えるイメージで購入した。

 

豪華ボックセットにしたのは、いい感じのブックレットがおまけについているから。

音自体は特に今回、リマスターしたとかの説明もなく、

聴いた感じはこれまでの盤と変わらない気がする。

それでも、ざっと通しで聴き続けて「今日はもうごちそうさま」と言いたくなるほど、

Eltonの濃いめの歌がぎっしり詰め込まれていて、ベスト盤の役割を果たしてくれているかもしれない。

赤いジャケットの3枚組は内容が同じでおまけがない分、廉価に購入できる。

ロケットマンを観て、ざあーっと一通り聞きたい方なら、赤の方が手頃だ。

 

ところで、映画の中のEltonを演じたのは、あのキングスマンのタロン・エガートン。

まるでカメレオンのようにその空気に馴染み、役に成りきってしまう。

劇中で歌う彼の歌声は、ひょっとしたらオリジナルより魅力的だったかもしれない。

もちろん全編ではないのだけれど、

「似ているけど微妙」な感じや嫌味もなくて、本当に驚いた。

どちらの声も、もっとハイファイな音源で聴いてみたいと思うのだけれど、

Eltonのアルバムでいえば、Leon Russelとの共演で編まれたThe Unionが印象に残ったぐらい。

聴いてもらいたいところは、そこ、ではないのかもしれないが、

Eltonの曲はコード進行もエモーショナルで、声自体の表情も豊かだから、

多分音質が良くなればもっとぐっとくるんじゃないかと勝手な想像をしている。

 

さて、あと数時間で台風が頭の上を通り過ぎていく。

流石に風速10mを超えるかもしれない夜に鉢植えをベランダに置いておけず、

せっせと部屋の中に植物を取り込んだ。

人熱れならぬ、植物熱れで、狭い室内がむんむんしている。

その証拠にいつもよりエアコンを2度下げている状態だ。

体温のある生き物に比べ、残念ながら雑に扱われてしまうことの少なくない植物だけれど、

こうして互いに生きてるんだなとひとりごちてる場合ではないかもしれない。

彼らはEltonの歌に何か感じていたりするだろうか。

気圧の変動のせいか何なのか、眠るのが惜しい夜だ。

 

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