音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
見きれないDVD



仕事の憂さ晴らしに、いつの間にか寝る前にDVDで映画を見る習慣がついてしまった。
夏にノートPCを買い替えたが、古い方も問題なく使用できるので、
それが寝室での手軽なプレイヤーになってしまっている。

部屋の中の物を減らす目的で、昨夏に見なくなったDVDを処分してすっきりしたのに、
今まであれこれ理由をつけて買わずにいた新スタートレック全集、
それまでは映画作品の4枚を繰り返して見てたけれど、
やっぱりエピソードを通しで見たくて買ってしまった。

この全集、全部でDVDが49枚。
1枚に3、4話のエピソードが収録されていて1日1枚ずつ見るのも大変(笑)。
このネクストジェネレーションの他、
TOSやDS9など全部のシリーズを制覇している人も周囲に結構いたりするが、
わたしはというと、今回の全集を見終わるのも相当先になりそう。

気分転換、とかなんとかいって、寝不足になることばかりしている。
ほどほどにしないととは思いつつ・・・。
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le cinema de Michel Legrand
店頭で見かけて気になりはしたものの、
価格がちょっと高くて見送ってそのまま・・・、
そんなCDやレコードは数知れず。

たいした記憶力でもないのにメモもろくに取らないから、
忘れたまんま。
何かの拍子で気がついた時には品切れや廃盤になってたりする。

今日のBGMは幸運にも品切れ前に廉売しているのを見つけて入手できたBOX SETだ。


le cinema de Michel Legrand


ミシェル・ルグランは、映画音楽の中でも特に好きな作曲家で、
いつかまとめて聴きたいと思いながらも、
いざ探してみると入手が難しかったり、
CDが出ていなかったりして聴けない曲も少なくなかった。

このセットは4枚組で、TVバージョンや初CD化された音源も収録されている。
写真を多数配した豪華ブックレットは、
解説がフランス語で書かれているので万歳状態なのがもったいないが、
曲目リストがていねいに記載されているので、聴くだけなら特に問題なし(笑)。
たしか、店頭で見た時は国内盤だったと思うので、
値段が倍ほどになってしまうが日本語解説版も手に入るのでは。


le cinema de Michel Legrand


リマスターされているのか音質もしっかりしているし、
その割には耳馴染みもよい。
さすがにオリジナルのレコードにはかなわないかもしれないが、
すべてではないにせよ、これだけの音源をレコードで集めるとなると大変。
なにせ、あれやこれやと80曲以上収録されているのだから。

ちなみにこのシリーズ、通常の1枚ものCDで仏映画音楽が多数リリースされている。
鍵穴のようなマークがついているのですぐそれと分かるジャケットデザイン。
レコードが入手困難か、またはそれまでCD化されていなかった作品もあるので、
仏映画が好きな方は検索してみる価値あり。
先日blogに書いたPhilippe Sardeも複数枚出ているし、
好きな作曲家やタイトルでぜひあたられたし。

リピートすれば寝不足必至なれど、やっぱりリピートしてしまいそうな、
映画音楽ファンにお勧めの作品集。
others (music) | - | - | author : miss key
写真を眺める



先日、友人宅で見せてもらったたくさんの写真。
一時期クラシックカメラに凝っていて、
その関連の集まりにもよく参加していた頃のもので、
わたし自身も結構写り込んでいたりする(笑)。

その写真たるや、量も膨大で、
時系列に整理するといっても、相当な作業になりそうな感じだった。
箱に選り分けられた写真をひとつかみずつ手に取って、
まるでかるたか何かのように捲っていく。

ついさっきのことのように思い出せる場面もあれば、
自分が写っていても、いったいいつどこでのことか思い出しがたいものも。
自分がしっかり写っている、という事実には何も変わりがないが、
帰宅途中の電車に揺られては、そんなことをつらつら考えていた。

雑誌"Pen"の最新号に特集されていたデジタル写真の話題。
別に択一しなくとも、どちらも気楽に面白く楽しめばいいと思えるようになったのは、
ごくごく最近になってからのことだ。
デジタル一眼レフカメラを手にしてから、
銀塩との違い、自分の中での使い分けが明確になったからだと思う。
手軽で多少横着してもある種の奇麗さを損なわず写せてしまう最新のデジカメ。
そういう「便利」の中で失うものもあるかもしれないが、
撮ってすぐ結果を見ることのできる楽しさは、
面倒臭がりのわたしでさえ、プリンターを買おうかなんて思ったりするほどだ。

でも、世の中こんなに手軽で便利でいいんだろうか。
何でも簡単に実現できてしまえる世の中だから、
そもそも元々の大変さに思い至ることもなく、
物事が思うようにいかないからといって、
或は、思い通りに何かを実現したいからと、
感情の赴くままに行動して構わないなんて勘違いを起こさないだろうか。
日々いろんな事件が起きているのが―
単なる気のせいであって欲しいと思う。
よもやま | - | - | author : miss key
風の音



朝からこれ以上ない天気。
空の色も真っ青でずっと遠くまで澄み切って見えた。

久しぶりに友人宅にお邪魔しに出かけたので、
その行きがけに見慣れた風景を撮りながら散歩した。
耳元を過ぎる風は、もうすっかり冬の音がした。
よもやま | - | - | author : miss key
眠れない夜に



朝8時過ぎに鳴った電話を取ってみれば、ここ数週間、入院している同僚からだった。
そろそろ復帰と聞いていたのに、経過が思わしくなく再入院とのこと。
病院からの電話ということもあったが、気の利いたことは何一つ口にできなかった。

珍しく朝から凹んだ。


「夜、眠れなくて辛い」
そう言って悩みを打ち明けてくれた友人がいる。
わたしは幸か不幸か夜がくれば眠れるし、夜じゃなくてもいくらでも寝られる。
なので、彼女がどれほど辛いのか、ほんとうのところはよく分からない。

辺境の如し拙blogにも、
「夜ぐっすり眠れそうなBGMがあったら紹介してください」
みたいなお問い合わせをいただくこともある。

夜、布団に潜り込んで聴く1枚というのはいくらでもあるけれど、
わたしはものの2、3分で寝てしまうので、最初の1曲か2曲しか聴いていない。
なので、3曲目以降に「相応しくない」楽曲があっても一向に問題なしの無敵状態なので、
日頃聴いている手元の盤をうっかり紹介することもできない。
(ということを、今日改めてあれこれ聴いてみて痛感した)

眠れない悩みを持つ人は、わたしの周りにも少なくない。
昼間は結構無理していて、よくそんなんで体が続くなと思うほど。
わたし自身も先日ストレス禍で体調を崩したけど、
そんなのどうってことないな、と思えるほどに。


今の職場、昔は職員の死亡原因や自殺数、或は休職者数なんかを発表していたのが、
最近はとんとそんなことが皆無であるかのように知らされる機会もない。
知らせられないほど酷い数字なんだろうか、とつい疑ってかかりたくなる。

しんどいことがあっても一晩寝れば半分以上は忘れてしまうようなわたしが、
眠れぬ辛さを抱える人に言えることは正直何もない。
それでも何かできることはないだろうかとじっと机を眺めてみる。
せめて相手の気が楽になるような一言が言えたなら・・・。
よもやま | - | - | author : miss key
朝からStan Tracey
どんより曇った雨模様の朝。
カメラを買ってからというものの、なかなかいい天気に恵まれなくて、
これも日頃の行いかな、と諦めモード。





Stan Traceyの"Now"。
もう随分前に渋谷JAROで教えてもらって買ったレコードだ。
Stan Traceyというとビッグバンドでの録音が有名だけど、
このアルバムはコンボ編成で、思いっきりスイングしている。
どの楽器も前へ前へと出てくるような演奏でとてもエキサイティング。

普段なら朝から聴くようなアルバムじゃないけれど、
週末にaudioをアップグレードしてもらったせいで、
ベースランがやたらかっこいいアルバムばかり聴いてしまい、なかなか止められない。

LINNのプリアンプ、わたしが使ってもう6年くらい。
中古で買ったから装置としては7、8年くらい使い込まれている格好だけど、
今回は電源ほか一部の基盤を残して中身が入れ替えられ、
ソフトもPCを使って更新されたので、
感覚的にはほとんど新品のようだ。
たしかに費用もかかってしまったけれど、
音の方向は変わらずにより音楽が大きく楽しく聴けるようになった。

で、いつにも増してあれこれ端から聴いて面白がっていたりするので、
ついつい寝不足に。
そんなこんなで、Stanのガツンとくる演奏は寝ぼけた頭のスイッチを入れるのに丁度いい具合だ。
このまま年末に突入できればいいなあと都合のいいことばかり考えつつ、
レコードの回るのをぼんやり眺める日曜の朝。
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Silver Solt Club 写真展 at 根津



目が覚めて天気が良ければ外にでかけようと思っていたら、
すっきり晴れて久しぶりの青空。
でも、木々の葉は赤く色づく前に枯れ始めていて、
ようよう持ち出したカメラが何となく余分な荷物のようになってしまった(苦笑)。

出かけた先は久しぶりの根津。
友人の参加している銀塩モノクロ写真グループ、シルバー・ソルト・クラブの写真展だ。





駅を出て3分ほど歩くと会場のギャラリー「りんごや」に到着。
ゆっくりお茶をしているお客の脇をすり抜けながら展示された作品を眺める。

会場はこじんまりとしていて、しかもとても静か。
かといってよくある写真展の気取った雰囲気でもなく、
たまたまそばを通ったお客が気軽に覗ける感じだ。

友人の作品は2点で、女性モデルと硝子細工のような静物を題材にしたものだったが、
わたしの好みで言えば、絶対後者を選ぶのだけれど、
好き嫌いを越えて印象に残ったのは女性を写し取った写真の方だった。

この作品、何やら気になって仕方のないのはなぜだろう。
写真展のリーフレットにも載せられていたが、
和室の隅に所在無さげというわけでもないけれど、
どこか緊張のある視線が、
ありのまま四角のサークルに写し込まれてしまったのは、
それ自体が作者の意図だったのだろうか。


◆ シルバー・ソルト・クラブ写真展 ◆
金属カメラで撮影、フィルム現像し、
銀塩バライタ紙でプリントした写真展です

平成20年11月11日〜11月16日
午後12時〜7時まで(最終日は5時まで)
谷中のギャラリー「りんごや」で開催
文京区根津2−22−7 tel 03-5685-2456
東京メトロ千代田線 根津駅 1番出口徒歩3分
http://ringoya-galerie.com/index.html
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ありそうでなかなかない
ここのところ体調の戻り具合を見ながらの生活なので、
レコードを探しに歩くのは自重気味。
どうしても欲しいタイトルがあるわけではないが、
箱の中からいつか出てきますように、という1枚がとある映画のサントラ盤。





アラン・ドロン主演の『高校教師』、1972年の作品。
正直、映画の方はあまりにもあっけなくまた救いようのない結末だったので、
またぜひ見たいという感じでは決してないのだけれど、
このサウンドトラック盤、LPレコードではイタリア盤と日本盤の二種類があって、
CDは調べたところ、なんと日本盤しか出ていない様子。
道理でなかなか出てこないはずだ(苦笑)。

ドロンの作品だから、きっと仏盤もあるかななんて期待していたのだけれど、
映画作品の方のDVDは出ていても、サントラの方はどうやらなさそう。
ところでこの映画の音楽はMario Nascimbeneの作品。
メイナード・ファーガソンのトランペット、ジャンニ・バッソのテナーなど、
もう一度、ゆっくり聴いてみたい曲ばかり。
といっても、LPやCDはなかなか手に入りそうにないので、
映画を見直した方が早いかも知れない。

アラン・ドロンの映画には印象的なサントラが多くて、
退廃的で気怠いけど、メロディがとても美しい曲が少なくない。
なのでレコード店では気をつけて探してはいるけど、なかなか見つからない。
今年は前半で早々にレコード運を使い切った感があるので(笑)、
来年はサントラ盤をていねいに探してみようかなとは鬼が笑いそうな話である。
レコードの話 | - | - | author : miss key
ナポリの歌 / Roberto Murolo



先日のレコードコンサート以来、ナポリ民謡のCDをあれこれ探していたのだが、
結局、当日聴いた中で一番歌声の気に入ったロベルト・ムローロの2枚組を買った。
輸入盤に日本語解説が付いた国内仕様の『ナポリの歌』だ。

収録曲は全部で35曲。
録音は37年から52年と彼の全盛期の頃の収録とのことで、
先日の晩年の歌声と比べると、温かみのある優しい声につやと張りがあって、
ああなるほどと思わせる。

ギター1本でのシンプルな伴奏にムローロの歌。
聴いているとでついうとうとしてしまう心温まるアルバム。
晩秋の肌寒さを癒すお勧めの1枚。
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未だ観ることのできない
長らく発売を楽しみにしていたギルモアのグダニスク・ライヴ盤。
あれこれ迷った末にアナログレコードのセットを予約していたが、
秋になってリックの訃報に触れ、彼の映っているLIVE映像ということで、
結局CD/DVDのセットも購入した。





限定版ということもあって、特典満載のCD/DVDセット。
おまけに喜んでつられるわたしだからかなりの出費もぐっと堪えつつ。
でも、いつもなら買ってすぐ開けて端から聴いたり観たりするのが、
今回だけはどうも勝手が違う。


もう再結成することもないんだな、と思うとほんとうにさびしい限り。
わたしのフロイドのイメージはシドが抜けたあとの4人だから・・・。
いろいろなバンドが再結成ライブなどで話題をさらうことも珍しくないのになあ、
特典の写真を眺める度につい思っても仕方のないことを繰り返し、
これが最後の映像なのかも、と思うと観たいくせにもったいなくて観られない。

そういいつつ、年末には今年の総決算とかいいながら喜んで観るのかもしれないが、
せめてもせっかくの録音なのだから最高のコンディションで再生しようと思い、
セッティングを少しやり直したりしている。
ひょっとしたらこのLIVEの時にはもう彼の体調のことは分かっていたのかな、
そんな想像をしながら。
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