久々にaudio店のイベントに出かけてみた | 2011.04.25 Monday |
昨日の大雨が噓のような今日という日曜。
溜め込んでいた用事を午前中に片付けて、
出不精になってた重い腰を上げて出かけた銀座の街。
銀座の猫はいつのまにかタンデムに(笑)。
5分ほど眺めていたけれど、微動だにせず。一体、何故に?
こんな平和な風景を眺めつつ、久しぶりにサウンドクリエイトさんにお邪魔した。
わたしも使っているレコードプレーヤーLP12に使う電源部分が更新されたとのことで、
この週末、お試しデモが開催されているのを耳にしてモノは試しにと出かけた。
お店で扱っている中古盤や
< エテルナ盤が何枚かかかって、その美しいラベルを目にしただけでも幸せ
スタッフの方の所有盤などから硬軟取り混ぜてあれこれ聴かせていただいた。
その中でも、特に耳が、いや全身臨戦態勢になったものが2枚。
1枚目はブーレーズ指揮、ニューヨークフィルの「ペトルーシュカ」、71年録音。
聴かせていただいたものはペトルーシュカのみの1枚もので、これとはジャケットも違うが、
何と言うか、体中の細胞が全開するような、「春」が来たその瞬間。
ストラヴィンスキーの曲は演奏によって、おしまいまで聴くのが辛いか、
あるいは一度聴いたら忘れられない素晴らしいものか、わたしにとって両極端。
きらびやかな音の粒子がゴージャスに乱舞する様に思わず手を叩く。
これはぜひ家でも聴きたいと思い、帰りがけに中古店に寄って3枚組のブーレーズを購入。
これまた有名なクリーブランド響との「春の祭典」も入っている。
ストラヴィンスキーはしばらくこれで十分かもしれない(笑)。
この1曲で驚くのはまだ早くて、実はもう1枚というか1曲、最後の最後に、
きっとその曲を、そしてその曲を聴いた時間のことを忘れられないだろうというくらい、
先入観やら何やら面倒なものが一気瓦解で一掃された瞬間が訪れる。
「今日聴く最後の曲だから蛍の光のノリでしんみりと」
なんて冗談言ってる場合じゃなかった。
いつものことながら、LINNのFさんの選盤は何気ないようでいて鉈の切れ味。
今日はこういう曲が聴きたいと、
流れた曲のメロディを直前脳内再生していたのがバレてたとは思えないので、
これはほんとに偶然なんだろうけれども、
わたしなどは、音楽への想い、レコードへの愛情、どれをとってもまだまだ精進が足りん、
帰り電車に揺られながら、そう思い至るのだった。
そうそう、肝心の電源・・・やっぱり電源は大事だと思い知ったことだけ書いておこう。
ここまで書いて、今日は電池が切れてしまった。
というのは噓で、この感触はまだことばにするには生々し過ぎるので、
手元に同じレコードがやってきたら改めて整理して書こうと思う。
レコードの再生は一期一会、目を閉じればまたそこに戻れるようでいて、それは叶わぬ夢。
全く同じ体験が二度とできないであろうからこそ、
レコードという黒い円盤に惹かれる自分がいる。
汗ばむ陽気と爽やかな興奮に包まれた日曜の夕暮れ。