わたしの10枚、今年の10枚 | 2006.12.27 Wednesday |
今年はほんとうにたくさんの音楽を聴くことができた。
時間がない、ないと言う割には、ネットをあちらこちらと彷徨いながら、
これまでちょっと手が届かなかった「音」にもたくさん出逢うことができた。
今年の10枚を選ぶのに、雑多に聴いていることを反映させたものが合理的なのかなとも思ったが、
わざわざここを覗いて下さっている方は、
温度差こそあれ、ロシアのポピュラー音楽に興味を持っていただいているという期待も込めて、
ロシアのポップスやロックから10枚を選んでみた。
そしてどうしても入り切らない2枚を番外編として残しておいた。
【2006年の10枚 ― Russian Pop & Rock編】
□ Нежность моя / Валерия
声も伸びやかに翼を広げるようにして歌うワレーリャ。
スタース・ピエーハとのデュオでは彼女の歌の芯のようなものが
あらためて発揮されたような気がする。
ロシアの歌謡曲をこれから初めて聴くという方にも一押しの、
今年最もリピートしたアルバム。
□ По пояс в небе / Николай Носков
パワフル&メランコリックというロシアン男性ヴォーカルの王道をいく1枚。
ソロデビューから、ロックを貫くのか、シャンソン路線でいくのか
マルシャル同様、ワクワクしながら彼の活動を追いかけてきたけど、
今回のアルバムでこれまでの試行錯誤が一つの形になり、充実度◎。
限定盤のDVDも本人の回想やクリップ録りの舞台裏紹介など見応えあり。
□ Ностальгия по настоящему / Цветы
ロシアンロックの歴史を整理する機会に恵まれ、古い作品を聴き漁っていたら、
心の底に埋もれていた『花』の存在に気がついた。
本作は01年にツヴェトゥイの結成30周年を記念して開かれたライブ録音(05年)
こういう録音をこんな風に聴けるようになるなんて、思ってもみなかった。
スタース・ナミン関係は再発やCD化が相次ぎ、嬉しい悲鳴の連続!
□ ПТИЦЫ / Мафик
シャンソン系ではコンピレーションCDがガンガンリリースされる割には、
大御所たちの新譜もこれといって目立つものが見当たらない中、
CD&DVDのリリース、活発なライブと気合いが入っていたのがマーフィク。
ガラガラ声にシャイな笑顔がアンバランスな年齢不詳の彼の歌、
ベタなサックスの伴奏もなぜかハマる不思議な1枚。
□ Пещерный Город INKERMAN / ДиДюЛя
私には珍しくインストものから1枚、ヂヂューリャのギターをピックアップ。
時空を超えて懐かしさを覚える太古の響きにもにて、
体に自然と浸透する彼のギターの音色。
抑制の利いた演奏は好き嫌いがあるだろうが、
ヒーリング系BGMとしてもお勧めの1枚。睡眠導入力◯!
□ Вне зоны доступа / город [312]
ロシアンポップスの今を聴こうと思えば彼らを外すことはできない!
"Piter FM"や"Dnevnoi Dozor"の挿入歌もとてもいい歌だけど、
アルバムの密度感もかなりのもの。
ダンサブルなものもいいけど、バラード系の曲も意外なほどいい!
買ってよかった、思わずにっこり(^^な管理人好みのキャッチーな1枚。
□ Преступление / ЧИ-ЛИ
キャッチーと言えば、ゴーラット312と双璧のChi-li。
イリーナの中性的なヴォーカル、最初は男性が歌っていると思ったほど。
彼らのようなグループがこれまで出そうでなかなか出なかったから、
乾いた喉に水を注がれたような新鮮味を感じてしまうのかも。
Hi-Fiを硬質にした感じだけど、ダンス系ファンにはぜひぜひお勧め。
□ Любой ценой / Мир детям
サンクトペテルブルクのロックバンド、ミール・ヂェーチャムの1stアルバム。
音楽に込められた彼らのメッセージは重く、
冷たい金属の塊をゆっくりと体に押し付けられるような圧迫感があるけど、
つまらない小細工なしのストレートなサウンドが心地いい。
バルト海の群青と流氷の表面に躍る光の粒の両方を持った一押しアルバム。
□ Лабиринт / Григорий Лепс
歌手として今一番乗ってるかなと感じるのがグリゴーリィ・レプス。
暮れにでたアルバムとこれのどちらを選ぼうかと迷ったほど。
ぱっと聴きでは演歌系パワーポップと受け取られてしまうかも知れないが、
聴けば聴く程しっとりと体に馴染むのが彼の歌の魅力。
最近のクリップも完成度が高く、濃い歌謡曲好きには堪らない1枚。
□ ГЕРОИ РОК-Н-РОЛЛА / Чернусь
このblogでも再三登場するチェルヌーシの最新アルバム。
3曲目に収められた"Lennon is Love"の日本語Ver.もついに登場。
ブルースとレゲエの香りがほんのりとただよう優しいロックの決定版。
彼のCDはインディーズ系なので入手が大変だけど、
彼のサイトでダウンロードできるのでぜひ聴いてみてください!
【番外編】
□ Дневной дозор soundtrack
このサントラ盤、私の12月中のヘビーローテ作品です。
中身的には、先ほどのゴーラットやTT-34など話題の人の音が聴けるという他、
サントラとしてのまとまり具合もよいです。これ聴くと、きっと映画も見たくなる。
映画の方は現在リージョン5(PAL)でDVDがリリースされています。
(ジャケットはDVD作品のものです)
□ A L'Olympia / OLIVER
この1枚だけは、ロシアものじゃないけどどうしても外せなかった。
オリベルのパリでのライブの模様を収めた2枚組のアルバム。
過去のアルバムもBOXで発売された他、単品でも再発が実現した彼の作品。
いつか日本でも、彼が特集的に紹介されないかとその機会を待ちこがれている。
※ これが今年最後の更新になります。
このblogをご覧いただいたみなさん、本当にありがとうございました。
来年もぼちぼち続けていこうと思っています。
またお時間がありましたら覗いてやってください。
どうぞ良いお年を! ― miss key
時間がない、ないと言う割には、ネットをあちらこちらと彷徨いながら、
これまでちょっと手が届かなかった「音」にもたくさん出逢うことができた。
今年の10枚を選ぶのに、雑多に聴いていることを反映させたものが合理的なのかなとも思ったが、
わざわざここを覗いて下さっている方は、
温度差こそあれ、ロシアのポピュラー音楽に興味を持っていただいているという期待も込めて、
ロシアのポップスやロックから10枚を選んでみた。
そしてどうしても入り切らない2枚を番外編として残しておいた。
【2006年の10枚 ― Russian Pop & Rock編】
□ Нежность моя / Валерия
声も伸びやかに翼を広げるようにして歌うワレーリャ。
スタース・ピエーハとのデュオでは彼女の歌の芯のようなものが
あらためて発揮されたような気がする。
ロシアの歌謡曲をこれから初めて聴くという方にも一押しの、
今年最もリピートしたアルバム。
□ По пояс в небе / Николай Носков
パワフル&メランコリックというロシアン男性ヴォーカルの王道をいく1枚。
ソロデビューから、ロックを貫くのか、シャンソン路線でいくのか
マルシャル同様、ワクワクしながら彼の活動を追いかけてきたけど、
今回のアルバムでこれまでの試行錯誤が一つの形になり、充実度◎。
限定盤のDVDも本人の回想やクリップ録りの舞台裏紹介など見応えあり。
□ Ностальгия по настоящему / Цветы
ロシアンロックの歴史を整理する機会に恵まれ、古い作品を聴き漁っていたら、
心の底に埋もれていた『花』の存在に気がついた。
本作は01年にツヴェトゥイの結成30周年を記念して開かれたライブ録音(05年)
こういう録音をこんな風に聴けるようになるなんて、思ってもみなかった。
スタース・ナミン関係は再発やCD化が相次ぎ、嬉しい悲鳴の連続!
□ ПТИЦЫ / Мафик
シャンソン系ではコンピレーションCDがガンガンリリースされる割には、
大御所たちの新譜もこれといって目立つものが見当たらない中、
CD&DVDのリリース、活発なライブと気合いが入っていたのがマーフィク。
ガラガラ声にシャイな笑顔がアンバランスな年齢不詳の彼の歌、
ベタなサックスの伴奏もなぜかハマる不思議な1枚。
□ Пещерный Город INKERMAN / ДиДюЛя
私には珍しくインストものから1枚、ヂヂューリャのギターをピックアップ。
時空を超えて懐かしさを覚える太古の響きにもにて、
体に自然と浸透する彼のギターの音色。
抑制の利いた演奏は好き嫌いがあるだろうが、
ヒーリング系BGMとしてもお勧めの1枚。睡眠導入力◯!
□ Вне зоны доступа / город [312]
ロシアンポップスの今を聴こうと思えば彼らを外すことはできない!
"Piter FM"や"Dnevnoi Dozor"の挿入歌もとてもいい歌だけど、
アルバムの密度感もかなりのもの。
ダンサブルなものもいいけど、バラード系の曲も意外なほどいい!
買ってよかった、思わずにっこり(^^な管理人好みのキャッチーな1枚。
□ Преступление / ЧИ-ЛИ
キャッチーと言えば、ゴーラット312と双璧のChi-li。
イリーナの中性的なヴォーカル、最初は男性が歌っていると思ったほど。
彼らのようなグループがこれまで出そうでなかなか出なかったから、
乾いた喉に水を注がれたような新鮮味を感じてしまうのかも。
Hi-Fiを硬質にした感じだけど、ダンス系ファンにはぜひぜひお勧め。
□ Любой ценой / Мир детям
サンクトペテルブルクのロックバンド、ミール・ヂェーチャムの1stアルバム。
音楽に込められた彼らのメッセージは重く、
冷たい金属の塊をゆっくりと体に押し付けられるような圧迫感があるけど、
つまらない小細工なしのストレートなサウンドが心地いい。
バルト海の群青と流氷の表面に躍る光の粒の両方を持った一押しアルバム。
□ Лабиринт / Григорий Лепс
歌手として今一番乗ってるかなと感じるのがグリゴーリィ・レプス。
暮れにでたアルバムとこれのどちらを選ぼうかと迷ったほど。
ぱっと聴きでは演歌系パワーポップと受け取られてしまうかも知れないが、
聴けば聴く程しっとりと体に馴染むのが彼の歌の魅力。
最近のクリップも完成度が高く、濃い歌謡曲好きには堪らない1枚。
□ ГЕРОИ РОК-Н-РОЛЛА / Чернусь
このblogでも再三登場するチェルヌーシの最新アルバム。
3曲目に収められた"Lennon is Love"の日本語Ver.もついに登場。
ブルースとレゲエの香りがほんのりとただよう優しいロックの決定版。
彼のCDはインディーズ系なので入手が大変だけど、
彼のサイトでダウンロードできるのでぜひ聴いてみてください!
【番外編】
□ Дневной дозор soundtrack
このサントラ盤、私の12月中のヘビーローテ作品です。
中身的には、先ほどのゴーラットやTT-34など話題の人の音が聴けるという他、
サントラとしてのまとまり具合もよいです。これ聴くと、きっと映画も見たくなる。
映画の方は現在リージョン5(PAL)でDVDがリリースされています。
(ジャケットはDVD作品のものです)
□ A L'Olympia / OLIVER
この1枚だけは、ロシアものじゃないけどどうしても外せなかった。
オリベルのパリでのライブの模様を収めた2枚組のアルバム。
過去のアルバムもBOXで発売された他、単品でも再発が実現した彼の作品。
いつか日本でも、彼が特集的に紹介されないかとその機会を待ちこがれている。
※ これが今年最後の更新になります。
このblogをご覧いただいたみなさん、本当にありがとうございました。
来年もぼちぼち続けていこうと思っています。
またお時間がありましたら覗いてやってください。
どうぞ良いお年を! ― miss key
pop & rock (russian and other slavic) | - | - | author : miss key