Afterglow | 2011.10.31 Monday |
日が暮れるのがすっかり早くなった。
陽のあるうちはまだまだ暖かだというのに。
でも、明日はもう11月。
昨日は久々に熱くなるレースを見た。
府中、東京競馬場は天皇賞、秋。
このレースにはあまり良い思い出がなくて、
10年近く遠巻きにして寧ろ忘れようとしていたぐらい。
脚自慢の駿馬が揃ったフルゲートのG1。
それでもまさか、爪が弱くて伸び悩んでいた馬が日本レコードで優勝するとは。
しかも先頭から数馬身遅れての7着馬ですらウオッカの持っていたレースレコードを更新。
わたしはこの7着の、ナリタクリスタルを密かに応援していた。
前哨戦で7着に崩れ、人気落ちしていたのを出し抜くように優勝した父とかぶったから。
それに性格もスペシャルウィークによく似ているような気がして。
同じ父を持ちながら牝馬にして二連覇のかかっていた天才少女の陰に隠れ、
ちょっとどころかかなり分が悪かったけれど、
そんなファンの引け目をスカッと晴らしてくれた好騎乗、本当に胸のすく思いがした。
一晩明けての今日、通勤途上の空に昨日のレースを思い浮かべてみた。
どの馬もみな、天まで駆けていくような、素晴らしい馬達。
1頭、負傷してしまった馬が出て、思わずサイレンススズカの悲劇を想起したが、
命には別状ない模様でほんとうに最悪の事態にならなくて良かった。
この清々しい気持ちに乗せて、久しぶりに聴いてみたSarahのアルバム、"Afterglow"。
難しいことばは一つもなさそうな歌詞なのに、とても広くて深い世界。
自然な低音に伴奏の響きと歌声がぽっかり浮かぶ心地良さ。
エンヤのような幻想的な感じではなくて、歌も演奏も余分な力の抜けた自然体、
その自然さに、青空に吸い込まれていく馬達を思い浮かべた。
今夜はこのアルバムをかけっぱなしで眠ろう。
今度は自分が素晴らしい馬達に跨がって、夜空を駆ける夢が見られるかも知れないから。
pop & rock | - | - | author : miss key