音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
わたしの10枚、今年の10枚
今年はほんとうにたくさんの音楽を聴くことができた。
時間がない、ないと言う割には、ネットをあちらこちらと彷徨いながら、
これまでちょっと手が届かなかった「音」にもたくさん出逢うことができた。

今年の10枚を選ぶのに、雑多に聴いていることを反映させたものが合理的なのかなとも思ったが、
わざわざここを覗いて下さっている方は、
温度差こそあれ、ロシアのポピュラー音楽に興味を持っていただいているという期待も込めて、
ロシアのポップスやロックから10枚を選んでみた。
そしてどうしても入り切らない2枚を番外編として残しておいた。

【2006年の10枚 ― Russian Pop & Rock編】

 □ Нежность моя / Валерия
 声も伸びやかに翼を広げるようにして歌うワレーリャ。
 スタース・ピエーハとのデュオでは彼女の歌の芯のようなものが
 あらためて発揮されたような気がする。
 ロシアの歌謡曲をこれから初めて聴くという方にも一押しの、
 今年最もリピートしたアルバム。


 □ По пояс в небе / Николай Носков
 パワフル&メランコリックというロシアン男性ヴォーカルの王道をいく1枚。
 ソロデビューから、ロックを貫くのか、シャンソン路線でいくのか
 マルシャル同様、ワクワクしながら彼の活動を追いかけてきたけど、
 今回のアルバムでこれまでの試行錯誤が一つの形になり、充実度◎。
 限定盤のDVDも本人の回想やクリップ録りの舞台裏紹介など見応えあり。


 □ Ностальгия по настоящему / Цветы
 ロシアンロックの歴史を整理する機会に恵まれ、古い作品を聴き漁っていたら、
 心の底に埋もれていた『花』の存在に気がついた。
 本作は01年にツヴェトゥイの結成30周年を記念して開かれたライブ録音(05年)
 こういう録音をこんな風に聴けるようになるなんて、思ってもみなかった。
 スタース・ナミン関係は再発やCD化が相次ぎ、嬉しい悲鳴の連続!


 □ ПТИЦЫ / Мафик
 シャンソン系ではコンピレーションCDがガンガンリリースされる割には、
 大御所たちの新譜もこれといって目立つものが見当たらない中、
 CD&DVDのリリース、活発なライブと気合いが入っていたのがマーフィク。
 ガラガラ声にシャイな笑顔がアンバランスな年齢不詳の彼の歌、
 ベタなサックスの伴奏もなぜかハマる不思議な1枚。
 


 □ Пещерный Город INKERMAN / ДиДюЛя
 私には珍しくインストものから1枚、ヂヂューリャのギターをピックアップ。
 時空を超えて懐かしさを覚える太古の響きにもにて、
 体に自然と浸透する彼のギターの音色。
 抑制の利いた演奏は好き嫌いがあるだろうが、
 ヒーリング系BGMとしてもお勧めの1枚。睡眠導入力◯!


 □ Вне зоны доступа / город [312]
 ロシアンポップスの今を聴こうと思えば彼らを外すことはできない!
 "Piter FM"や"Dnevnoi Dozor"の挿入歌もとてもいい歌だけど、
 アルバムの密度感もかなりのもの。
 ダンサブルなものもいいけど、バラード系の曲も意外なほどいい!
 買ってよかった、思わずにっこり(^^な管理人好みのキャッチーな1枚。


 □ Преступление / ЧИ-ЛИ
 キャッチーと言えば、ゴーラット312と双璧のChi-li。
 イリーナの中性的なヴォーカル、最初は男性が歌っていると思ったほど。
 彼らのようなグループがこれまで出そうでなかなか出なかったから、
 乾いた喉に水を注がれたような新鮮味を感じてしまうのかも。
 Hi-Fiを硬質にした感じだけど、ダンス系ファンにはぜひぜひお勧め。


 □ Любой ценой / Мир детям
 サンクトペテルブルクのロックバンド、ミール・ヂェーチャムの1stアルバム。
 音楽に込められた彼らのメッセージは重く、
 冷たい金属の塊をゆっくりと体に押し付けられるような圧迫感があるけど、 
 つまらない小細工なしのストレートなサウンドが心地いい。
 バルト海の群青と流氷の表面に躍る光の粒の両方を持った一押しアルバム。


 □ Лабиринт / Григорий Лепс
 歌手として今一番乗ってるかなと感じるのがグリゴーリィ・レプス。
 暮れにでたアルバムとこれのどちらを選ぼうかと迷ったほど。
 ぱっと聴きでは演歌系パワーポップと受け取られてしまうかも知れないが、
 聴けば聴く程しっとりと体に馴染むのが彼の歌の魅力。
 最近のクリップも完成度が高く、濃い歌謡曲好きには堪らない1枚。


 □ ГЕРОИ РОК-Н-РОЛЛА / Чернусь
 このblogでも再三登場するチェルヌーシの最新アルバム。
 3曲目に収められた"Lennon is Love"の日本語Ver.もついに登場。
 ブルースとレゲエの香りがほんのりとただよう優しいロックの決定版。
 彼のCDはインディーズ系なので入手が大変だけど、
 彼のサイトでダウンロードできるのでぜひ聴いてみてください!


【番外編】

□ Дневной дозор soundtrack
このサントラ盤、私の12月中のヘビーローテ作品です。
中身的には、先ほどのゴーラットやTT-34など話題の人の音が聴けるという他、
サントラとしてのまとまり具合もよいです。これ聴くと、きっと映画も見たくなる。
映画の方は現在リージョン5(PAL)でDVDがリリースされています。
(ジャケットはDVD作品のものです)


□ A L'Olympia / OLIVER
この1枚だけは、ロシアものじゃないけどどうしても外せなかった。
オリベルのパリでのライブの模様を収めた2枚組のアルバム。
過去のアルバムもBOXで発売された他、単品でも再発が実現した彼の作品。
いつか日本でも、彼が特集的に紹介されないかとその機会を待ちこがれている。


※ これが今年最後の更新になります。
  このblogをご覧いただいたみなさん、本当にありがとうございました。
  来年もぼちぼち続けていこうと思っています。
  またお時間がありましたら覗いてやってください。
  どうぞ良いお年を!  ― miss key
pop & rock (russian and other slavic) | - | - | author : miss key
Lennon is Love
ЧернусьのリーダーでVo.のDimaからさらにメッセージが。
「The Beatles.RUでビデオクリップが出たから観てね!」



最新アルバムから彼自身が特にこの曲を推しているのは、
途中の歌詞を英語で歌っていて、ロシア語が分からない人にもメッセージが伝わるだろうということと、
約1年前に書かれたというこの曲は、彼の愛するジョンとその音楽に敬意を込めて書かれたものだから。
(なんとジョンとDimaは誕生日が同じ、そして彼のお嬢さんも数日違いの誕生日なのだとか)
せっかくの機会なので、Dimaから歌詞を送ってもらい、載せさせていただくことにした。
少しでも多くの方に彼の思いが伝わるように・・・。
※和訳は管理人の文責、拙訳ですが、参考までに載せました。
 またDimaから貰った歌詞とクリップで歌われている歌詞が微妙に違うので、
 クリップと同じに合わせています(これも管理人の独断です)。



◆ Колыбельная для Стеллы (Lennon is love) / Чернусь

День улетает за днём, исчезая в минувшем.
Жизнь ко всему равнодушных, как небо без птиц.
Встань на дорогу, идущую в мир, где ты нужен,
где без тебя хоть кому-нибудь не обойтись.

Может так статься, что мы не одни во Вселенной,
может в иных наши души кочуют мирах.
Всё потому что Любовь нам оставил Джон Леннон -
Всё потому что Джон Леннон и не умирал.

Леннон - это Любовь
Леннон - это Любовь
Леннон - это Любовь
Любовь !

Это Любоь к тебе !
Это Любовь ко мне !
Это Любовь к тебе и ко мне !
Это Любовь ко всем !

Это Любовь к тебе !
Это Любовь ко мне !
Это Любовь к тебе и ко мне -
ЛЮБОВЬ !

[拙訳]
一日という日は、遠い過去に消えながら、重ねる日々の彼方へと過ぎ去ってしまう
まるで鳥のいない空のようにすべてに無関心な人々の人生
君を必要とし、誰も君なしではいられない世界へと続く道に向かって立ち上がれ

多分、僕たちは世界でひとりぼっちじゃない
多分、僕たちの魂は別の世界を彷徨ってる
なぜなら、ジョン・レノンが僕たちに愛を残したから
なぜなら、ジョン・レノンの魂は失われていないから

レノン、それは愛
レノン、それは愛
レノン、それは愛
愛なんだ!

それは君への愛!
それは僕への愛!
それは君と僕への愛!
それは世界すべてへの愛!

それは君への愛!
それは僕への愛!
それは君と僕への愛!
―愛なんだ!

※2コーラス目は英訳された歌詞で歌われています。
※サビの部分を少し修正しました(2007.Dec.15)。
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オヤジが元気なら・・・
昨晩は渋谷「国境の南」でFB/DJさんからお誘いいただいた音楽満載の忘年会。
今年の1曲というのを参加者がそれぞれ披露されるのだけど、
わたしは迷った末にワレーリャとスタースのデュエット『ラスタヴァーニエ』を。
理由は簡単、聴いた回数ということでは、ダントツだった曲だから。

聴かせていただいた曲では、IさんのOAI STARのアルバムから選ばれた曲、
そして松山晋也さんが紹介されたAna&Seu Jorgeのライブ盤からの1曲が強烈に印象に残った。
特にOAI STAR、Dさんが「オヤジロック・・・」と紹介されていた(と思う)のだが、
和洋問わず、ベテラン勢の作品に結構気合いが入ったものが多くて、すごく充実してた1年だったと思う。

そこで最近聴いた中から1枚を。

□ Re-Cool Reflections / 寺尾聰

Re-Coolということで、オリジナルアルバム"Reflections"を
新録でフルカバーした作品。
今年はライブもあったし、ひょっとしたらアルバムが・・・
と期待してはいたのだけど、こういう手があったかあ(笑)。
アレンジはオリジナルとの比較では好き嫌いがあるだろうけど、
ノリノリな演奏で、寺尾のファンでなくても十分楽しめる内容。
ミカバンドもそうだけど、この力抜け具合がいいのか、
「心の底から楽しんでやってる」
というのが音からストレートに伝わってきて、
聴く方も楽しいし、とてもリフレッシュできる。
ちなみに、このアルバムはハイブリッドSACD盤だ。


オヤジが元気なら、オンナも元気!
わたしはいたってそういう気がしている。
ロシアものも、ベテラン勢が気を吐いた、みたいな作品がたくさん出たけれど、
来年もひとつこの勢いが続いてくれるとさらに楽しいのだが・・・なんて考えつつ、
まだ決まらない「今年の10枚」に頭を悩ませている。

それにしてもいい忘年会、楽しいひとときだった。
司会進行役のDさん&北中さん、ありがとうございました!
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ざざっとロシアンポップの新譜を紹介
時間がなくて、なかなか丁寧に紹介しきれないロシアンポップスの新譜。
毎年、秋の終わりからクリスマスにかけてリリースの嵐だけど、
今年も例年に違わず、なかなかゴージャス。
以下はざっと聴きレベルだけど、これはというアルバムは年明けに改めて聴き込んでから紹介する予定です。

◆ ゼムフィーラのLIVE録音 相変わらずの浮遊感一杯の彼女のライブ。ゆらぎと刹那。

◆ Reflexの最新盤『ハーレム』は、ダンサブルなポップのてんこ盛りかと思いきや、声を効果音のように使ったイージーリスニング風のアレンジ。意外性と言えばこれが一番。

◆ Chi-liのアルバム『罪』は話題盤だけあって聴きごたえ十分。ロシアンのダンス系ポップって、何かひと味足りなかったものが少なくなかったけれど、ああこれだったんだって納得させてくれるサウンドに思わずにっこり。

◆ アレクサンドル・ブイノフの久々のオリジナルアルバム『ヴァブラカー』。そう、この歌謡曲のノリが欲しかった!私のようなファンは涙して喜んでるはず(笑)。

◆ ちょっぴりとんがってて、どこか引っかかるサウンドのゴーラット[312]のデビューアルバムは映画『ピーテルFM』の挿入歌で大ヒットした『ヴニェ・ゾーヌィ・ドーストゥパ』をまんまタイトルにした管理人お勧めの1枚!

◆ 映画『デイ・ウオッチ』(『ナイト・ウオッチ』の続編です)のサントラ盤
  観てから聴くか、聴いてから観るか。わたしはまだ映画の方は観ていないんですが、サントラはなかなか楽しめます。ナイト〜の時はやっぱり夜だからか、重かったんですが、これはBGMとしてもかなり楽しめる構成。

◆ BI-2の最新盤『マラコー』(牛乳の意)、全作あたりまで何か様式美のようなものにとらわれすぎてかえってリスナーの層を狭めてた気がするのはわたしだけ?このアルバムは、余計な力が抜けて、かなりうまくまとまってます。もっと聴き込んでから改めてご紹介します。といっても、サウンドはやっぱりばっちしビードゥヴァですよ、ご心配なく。

◆ もう少しメタルでロックな音楽が欲しい、という貴方にはアーリヤの『アルマゲドン』がぴったり。あか抜けたせいか、かえって普通っぽい気もするが、クラシックなヘビメタが現在進行形で聴けるのはそれはそれで楽しいです。

◆ コンピレーションCDでは、グラモフォンのNO.15が硬軟取り混ぜての選曲でお勧め。ブラーチャ・グリムの新曲も入ってます。サユーズ39、それからXXXLシリーズもポピュラーからシャンソンまでリリースされてます。ジャケが気に入ったのを1枚選んでも◯。

その他、インディーズ系のロックも楽しいアルバムが続々リリース。もう聴き切れないので、年明け順番にblogにアップして行こうと思います。
友人から「この歳からロックに目覚めると大変だよ〜」とからかわれてましたが、まさにその通り。
地元の小さなレーベルの作品は直に取り寄せることもできるようになってきたので、先日のミール・ヂェーチャムのようにかなり来る!アルバムに出逢うことも。暇を見つけながら地味に面白い音楽を来年も探そうと思っています。
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ЧЕРНУСЬからのメッセージ
以前、セカンドアルバムを紹介したことのあるЧЕРНУСЬ(チェルヌーシ)から、
『Lennon is Love』を聴いて!とメールが届いた。
Lennon・・・はリリースされたばかりの3rdアルバムの中の1曲。
早速、彼の公式サイトで試聴・・・♪

□ "ГЕРОИ РОК-Н-РОЛЛА"

チェルヌーシの歌はロシアには珍しいブルースの香りがする。
モスクワの街の埃っぽさや裏ぶれた横丁なんかを思うと、
こういう音楽がもっともっと生まれても全然不思議じゃないのに、
ロシアでは泥臭い方向にいくと、なぜか演歌っぽくなってしまったり。

彼のハートの温かさが伝わるような音に、
裏切られることのない確かさを感じる。
2ndアルバムと比べると、音の数はずっと整理されていて、
曲というより彼の歌をしみじみ味わえるまとめかたになっている。

何の案内もなくビストロに入ったら、
こんな歌を歌ってくれるような人に会えるんじゃないかと、
そんな想像をしたくなるほど、身近な視線に思わず後ろを振り返る。

"from Moscow, where there are a lot of drunk kazaks
and bears on empty streets..."

いつか彼のライブ演奏を聴いてみたい。
できれば、この手が届く程にステージから近いところで。

◆ ЧЕРНУСЬ Official Site http://www.chernus.ru/index.htm
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CDケースが左右逆?
Idan RaichelのCDがとても気に入ったのは先日書いた通り。
彼の古い作品が2枚程あるのを知って、公式サイトからイスラエル国内の通販ショップへ。
(後から聞いたら、2枚の作品からより抜きメジャーデビューしたのが最新盤のようだ)

ついでだからと、あと4枚程、地元の男性ヴォーカルを選んで購入してみたが、1週間ほどで無事届いた。
届いてみて、驚いたこと。
ショップのカタログは英語表記だったので、ジャケ絵とタイトルで適当に選んでいたのが、
届いてみると、CDにほとんど英語表記はなく、ヘブライ語のみ!
タイトルはおろか、アーティスト名も「読めない」ので、
ショップの画面と突き合わせて別のジャケットを作る必要が(笑)。
さらに、さらに、驚いたのは、
CDケースの開き方が左右逆になっていること!



要するに、普段聴いているCDのケースを天地逆にして開くのと同じ状態なのだけれど、
それが何と開けにくいことか(笑)。
6枚とも全部そうなっていたので、おそらくイスラエル国内盤の仕様なんだろうと思うが、
なぜ左右逆開きなんだろう。
まあ、最近は冷蔵庫だって同機種で開きが逆の仕様の製品が売られていたりするから・・・。
(いや、これは間取りによっては開きにくいからなのだろうけれど―笑)

6枚通して聴いてみたけれど、どれも一様に優しいメロディの歌ばかり。
偶然なのかもしれないが、イスラエルの歌謡曲ってこういう雰囲気なのかも知れない。

それにしても、世界中どこからでもCDは買えるものだなあと、
届いた封筒を眺めてしみじみ。
以前、シガー・ロスの1stがまだ海外で発売されていないとき、
現地のショップに問い合わせて通販してもらったことがあったのが、
おそらくわたしにとって、心理的に一番遠いところからCDを買った記憶。
ちなみに、それはアイスランドのレイキャビクだった。

どこからでもCDは届く、としたらどこの音楽でも居ながらにして聴けてしまう!
面倒くさがりのわたしは買物が苦手だけれども、こういう買物はとても楽しい。
行ったこともない土地のお店から飛行機に乗って届くパッケージ。

イスラエルの歌謡曲もとても気に入ったので、またお正月あけに買ってみようと思う。
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Пассажир
アレクサンドル・イワノフの久々のソロ・アルバムがリリースされた。
タイトルは"Пассажир"(パサジール、「旅客」の意)。
来し方を思ってこういったタイトルになったのだろうか、
収められた新曲はバラードを中心に、これまでの作品の基調を踏襲。
でも今回、最初のアナウンスから約2年ほど遅れて出たのには理由が。
豪華DVD2枚がセットになっているが、
こちらはこれまでのクリップ集のより抜き版。
彼のクリップ作品はクオリティの高いものが多いので、
これはファンならずとも期待できるのでは。

わたしもまだ入手していないが、フライング気味にお知らせ。
入手次第また内容をご案内します♪

◆ Александр Иванов Official Site  http://www.a-ivanov.ru/
◆ アルバム試聴はこちら! http://www.a-ivanov.ru/html/index.php?go=creativ
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今年の10枚を選ぶ
気がついたらもう12月。来年のカレンダーが手元に届き、いよいよ年末を感じる頃。
この時期、いろいろな雑誌やサイトでベストディスクを発表される(もう既にされているものもある)ので、
わたしも調子にのって、去年から「今年の10枚、わたしの10枚」を選んでいる。
2006年、ロシアものは経済状況の影響もあるのか、旧作の再発が活発だったのに比べ、
新作は今ひとつ遅れ気味でピッチが上がらなかった気がする。
それでもロシアものだけで10枚選ぼうとすると、これが結構むずかしくて、なんだかうれしくなる。
何度も繰り返し聴いて楽しんだアルバムもたくさんあったし、
年末近くにエストラードナヤ系のリリースが続いて、満足度が高まった。

まだ総括するには早いけれど、今年はウクライナから直接CDを買うようにしたので、
国内流通盤が手元にいろいろ揃ってかなり楽しめた。
フレッシュな感覚で肩肘張らない新しいバンドがぞろぞろと出てきていて、
来年への期待を膨らませてくれた。
旧ソ連圏は悲しい事件が続き、遠い日本でも報道されることが少なくなかったが、
それでもこうして音楽を聴いていると、希望を持ち続けていられる。

年末年始の冬眠に入る前に、わたしも「今年の10枚」を選んで締めくくろうと思う。
一人作業のささやかな時間が何にも増して楽しい今日この頃。
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嗚呼、映画音楽
何を隠そう、わたしの音楽生活は両親が好きな映画音楽とビッグバンドからはじまっている。
大して生活に余裕もないのに、子供に音楽を与えようと意識していてくれた両親には感謝の一言に尽きるが、
最近は食い散らかすようにしていろんな音楽を聴いているものだから、
たまには好きな映画の音楽でゆっくり過ごそうと、レコードを漁りに出かけた。
そして「サウンドトラック」と書かれたコーナーで盤を選ぶこと1時間。
前から探していたものや、たまたま懐かしくなって聞きたくなったものなど4枚を買った。(TV作品のサントラも含まれています)

 ◆ 『イルカの日』
 音楽はジョルジュ・ドルリュー。曲のメロディは思い出せないのに、
 いざレコードをかけると何故かあの悲しい場面が蘇る。
 その悲しい場面にこそ音楽が生きているのが映画音楽の醍醐味。
 CDでも再発されていて、最近のはイルカの声が入っている。
 やっぱりこの作品は映画を見てから聴いてください。
 ドルリューの他の作品では『ジャッカルの日』がある。


 ◆ 『ハドソン河のモスコー』
 これはわたしの好きなロビン・ウィリアムズの出世作。
 一昔前のモスクワの「風景」が出てきたりして、
 別の意味でも泣き笑いできるロシアンフリーク御用達な映画だが、
 亡命した主人公がミュージシャンとして身を立てようとするという筋だけに、
 音楽が内外に絡んで面白みを増している。
 なぜ、挿入歌にチャカ・カーン&モーテルズなのか?と思う方、
 ぜひ映画の方もご覧下さい。


 ◆ TV『俺たちは天使だ!』/SHOGUN
 ショーグンっていうグループがいたなっていう記憶はあったけれど、
 このタイトルを見るまでは思い出すきっかけもない程度だった。
 なのに、たまたま引っ張り出したジャケットの帯にタイトルを見た途端、
 「どうせいちどのじんせいっさあ〜」という歌詞が浮かんだ(笑)。
 スタジオミュージシャンとして活躍の名手揃いということもあるのか、
 演奏のグルーヴ感たるや、もう、すごい。
 録音もいいので、audioファンにもお勧めしたい懐かし盤。


 ◆ TV『大都会―総集編』
 「あなた、刑事ものが好きだねえ」と言われそうだが、
 これは寺尾聡が出てたから、とかそういうミーハーな理由ではない(笑)。
 TV『大都会』シリーズは全部で三作あって、そのうちPart3の音楽が、
 日本の誇るビッグバンド、高橋達也と東京ユニオンなのであります。
 ズビズバっとスピード感を通り越して、疾走するブラス!
 さらにメロウなバラード曲もあって、これがサントラ盤の旨味と言わずして
 どうしましょう、という感じだ。
もちろんPart3単体のサントラ盤も出ていて、CDは今でも入手できるようです。
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気まぐれiPod
いつだったか、もう夏前のことだったと思うが、iPodが故障した。
第三世代のクリックホイール付きで、
今時はもう電車の中でも同じ機種を使っている方をほとんど見なくなっている。
壊れたのなら修理すればいいものを、
その機体の修理ではなく、交換、
つまり他人が使っていて壊れたものを修理したものと交換するというので、
わたしはどうしてもそれが嫌で、
また新機種を買うのとほとんど変わらない修理代にも驚き、
そのままにしていた。

iPodがないと一番困るのは自分自身なのに、
「耳の健康〜難聴になると困るから」とか、
まるでイソップの酸っぱいブドウみたいなへ理屈で新しいのを買うのも控え、
< それを世間では「やせ我慢」という
今年も残すところ後少しというこの時期になって、
では自分で修理を試みよう(もちろん、中のHDを換装する、という意味)と、
取り立てて意味なく通電してみたら、なんとパソコンがiPodを認識。
それではと、HDをまっさらに初期化してみようと、ゼロ書き込みをした。
40GBもあるので時間がやたらかかったが、我慢。
途中で2度ほどハングアップしたがやり直しを繰り返したらとうとう最後まで完了。
もう絶対ダメだと思っていたのに、カタカタと音を立てながらもデータを読み始めた。
とはいえ、もとの30GBのデータを読み込ませたらまた逝ってしまうと思ったので、
リハビリという意味で(おためし、ともいう)4GBほどに曲を絞り込み、
3時間以上かかった作業も終了。無事音楽も聞けるようになった。

故障したときは、Apple共通のSadマークが現れ、
カタカタッと酷い音がしてはハングアップを繰り返し、
HDがダメになったのは素人でもわかるほどだったのに、
なぜ復活したのだろう。
物理的に故障していたと思い込んでいただけなんだろうか。

Appleの製品は人間くさいというか、気まぐれなところがあって、
もうここ数年間、パソコンを含めAppleの製品とつきあってきたわたしも、
なんとなくそのことをわかるようになってきた。
そういうのがイライラしたり腹が立つような人はあまり向いていない(といったら怒られそうだが)
ような気もするが、気の短いわたしなのに、なぜか彼らとは気が合うのか、
まあ何とかつきあいは途絶えることなく続いてきた。

今日思い立って、「開けてみよう」としたのは、
交換部品のHDがそろそろ秋葉原でも買えなくなりそうだという話を聞いたから。
自分で開けてみて、それでだめなら諦めもつく。そんな気もした。
引導を渡す、なんてちょっと大げさな言い方を思いつくほど、
わたしはこの手元にあるiPodに執着していた。

iPodが不幸にも不調になってしまった方、病院送りを焦らず、
ディスクユーティリティーで修復を試みてください。
わたしのは壊れた当初、パソコンにも認識されず酷い状況でしたが、
夏、秋と季節を越えたら、こき使った主を許す気持ちが出てきたのか、
突然機嫌が直ったかのように修復できました。

ああ、よかった。
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