黒電話 | 2010.02.28 Sunday |
家の電話機、どうも調子がおかしいのか、液晶表示の文字化けが酷い。
電源を入れ直せば直るけど、IPに対応できていないとかそういうレベルではなさそう。
もっとも10年以上も使っているから、いつ故障してもおかしくない。
そんなことを思いながら、ふと田舎の黒電話を思い出した。
少なくとも両親が文字盤の大きな今の電話機に買い替えるまでは現役で、
しかも買い取りではなかったものだから、NTTに回収されて今はない。
そうか、黒電話か、あれは良かった、壊れないし、何しろダイヤルだし。
ボタンを押す方式のものは味気ない。
電気が付いて暗がりでも便利だけど、わたしはそんな夜中に電話しないし。
そうと思えば吉日、早速黒電話を探してみた。
古道具店に並んでいる電話機はどれも奇麗に整備してあって、
特に今のIPにも対応するよう改造してある4号機などは、ウインドーから眺めること数分。
でも4万円某というのはわたしには高すぎた。
で、実用的な600型、601型に狙いを定めて(笑)、
ヤフーオークションでたった800円の600-A2型の黒電話を落札した。
驚いたことに、オークションでは同様の電話がどっさり出品されている。
わたしが落札したものは安い代わりに、動作未確認、清掃一切せずの現状渡し。
でも、壊れていても中を開けたりして楽しめるので損はない、そんな感じだった。
ただ実際届いてみると、その汚れ方はハンパじゃなかった。
どんな使い方すればこんなに汚れるのか、しかも普段手で触れる道具なのに・・・。
クレンザーで磨きたいが、キズだらけになってしまうので止めて、
洗剤を使いながら丁寧に清掃した。
シールの跡も酷くて、おそらく店とか事務所とかそういう場所で使われていたのだろう。
今時はシールはがしもいろいろ売っていて、便利なリキッドタイプを1本調達し、清掃。
苦労のかいあって、見違えるほど美しくなった。
早速、モデムにつないで試してみたら、何の問題もなく受発信できた。
めでたし、めでたし。
しかも受話の際、音声も聞き取りやすくて耳のあまり良くないわたしには大助かり。
ラジオも昔の機種の方が聞き取りやすいわたしの耳なので、
まあ、古いものの方が合うのだろう。
1つだけ問題が。
着信音の「リーン!」という音量調節ができず、不在時はざぶとんでも被せておくしかないこと(笑)。
何しろ古いマンションの壁なんて、この手の音は良く響くだろうから、近所迷惑にならないようにしないと。
でも、ベル音の良い音といったら、ない。
何でも真鍮製だとかで、この機種の後、601型では音量が調節できる反面、ベル音も質感が違うのだとか。
なんだかんだで、当面はこの黒電話で十分間に合いそう。
留守電もついていなくてある種、電話くださった方にはケンモホロロ状態だけど、
知人関係はメアドを知っているので特に支障もないだろう。
かくして雨の週末は、電話の掃除で終わったのだった。