クラシックカメラ趣味 ― Hell is -- Alice Cooper | 2005.02.27 Sunday |
ちょうど都心の百貨店で中古市がやっていたので、クラシックカメラ、略してクラカメ趣味のことをつい書きたくなってしまった。クラカメとの出会いは、いってみれば偶然のもので、カメラには小さい頃から興味があったものの、実家にはカメラは一台もなく、何か家族で出かけるなど行事がある毎に他所から借りていたものだった。
最近になって中止が報道されたニフティサーブの会議室で、初めて買ったコンタックスの一眼レフの使いこなしについて質問したところ、「教えて君」状態の私に丁寧なレスをつけてくださった皆さんは、偶然にも超のつくクラカメマニアだった。元々オタクな趣味にはまりやすい私であったので、ものの見事にクラカメ道まっしぐらと相成った。
そうはいっても、1台目は本当に偶然の出会いだった。否、出逢い、と書くべきか。当時は青山にあったお店だが、通りがかりにウインドーを覗いてみると、そのカメラは前オーナーから委託販売に出されていた。これがTOPCON RE-Superとのなれそめである。ボディの黒に美しい梨地の銀がよく映えて、「こんな素敵なカメラ、みたことない!」と目が見開くのが分かる(笑)。決して安いものではなかったが、即連れて帰ることに。それからクラカメとの蜜月が始まった。
まずは、ハンサムな「彼」によりふさわしいものを、と、レンズやフードなどの小物を集め始めた。まさに、いそいそ、という感じで、東京光学のカメラに強い三原橋の中古店に足繁く通い、直に常連さんたちともお友達になれた。世代や性別が違っても、共通の趣味というのは強烈な接着剤のようなものだから、どんどんと知り合いが増える。そんなこんなで人が想像するような暗いカメラ趣味に陥ることもなく(笑)、しかしながらまるでウイルスの如く魅力的なカメラの情報が溢れるほど耳に入るものだから、勢いよくカメラの台数は増えた。当時6畳和室のタタミの上にずらっとならべたら、それはそれは素晴らしい眺めだった(笑)。
少しずつ、メンテナンスも覚え、とうとうジャンクと言われる壊れたカメラを買って中を開けだしたのは、半年ほど経ってからだっただろうか。小さい頃に初めて触らせてもらったオリンパス35ECを見つけたときはものすごくうれしかったし、自分がちょうど生まれた頃の年代の小さなメーカー、例えばアイレスやコーワのようなカメラを見ると、素直に手が伸びた。例えばライカやフォクトレンダーに行かない自分が自分らしいと思いつつ、ギミックっぽさが魅力のバルダやフジカのレンズシャッター機にも目がなくて、とにかく台数は増えまくった(笑)。
途中、レンズグルメになりかけつつも、その病は初期に治癒して事なきを得た。そして、台数が増えるとメンテナンスが行き届かなくなって調子を悪くしてしまうことに気がつき、本当に手放せないもので、なおかつメンテできるぎりぎりの台数を残すことにした。里子に出したカメラ達には今でも申し訳ない気持ちでいっぱいだが、どんなに好きなカメラでも、やっぱり順番はついてしまう。残念ながら、愛情は有限である。
今この日記を書いている机にはTOPCON PRとPRIMO-JRが仲良く並んでいるが、どちらも小さなカメラなのでとても可愛らしい。私にもこの愛らしさの10分の1でもあればなあと思うのである。そんな私であるので、カメラのことを褒められたりすると、まるで自分の子供が褒められてでもいるように感じてしまう。昨日来られたお客様が、これと手に取られたのはやはりRE-Super。考えてみれば、現役で発売されていた当時は、サラリーマンの給料に比べてもかなり高価だった。だから、いいなあと思っても実際に買ったりできない人も多くいたはずで、私のカメラのうち、彼が注目度No.1なのはそういう理由があるのかも知れない。
私の場合はそういう思い出買いのようなものではなかったが、一目惚れとはこのことか!と言わんばかりの「落ち方」だったので、REには何か人を引きつける、ぐっとくるものがあるに違いないと思っている。東京光学はかなり前にこういったカメラの製造からは撤退しているが、このカメラのもつ質感は当時のものづくりだからこそ、という思いを新たにしている。REへの思いは、我がChetへの愛同様、私にとってエターナル、である。
今日の1枚は、最近続く思い出探しバージョンではなく、とあるアーティストについて検索していたら合わせて紹介されていたものである。私はアリス・クーパーという人の名前をそれまで聞いたこともなかったが、amazonのお試しでPoisonという曲の頭を聴いたら、背中に電気が走るような感じで、思わず購入ボタンを押していた。こういうジャンルはほとんど知識もない私だが、ジャケットの毒々しさとは裏腹に独特な美意識のようなものが音楽に溢れていて、一発で参ってしまった。先日のレインボーからアリスに行くのが順当なのかどうかは私には分からないが、当分迷い道を楽しみたいと思う。言わずもがなであるが、やっぱり音楽って楽しい、つくづくそう感じる夜である。
最近になって中止が報道されたニフティサーブの会議室で、初めて買ったコンタックスの一眼レフの使いこなしについて質問したところ、「教えて君」状態の私に丁寧なレスをつけてくださった皆さんは、偶然にも超のつくクラカメマニアだった。元々オタクな趣味にはまりやすい私であったので、ものの見事にクラカメ道まっしぐらと相成った。
そうはいっても、1台目は本当に偶然の出会いだった。否、出逢い、と書くべきか。当時は青山にあったお店だが、通りがかりにウインドーを覗いてみると、そのカメラは前オーナーから委託販売に出されていた。これがTOPCON RE-Superとのなれそめである。ボディの黒に美しい梨地の銀がよく映えて、「こんな素敵なカメラ、みたことない!」と目が見開くのが分かる(笑)。決して安いものではなかったが、即連れて帰ることに。それからクラカメとの蜜月が始まった。
まずは、ハンサムな「彼」によりふさわしいものを、と、レンズやフードなどの小物を集め始めた。まさに、いそいそ、という感じで、東京光学のカメラに強い三原橋の中古店に足繁く通い、直に常連さんたちともお友達になれた。世代や性別が違っても、共通の趣味というのは強烈な接着剤のようなものだから、どんどんと知り合いが増える。そんなこんなで人が想像するような暗いカメラ趣味に陥ることもなく(笑)、しかしながらまるでウイルスの如く魅力的なカメラの情報が溢れるほど耳に入るものだから、勢いよくカメラの台数は増えた。当時6畳和室のタタミの上にずらっとならべたら、それはそれは素晴らしい眺めだった(笑)。
少しずつ、メンテナンスも覚え、とうとうジャンクと言われる壊れたカメラを買って中を開けだしたのは、半年ほど経ってからだっただろうか。小さい頃に初めて触らせてもらったオリンパス35ECを見つけたときはものすごくうれしかったし、自分がちょうど生まれた頃の年代の小さなメーカー、例えばアイレスやコーワのようなカメラを見ると、素直に手が伸びた。例えばライカやフォクトレンダーに行かない自分が自分らしいと思いつつ、ギミックっぽさが魅力のバルダやフジカのレンズシャッター機にも目がなくて、とにかく台数は増えまくった(笑)。
途中、レンズグルメになりかけつつも、その病は初期に治癒して事なきを得た。そして、台数が増えるとメンテナンスが行き届かなくなって調子を悪くしてしまうことに気がつき、本当に手放せないもので、なおかつメンテできるぎりぎりの台数を残すことにした。里子に出したカメラ達には今でも申し訳ない気持ちでいっぱいだが、どんなに好きなカメラでも、やっぱり順番はついてしまう。残念ながら、愛情は有限である。
今この日記を書いている机にはTOPCON PRとPRIMO-JRが仲良く並んでいるが、どちらも小さなカメラなのでとても可愛らしい。私にもこの愛らしさの10分の1でもあればなあと思うのである。そんな私であるので、カメラのことを褒められたりすると、まるで自分の子供が褒められてでもいるように感じてしまう。昨日来られたお客様が、これと手に取られたのはやはりRE-Super。考えてみれば、現役で発売されていた当時は、サラリーマンの給料に比べてもかなり高価だった。だから、いいなあと思っても実際に買ったりできない人も多くいたはずで、私のカメラのうち、彼が注目度No.1なのはそういう理由があるのかも知れない。
私の場合はそういう思い出買いのようなものではなかったが、一目惚れとはこのことか!と言わんばかりの「落ち方」だったので、REには何か人を引きつける、ぐっとくるものがあるに違いないと思っている。東京光学はかなり前にこういったカメラの製造からは撤退しているが、このカメラのもつ質感は当時のものづくりだからこそ、という思いを新たにしている。REへの思いは、我がChetへの愛同様、私にとってエターナル、である。
今日の1枚は、最近続く思い出探しバージョンではなく、とあるアーティストについて検索していたら合わせて紹介されていたものである。私はアリス・クーパーという人の名前をそれまで聞いたこともなかったが、amazonのお試しでPoisonという曲の頭を聴いたら、背中に電気が走るような感じで、思わず購入ボタンを押していた。こういうジャンルはほとんど知識もない私だが、ジャケットの毒々しさとは裏腹に独特な美意識のようなものが音楽に溢れていて、一発で参ってしまった。先日のレインボーからアリスに行くのが順当なのかどうかは私には分からないが、当分迷い道を楽しみたいと思う。言わずもがなであるが、やっぱり音楽って楽しい、つくづくそう感じる夜である。
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