音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
おかしな夢
「どうしてこんな人があんなシチュエーションで出てくるのだろう」

 というような夢ばかり見ている。見た本人が焦って飛び起きるような中身の夢。そういうことが現実になればいいなとか、心の底で、自分でも見えないような深層の心の中で、「願っていたり」するのだろうか。

 自分という人間の気持ちは、私自身が一番良く知っている。と思っていたが、実はそうでもないのかもしれないと思うと、なんとなくいたたまれなくなった。

 登場してきた人たち、すみません、と言いたくなるほど、びっくりするようなキャスティング。そしてそのシチュエーションたるや、恐ろしくてここにだって書けない。誰が何をしたと書けば、もう二度とその方々と口を利くこともないだろう。

 夢は深い。「夢判断」という古典もあるが、いやはや、いったい自分は何を考えているのだか。ひょっとしてもう一人の自分がいたりするのだろうか。今夜もまたどんな夢を見るのだろう。怖いような、楽しみなような。
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SACDプレーヤーを試聴する
 仕事の切れ目が巧い具合にまとまったので、有給休暇をとった。あまり天気がよくなかったので失敗したかと思ったが、午前中はゆるゆると本を読みながら音楽を聴き、久しぶりに家で美味しい紅茶を入れたりもした。新しい職場には紅茶ファンがいて、なんと職場に一式道具を持ち込み、新しい銘柄の紹介などをしてくれる奇特な方がいる。スモーキーで香り高いブランド茶などをいただいていると、つい舌が肥えてしまい、安いダージリンでは少々物寂しさを感じたりもする。

 1日ぼんやり過ごすのも良かったが、借りていたものを返す用があり、ついでだからと秋葉原に出かけることにした。量販店のショップでSACD盤の試聴ができると聞いていたので、日頃はあまり買わないクラシックのハイブリッド盤など探してみるのにちょうどいい。

 さらについでだが、せっかくなら最新のSACDプレーヤーなら何がどう違うのか聴いてみたくなった。以前、audioファンの方のサイトで詳細な試聴記事が載ったことがあり、営業の入った雑誌評ではなく、一般ユーザーの忌憚のない意見だったこともあって、とても興味深く読んだ覚えがあった。そこで会場として紹介されていた専門店に試聴を申し込んでみることにした。

 電話に出たのは、意外にも女性の店員さんだった。女性の店員さんがいるオーディオショップは皆無ではないものの、そのお店はいかにも男性色が強い店だった(と思っていた)ので余計に驚いた。しかもきちんと助言できるスキルのある方だった。

 そうなると、ぜひその方ともお話してみたくなり、早速午後からお世話になることにした。どんな方だろうと想像しながら店に着くと、ガラスの向こうでセッティングを詰めてくださっている彼女の姿が見える。案内されて試聴室に入ると、豪華にも、Goldmundの話題の機種の他、リンデマンやエソテリック、Sonyのプレーヤーが比較試聴できる体制に。スピーカーはソナスファベールの新しいモデルだ。

 手持ちのハイブリッド盤で数曲ずつ聴かせていただいたが、4つの中でもっとも直に音が出てくる感じがしたのがSony。このお店では一番よく売れているとのこと。また音楽の料理の仕方が上手なのがGoldmundのEidos19だった。もっともプリもパワーもムンドなので、他の機種には少しハンデがあったかもしれないが、淡々とした良さを発揮していたのはリンデマン。ただし、価格もこの中では一番高い。エソテリックは、正直1曲目を全部聴き切る前に切り上げたほど私には合わなかった。もちろん、機器の善し悪しとは別の話だ。

 ざっと聴いてみて印象の良かったSonyとGoldmundでもう一度、別の曲やCDレイヤーの曲を聴かせていただいた。SACDでは好きずきの範囲だな、ジャンルや曲のタイプによってどちらがいいとも言えないところがあるなと思いながら聴いていたのだが、CDでは圧倒的にGoldmundが良かった。情報量とかそういうデータ的なことだけならSonyのマシンが素晴らしかったが、音楽のまとめ方という点では随分な開きがあるように感じられた。

 これをすぐにでも買ってもって帰りたいというような感じではなかったものの、SACDから出てくる音の自然さは好印象。これなら、いつか自分のところでも聴けるようにしたいなと思えた。しかしながら、それなりに鳴る機器の価格はまだまだ高くて、CDとの併存も考えると、あるいはSACDというメディアが残るのかということになると、ここまで投資するのも勇気がいる。

 さて、女性店員のMさんだが、とても気さくで素敵な方だった。音楽がとても好きで、audioに力を入れたきっかけも「いいaudioだとこんなにいろんな音が聴こえてくる、今までいったい何を聴いてたんだろう」と驚いたことだというから、私とまるっきり同じでなんだかうれしくなってしまった。

 私も、そして彼女もハイエンドでなければいけないなどとは思っていないが、自分の出来る範囲でほんの少し投資すれば、全然違った世界が見えるということにaudioの魅力を見いだしている。彼女もまた、女性客が少ないというかほとんどいないので、私が試聴にきた事自体、「やっと女性のお客がみえた」ということだったそうだ。

 1時間半ほどの時間だったが、とても充実した試聴だった。というか、同性でこうした話の合う方と初めてお会いできたのがとてもよかった。そういう人が増えてくれば、それこそ気軽に相互訪問してサウンドパーティできるのになとはいつも思うことである。雨ながら充実した休日だった。
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iPodが壊れた
 通勤途上で使っていたiPodが突然壊れてしまった。ハードディスクの制御が利かなくなり、パソコンにつないでも認識できず、自力での復旧はできない状態になった。ハードディスクタイプのポータブルオーディオはこうしたトラブルに見舞われやすいようで、ネットで検索してみると、他にもいろいろな症状で故障に泣いたユーザーの体験談がどんどん出てくる。

 私がiPodを買ったのは2年前のこと。2年弱で故障したことになるが、使い方もかなりハードだったので、「たった2年で壊れた」とがっかりしてはいない。机から落としたこともあったし、大事にしているという割には扱い方が粗雑だった。壊れたのは多分に自分自身のせいだ。

 iPodがない生活なんて考えられなかったので、すぐ修理を申し込んだが、はたと考えこんでしまった。というのも、修理費がほぼ3万円で、新しいモデルを購入するのと大して変わらない金額だったからである。

 私がiPodを購入してから後、シャッフル、nano、そしてphotoが2機種と、新製品がたくさん出ている。素直に乗り換えるとすると、photoの30GBのタイプになるが、薄くて軽くなった代わりに、ボタンなどの造りがちゃちになっている。コストダウンがこんなところまで及んでいるのかと思うと、それほど安くないものだけにこれこそがっかりしてしまう。

 造りはどう考えても古いCrick Wheelタイプの方が丁寧だ。電池の持ちはそれほど変わらないようだが、あれだけ小さくなっていると電源にも影響があるに違いなく、音への影響も避けられないだろう。店頭で試聴してみたが、バランスが高域寄りでシャリシャリした感じに聴こえた。私はまた考え込んでしまった。
 
 もともと耳には良くないとわかっていながら、ストレス解消のいい道具なので喜んで使っていたが、新しいモデルはどうも私には合わないようだし、かといって、修理に出すといっても、同じモデルの再生品が手元に送られるだけで、今使っている機体の修理ではないということだそうなので、物に執着のある私は、その点でも考えてしまう。壊れていても、手元のiPodに対する愛着には何の変わりようもないからである。

 修理にも出せず、かといって新しいモデルを買う気にもなれないので、しばらく外では音無しでやってみることにした。壊れた直後はあたふたしてしまったが、壊れてしまったのはしょうがないことだし、いいタイミングだったのかも知れない。かりに難聴になったからといって私は訴訟を起こそうとは思わないし、耳の健康は自分で管理すればいいことなので、当分ポータブルオーディオはお休み、ということで決着がついた。さて、一体いつまで続くことやら。
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Lost & Found vol.1
 Chetファンの私が"Lost and Found"というと、違うものを想像されそうだが、これは今日、渋谷UPLINKファクトリーで開催されたThe Silver Cricketsのお二人の新しいイベントシリーズのタイトルだ。

 今日のイベントは、「いとしのレイラをミックスした男、トム・ダウド」の映画が公開されていることもあって、トム・ダウドにまつわる歌と映像を盛りだくさんにしたお二人のざっくばらんなトークの2時間半。天気のいい公園かなにかで馴染みのご近所さんと話でもするような、和みに満ちた時間だった。

 紹介された曲や映像の解説や裏話はもちろん、専門家という立場に加えて私たちとは何ら変わらない音楽ファンとしての視点も交えられているので、知らないミュージシャンや曲でもとても親近感がわいた。The Silver Crickets名義でロックを解説した本も出されているが、解説のあとにすぐ映像や音が流れるのはイベントならではの醍醐味だろう。

 今日紹介されたリストは覚えているかぎり、memorandumに整理したので、ぜひご覧いただくとして、これからもぜひこうしたイベントを続けていただけたらとは、期待を込めたゲストの勝手なお願いである。私は早速、「いとしのレイラ」の入ったLPをレコファンで探し、部屋に戻るなり聴いてみた。楽しかったイベントのおしゃべりが頭に浮かんで、また違った楽しみ方ができるような気がした。音楽って聴き方によってもいろんな面が見えてくるから本当に不思議でならない。

 こうしたイベントはあまり宣伝もされないのに、あちこちからお客さんが聞きつけてやってくる。こういうのが東京の面白いところだと常々思っているが、私もアンテナを高く掲げてできるだけいろいろなイベントに参加したいと思う。それにしても、楽しいひとときだった。もう一度「いとしのレイラ」を聴いてから寝ることにしよう。
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フラメンコギターに夢中
 夢中、とはいっても、自分で演奏している訳ではない。最近買ったアルバムの中でも、特にフラメンコギターの作品にはっとするような内容のものが多く、これらを流し始めると思考も止まってしまい、ただひたすら音楽に身を任せる自分がいる。

 気に入っているアーティストは何人もいるが、今夜繰り返し聴いているのはJuan Carlos Romeroという人のアルバム"Romero"。検索してみたが、彼のリーダー作でメジャーリリースされているのはこの1枚だけらしく、スペイン語の読めない私には"Juan Carlos"という同じ名前のアーティストがぞろぞろ出てくるだけで目がチカチカして閉口してしまう。彼の録音はできれば全部揃えたいが、どうも探し方が上手くないようだ。

 フラメンコというと、カマロンという人の、どこからどう聴いても絶望という文字しか出て来ないような歌を聴いて眠れなくなったことがある。山口孝さんのオーディオにまつわる講演の中でかけられた曲だったかと思うが、胃の下のあたりを抉られるような痛みと重々しさが、曲の後もずっと尾を引いた。そんな歌を聴いたのは生まれて初めてのことだった。

 ラテン系の音楽を聴いていると、音楽独特の熱さの向こうに生きることの苦しみや哀しみがみえるようだ。フラメンコギターの演奏には特にそういう印象が強く、深い陰影に富んだ音色が有無を言わさず体中に浸透し、ある種の痛みと快楽は紙一重であることを思い知らされる。今夜はもう起きていられなくなるまで、浴びるようにフラメンコギターの演奏を聴こう。そうしたら、苦しみの彼方にまた何か別なものが見えてくるだろうか。
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夢見る気分〜寺尾聰チャリティコンサート
 ホールでのリサイタルは数年振りという寺尾聰のコンサートに出かけた。今回は大阪公演と東京公演の2回のみでがんと闘う子供達への寄付を集める趣旨で企画されたもの。とはいっても、頭のてっぺんから足のつま先まで音楽大好き人間の寺尾は、舞台の大小問わず、聴く者を心から楽しませてくれる。

 彼の歌はライブハウスやお店の生演奏という形ではちょこちょこ聴いていたが、やっぱりたまには豪華な演奏をバックにしてのライブも聴きたいのがファンとしての人情。同じような考えの人は少なくなかったようで、会場は私と似たような年代の方からそれ以上の方で満席であった。

 私が今夜どうしても聴きたかったのが、寺尾が堺正章のために書いた「メリー・ゴーラウンド」という曲。これはライブで歌われることはあっても、これまでスタジオ録音のアルバムには収められていないもの。さり気なさの中にも美しいメロディ、まさに寺尾聰サウンドなのだけれど、本人の録音がないのでライブの度に「歌ってくれないかなあ」と期待してしまう。

 それが、今夜は2曲目に歌われた。思わず目眩(笑)。久々にアイドル歌手を追いかけるような切ない気分を堪能、これこそ歌謡曲ファンの醍醐味(笑)。スタンダードナンバーを取り混ぜ、10数曲歌った彼は途中息を整えながら他愛のないおしゃべりを挟む。この5月で59歳になるのだそうだ。さすがに声は昔ほど伸びないけれど、「ルビーの指輪」の頃と声も歌い方も変わらない。演奏メンバーもいつものメンバーで固められ、特に今さんのギターは素晴らしかった。
 
 驚いたことに、私は今日歌われたオリジナルナンバーのほとんどの歌詞を覚えていた。普段カラオケしたりするような歌ではないが、繰り返し聴いたレコードに収められた歌というのは結構記憶に残ってるものだなあと感心する。寺尾のライブにはもう何度となく足を運んでいるけれど、今夜ばかりは何故か自分自身も10代に戻ったような気がした。だから切なかったのだろうか。

 ラストの「ルビーの指輪」でおずおずと立ち上がる観客の様子だけが、23年前の全国ツアー時と違っていた。私を含め、ファンも彼といっしょに歳をとったのだ。若い頃好きだったアーティストの歌をこうして聴けること自体、とてもラッキーかも知れない。興奮でなかなか寝付けない風の夜だった。
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Dusko at the Swing Hall
 Duskoのライブは何度目になるだろう。「もうこれが最後かも」と思いながら、今年もまた元気な姿でDuskoらしい演奏をたくさん聴かせてくれた。

 場所は武蔵境駅最寄りの武蔵野スイングホール。編成はピアノトリオ+1ホーンのシンプルなもので、ホールの大きさもこじんまりとしていたため、ミュートの音も生音で十分楽しめるほどだった。

 さすがに74歳という年齢のため、2曲演奏して1曲休憩という具合で進んだが、途中15分休憩を挟んで2時間超、アンコール2曲を含む12曲とかなり充実。特に休憩時にスポンサーのサントリーからお客にビールが振る舞われたせいか、休憩後は日本独特のノリの硬さも取れて、ようやくJAZZを楽しむ雰囲気に。

 曲目はDuskoのファンなら大喜びの定番曲、ボッサあり、バラードあり、そして得意のガレスピーナンバーはもちろんのこと、日本のファン向けに「枯葉」をお洒落なアレンジで演奏。でも今日のDuskoは意外なぐらい、アップテンポの演奏の方が乗れていた。

 終始和やかなムードで1曲、1曲を慈しむようにしてトランペットを吹くDuskoの姿に、感動というよりほっとしたというのが近いだろうか。欲を言えばボッサで"Samba Do Mar"をやってくれたらもう最高だったのだが、それは次の機会を待ちなさいと解釈して楽しみを残しておくことにしよう。"See you next time!"という彼の言葉を信じて。

 メンバーはドラムスがGene Jackson、ピアノにドイツのClaus Raible、そしてベースには川村竜。ピアノは初めて聴いたが、タッチが柔らかく、エレガントな響きがいかにもダスコの音色と合う感じで、初来日だそうだ。驚いたのはベース。まだ24歳の若手プレイヤーながら音に芯があってとても楽しめた。

 今週は散った桜の花びらを踏みながら、どことなく落ち着きのない時間を過ごしたが、週末を豪華な音楽のシャワーで締めくくることができた。次回のDuskoの来日を早くも期待しつつ、帰宅の足取りも軽い風の夜。
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『女子部DJ大会』in "国境の南" Play List
◆ 3人の女性DJのPlay Listです。(時間帯は大体のもの)

□ DJ Yaleli (Yildiz Tribe)

<song / artists>
【1st set】20:30〜21:00
1.Lam Teai/Blue Asia
2.Sui Bong/Dengue Fever
3.N'attends Pas/Olli and the Bollywood Orchestra
4.Juggy D/Akheer
5.Tu Hi Re/O.S.T Bombay
6.Taal Se Taal MIla/O.S.T Taal
7.Kaja Re Remix/DJ Aqeel
8.Lootela/Raja
9.Jind Mahi/Malkit Singh
10.Kuch Kuch Hota Hai/O.S.T Kuch Kuch Hota Hai
11.Fajar Di Atas Awan/from the album "Indonesian Guitars"

【2nd set】23:30〜24:00
1.Don't Cry My Love/Omar Faruk Tekbilek
2.From new album Mercan Dede "Breath"
3.Madh Assalhin/Cheb i Sabbah
4.Delta Rain Dream/Jon Hassell&Brian Eno
5.Sooth Me/Nublu
6.My Mother/Babazula
7.Croques Croques Moi/Kad
8.Daymalhum/Natacha Atlas
9.Hatasiz Kul Olmaz/Orhan Gencebay

※and more → http://umiyuri21.exblog.jp/

□ DJ fumomo

【明るいセット】 21:30〜22:00

<曲順/ARTIST/TITLE/TIME>
1. JOAN VALENT / UN MOMENT 3:32
2. JAY JAY JOHANSON / MILAN, MADORID, CHICAGO, PARIS 4:10
3. 近田春夫&ハルヲフォン /BULLDOG 3:37
4. CHAVELA VARGAS / QUE TE VAYA BONITO 3:22
5. FANGOLIA / MIRO LA VIDA PASA 4.:04
6. ANDRES CALAMARO / EL DIA DE LA MUJER MUNDIAL
7. JAVIER ALVALEZ / ELLA DICIENDO SI 3.36
8. LUCRECIA / ENTRE CUBA Y BARCELONA 4.12

【暗いセット】 24:00〜24:30

1. JAY JAY JOHANSON / EVEN IN THE DARKEST HOUR 3:37
2. LUZ / UN ANO DE AMOR 3:20
3. FANGOLIA / ALGO DE MI 4:03
4. CHAVELA VARGAS / CORAZON CORAZON 2:50
5. JAVIER ALVALEZ / LOVER LOVER LOVER 2:50
6. LIMON Y BUIKA / EN EL MISMO LUGAR 3:56
7. ELENA BRUKE / AQUI DE PIE 2:14
8. LUZ / PIENSA EN MI 4:29
9. CHAVELA VARGAS / PIENSA EN MI 3:57


□ DJ Raye 22:00〜23:00

◯ http://www.r-flux.com/interest/fbdj_party/playlist_040806.htm
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※更新情報
◆ 女子部DJ大会にお越しくださった皆様、ほんとうにありがとうございました。最初はどうなることかと思っていましたが、音楽好きの方に集まっていただいて、期待以上に楽しいひとときとなりました。

◆ Play Listはmemorandumにアップしていますので、お暇なときにご覧下さい。またいっしょにDJをやっていただいた他の3人の女性DJのリストについても、入手次第順次アップしていきますので、当日来られなかった方もぜひご覧下さい。

◆ 寝室に2ndシステムを組もうと思い立ち、眠っていたPiegaのP2というお年寄りスピーカーを叩き起こして音出し。2年くらい使わないでいたのでひょっとしたらツィーター壊れてるかもとおそるおそるだったのですが、大丈夫でした。スピーカースタンド組むのに一苦労でしたが、これで部屋のどこにいても音楽が楽しめる環境になりました。

◆ 早く気候がよくならないかなと思いつつ、ランダムにいろんな音楽を聴いてぼんやり夜を過ごしています。サイトの更新も遅れがちながら、去年よりは手を入れられそうです。どうぞよろしくお願いします。
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Jackieの最期の録音は
 久しぶりに渋谷JAROに寄ったのが昨日の午後。ちょうどDJ大会の前に時間が空いたので、ゆっくりと棚を見ることができた。

 店長と常連さんがおしゃべりしている途中に入ってしまったのでちょっとご迷惑様だったかも知れないが(何しろ狭い空間だ)、2人くらいはまあ大丈夫なので新譜のCDやLPを眺めながらいかにもレコード店という匂いを愉しむ。

 ヨーロッパの廃盤コーナーをゆっくり眺めると、知らないアーティストの盤がぞろぞろ。最近はアメ盤の仕入れが高騰しているとかで、欲しいものが思うように入らないと店長が嘆いていた。GetzのVerve盤とか欲しい人は一杯いるのにねえ・・・。

 「そういえばJackie...」「死んだよ〜」「Jackieの最期の録音って何?」「さあ、いきなり亡くなったから、最近のが何か残ってるかも知れないけど、しばらくしないと出ないだろうねえ」

 やっぱりJackieの盤を抜かないことには帰れないだろうっていうので、2枚ほどCDで持ってないのを選んだ。そのうち1枚は未収録の演奏ばかりを拾ったものだが、聴いてみたら期待以上の内容。

 その他、Billy Harperのソーラン節をアレンジした変わり種―「変なの勧めていい!?」と店長が抜いてくれたもの(こういう盤にはまず間違いがない!)とか、Jack Wilkinsの"Captain Blued"(サイドにPhil Woodsが入ってる)とか、あれもこれもと勢い良く8枚選んだ。

 8枚だから縁起がいいってわけじゃないけど、どれもなかなかの演奏で大満足。300円とか500円の安い盤を適当に置いててくれるお店もありがたいけれど、こちらの好みを知っていて、未知のアーティストの良盤を勧めてくれるJAROのような店は本当にありがたい。高くて手が出ないけど、名盤中の名盤のオリジナルを実際に見ることもできるし。

 1日かけて手持ちも含めJackie Mcleanをびっしり聴いた。耳が疲れて音を受け付けないくらい、びっしりと。それでも何だか気になるのが、やっぱり最期の録音が何か、だ。死を目前にしたGetzのライブ録音や忍びよる気配を帯びたChetの演奏とはまた違うのだろうけれど。

 今日一日をフォーレのレクイエムで締めくくる。張りつめた部屋の空気が一瞬に和らぎ、細かな音の粒子に包まれる。私がイメージする穏やかな旅立ちのイメージ。素晴らしい音楽を聴かせてくれた偉大なジャズマンのご冥福を心からお祈りしたい。
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