夢―Парус-песни Владимира Высоцкого--Григорий Лепс | 2004.04.24 Saturday |
夢の中身でもって、日頃自分は気が付いていないのに、心の奥底で感じていたり、あるいは意識していることが判るという話をずっと昔に聞いたことがある。最近、疲れていて眠りが浅いせいか、朝方によく夢を見る。それも、内容が支離滅裂な、時には何と不条理な!と驚くことさえあるような夢が少なくない。そういうのを夢見が悪いなどと言ったりするのだろうか。
面白いのは、例えば、名前も思い出せないほど付き合いの無かった中学時代の同級生が登場したりすることだ。本当に、口を利いたことがあるかどうかわからないほどの、付き合いでしかないような。確かにそういう顔の人はいたな、とかろうじて思い出せるほどの。人間の記憶力というのは、まさに複雑怪奇。一度見たものは絶対に忘れない、ただしそれを必ず思い出せるかどうかは別問題だ―人の記憶というのはそういうものだと新聞記事か何かで読んだ覚えはあるが、なるほどと思う。
こんなことが実現すればいいなあ、といったお気楽な夢が見たい。でも思えば、そういう希望のようなものが、今の私にはこれといってない。何もかも満たされているといったら嘘になるが、こうなったらいいなあというようなものがまるで無い。これはこれで、少々問題ありと思う。いや、これこそ平和ボケというべきか。
そんな自分への反省を込めて選んだのはレプスの新譜、パルス。全曲、ウ゛ィソツキーのオリジナルから選ばれた、トリビュート・アルバムに仕上がっている。レプスはクレムリン・ホールで今月初旬に記念コンサートを開いたばかりであり、残念ながらライブには行けなかったファンにはうれしいリリースである。
ウ゛ィソツキーはおそらくロシアの歌手としては最も有名な、ブラート・オクジャワと並び称されるロシアの二大アーティストの一人だ。彼の枯れてドスの利いた独特の歌唱は一度聴いたら忘れることの無いほど。声質としては、やや異なるレプスが一体どのように歌いこなすのかが注目されていたが、レプスは自分のエネルギッシュな謡っぷりそのままで、ウ゛ィソツキーを気持ち良く「歌いまくって」いる。選曲もほぼベスト盤状態で、どれか1曲といわれたら選びきれないほどだ。それでも敢えて選ぶとすれば、6曲目のカラーブリ。表題曲のパルスは8曲目に収められ、ボーナスのビデオクリップもパルスが取り上げられている。
いずれにせよファンが待ちに待ったレプスの新作。彼の信条として、ライブが活動の中心に据えられているので、リリースはどうしても遅れ気味だが、今回はトリビュートだけに、次回は完全オリジナルが期待される。ファンとは決して満足しない生き物だと痛感させられる1枚である。
面白いのは、例えば、名前も思い出せないほど付き合いの無かった中学時代の同級生が登場したりすることだ。本当に、口を利いたことがあるかどうかわからないほどの、付き合いでしかないような。確かにそういう顔の人はいたな、とかろうじて思い出せるほどの。人間の記憶力というのは、まさに複雑怪奇。一度見たものは絶対に忘れない、ただしそれを必ず思い出せるかどうかは別問題だ―人の記憶というのはそういうものだと新聞記事か何かで読んだ覚えはあるが、なるほどと思う。
こんなことが実現すればいいなあ、といったお気楽な夢が見たい。でも思えば、そういう希望のようなものが、今の私にはこれといってない。何もかも満たされているといったら嘘になるが、こうなったらいいなあというようなものがまるで無い。これはこれで、少々問題ありと思う。いや、これこそ平和ボケというべきか。
そんな自分への反省を込めて選んだのはレプスの新譜、パルス。全曲、ウ゛ィソツキーのオリジナルから選ばれた、トリビュート・アルバムに仕上がっている。レプスはクレムリン・ホールで今月初旬に記念コンサートを開いたばかりであり、残念ながらライブには行けなかったファンにはうれしいリリースである。
ウ゛ィソツキーはおそらくロシアの歌手としては最も有名な、ブラート・オクジャワと並び称されるロシアの二大アーティストの一人だ。彼の枯れてドスの利いた独特の歌唱は一度聴いたら忘れることの無いほど。声質としては、やや異なるレプスが一体どのように歌いこなすのかが注目されていたが、レプスは自分のエネルギッシュな謡っぷりそのままで、ウ゛ィソツキーを気持ち良く「歌いまくって」いる。選曲もほぼベスト盤状態で、どれか1曲といわれたら選びきれないほどだ。それでも敢えて選ぶとすれば、6曲目のカラーブリ。表題曲のパルスは8曲目に収められ、ボーナスのビデオクリップもパルスが取り上げられている。
いずれにせよファンが待ちに待ったレプスの新作。彼の信条として、ライブが活動の中心に据えられているので、リリースはどうしても遅れ気味だが、今回はトリビュートだけに、次回は完全オリジナルが期待される。ファンとは決して満足しない生き物だと痛感させられる1枚である。
pop & rock (russian and other slavic) | - | - | author : miss key