阪神復活―Bossas and Ballads:The lost sessions--Stan Getz | 2003.08.30 Saturday |
死のロードと呼ばれる夏の甲子園を避けての連戦で、たった4つしか勝てなかった阪神タイガースが、ホームに戻って連日の大勝を重ねている。私は阪神のファンではないのだが、あまりにも豪快な勝ち方に、見ていて胸の空く思いだ。
強打者がホームランや長打で得点するのもいいが、素晴らしいのは、新しいスターが生まれていることだ。早川選手は、他チームで自由契約になってから阪神に入団し、這い上がってきた選手だ。そして一軍昇格、チャンスをもらった3度目の正直ならぬ3試合目に、大輪の華が咲き乱れた。そして、今日もまた、バックスクリーンへホームランが飛び出した。
優勝するチームには、決まって代打できっちり仕事をする選手や、控えからチャンスを得て活躍する選手がいる。ラッキーボーイと呼ばれる選手がいたりもする。前年の最下位からミラクル優勝をした2001年の近鉄バファローズのときもそうだったし、確か、前の阪神の優勝のときもそうだったと思う。勢いも運も、全て味方をしてくれる。優勝するときは、そういうものかも知れない。
ナイター中継を見ていると、ついつい興奮して疲れてしまうので、そんな夜には深く沁みるテナーの音色がぴったりだ。今日のアルバムは、スタン・ゲッツの未発表録音、しかも、スタジオ録音である。スタンも日本で人気のプレイヤーのため、日本企画のアルバムがたくさん出ているが、今年も、ウイズ・ストリングスのシリーズが紙ジャケ・リマスターで出たばかりだ。初CD化の作品もあるので、ファンには堪らないビッグリリースである。
このアルバムは、晩年、最も息の合ったピアニスト、ケニー・バロンとベースのジョージ・ムラーツ、そしてドラムはビクター・ルイスとこれ以上ないメンバーによる演奏だ。89年の録音と、最晩年、すでに癌に冒された躯でのプレイ。そのテナーの音色は、静かで深みがあり、そして伸びやかだ。「ピープルタイム」での渾身の演奏ともまた違った、とてもリラックスしたスタンのテナー。得意のソウル・アイズは別テイクがボーナストラックとして収録されていて、いずれの演奏も素晴らしい。ピープル〜では魂の叫びのような、ある意味では聴くのが辛いほど迫るものがあったのに対し、このアルバムの演奏は、空高く吸い込まれて行くような清々しい気持ちにさせてくれる。秋空の深い青に包まれるような心休まる1枚、ぜひお勧めしたい。
強打者がホームランや長打で得点するのもいいが、素晴らしいのは、新しいスターが生まれていることだ。早川選手は、他チームで自由契約になってから阪神に入団し、這い上がってきた選手だ。そして一軍昇格、チャンスをもらった3度目の正直ならぬ3試合目に、大輪の華が咲き乱れた。そして、今日もまた、バックスクリーンへホームランが飛び出した。
優勝するチームには、決まって代打できっちり仕事をする選手や、控えからチャンスを得て活躍する選手がいる。ラッキーボーイと呼ばれる選手がいたりもする。前年の最下位からミラクル優勝をした2001年の近鉄バファローズのときもそうだったし、確か、前の阪神の優勝のときもそうだったと思う。勢いも運も、全て味方をしてくれる。優勝するときは、そういうものかも知れない。
ナイター中継を見ていると、ついつい興奮して疲れてしまうので、そんな夜には深く沁みるテナーの音色がぴったりだ。今日のアルバムは、スタン・ゲッツの未発表録音、しかも、スタジオ録音である。スタンも日本で人気のプレイヤーのため、日本企画のアルバムがたくさん出ているが、今年も、ウイズ・ストリングスのシリーズが紙ジャケ・リマスターで出たばかりだ。初CD化の作品もあるので、ファンには堪らないビッグリリースである。
このアルバムは、晩年、最も息の合ったピアニスト、ケニー・バロンとベースのジョージ・ムラーツ、そしてドラムはビクター・ルイスとこれ以上ないメンバーによる演奏だ。89年の録音と、最晩年、すでに癌に冒された躯でのプレイ。そのテナーの音色は、静かで深みがあり、そして伸びやかだ。「ピープルタイム」での渾身の演奏ともまた違った、とてもリラックスしたスタンのテナー。得意のソウル・アイズは別テイクがボーナストラックとして収録されていて、いずれの演奏も素晴らしい。ピープル〜では魂の叫びのような、ある意味では聴くのが辛いほど迫るものがあったのに対し、このアルバムの演奏は、空高く吸い込まれて行くような清々しい気持ちにさせてくれる。秋空の深い青に包まれるような心休まる1枚、ぜひお勧めしたい。
others (music) | - | - | author : miss key