音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
Afterglow
日が暮れるのがすっかり早くなった。
陽のあるうちはまだまだ暖かだというのに。
でも、明日はもう11月。

昨日は久々に熱くなるレースを見た。
府中、東京競馬場は天皇賞、秋。
このレースにはあまり良い思い出がなくて、
10年近く遠巻きにして寧ろ忘れようとしていたぐらい。

脚自慢の駿馬が揃ったフルゲートのG1。
それでもまさか、爪が弱くて伸び悩んでいた馬が日本レコードで優勝するとは。
しかも先頭から数馬身遅れての7着馬ですらウオッカの持っていたレースレコードを更新。

わたしはこの7着の、ナリタクリスタルを密かに応援していた。
前哨戦で7着に崩れ、人気落ちしていたのを出し抜くように優勝した父とかぶったから。
それに性格もスペシャルウィークによく似ているような気がして。

同じ父を持ちながら牝馬にして二連覇のかかっていた天才少女の陰に隠れ、
ちょっとどころかかなり分が悪かったけれど、
そんなファンの引け目をスカッと晴らしてくれた好騎乗、本当に胸のすく思いがした。

一晩明けての今日、通勤途上の空に昨日のレースを思い浮かべてみた。
どの馬もみな、天まで駆けていくような、素晴らしい馬達。
1頭、負傷してしまった馬が出て、思わずサイレンススズカの悲劇を想起したが、
命には別状ない模様でほんとうに最悪の事態にならなくて良かった。

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この清々しい気持ちに乗せて、久しぶりに聴いてみたSarahのアルバム、"Afterglow"。
難しいことばは一つもなさそうな歌詞なのに、とても広くて深い世界。
自然な低音に伴奏の響きと歌声がぽっかり浮かぶ心地良さ。
エンヤのような幻想的な感じではなくて、歌も演奏も余分な力の抜けた自然体、
その自然さに、青空に吸い込まれていく馬達を思い浮かべた。
今夜はこのアルバムをかけっぱなしで眠ろう。
今度は自分が素晴らしい馬達に跨がって、夜空を駆ける夢が見られるかも知れないから。
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Discovery, 或は大人買いの・・・
前回のBox Setのときは、それほど気にすることもなく見送ったが、
今回は全アルバムが最新リマスター盤で揃うということで早々に予約。
それでも予約先で品切れとのことで入手できず、結局、amazon.co.ukで注文し直した。
harmonia mundiの豪華Box Setも一緒に購入、一番早い便を指定したけれど、
かかった金額は当初の予約額と同じくらいで驚いた。

一体何の話?
Pink FloydのBox Set、Discovery。

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今回のリマスター、一言で言えば「どのアルバムも、とても聴きやすい」。
ものすごくいい音になった!とか、エッジが効いてHi-Fiになった!とか、
あっと驚くような点は特になかったけれど、
これなら毎度レコードを引っ張りださなくても大丈夫。

手持ちのレコードは惜しみなく聴いてはいるが、
疲れて帰ってきて、最後の1枚に聴くときなど、
うっかり寝落ちすることもあるので、うかつに盤を回せない。
なので、フロイドのアルバムが常備薬のようなわたしにとって、
「これはCDだから(音いまいちでも)しょうがないね」
って自分にいちいち言い訳しなくても済むのは本当にありがたい。

ちなみに、ジャケットはデジスリーブと言われるタイプのもので、強度にやや難あり。
2枚組のアルバムからCDを取り出すときに破れそうになるのは困りもの。
欲を言えば、日本式の本格的な紙ジャケにして欲しかったけれど、
そんなことしたらもっと値段が高くなって、大人買いする勇気も出なかったかも。

思えば、何年か前までは、フロイドの再結成を夢見て、
ロンドンのライヴに行くぞと勝手貯金をしていた。
そのうち「全公演見に行くぞ」みたいな勢いで無理な節約もしてお金を貯めたけれど、
Richard Wrightが亡くなり、一瞬にして夢は潰えた。

ぽっかり穴が開いたような時間が重苦しくて、
他のジャンルの音楽に足を突っ込んでみたりもしたけれど、
くるっと回れば帰って来れる、
そんな場所に気持ちの良い風のように流れているのがわたしにとってのフロイドの音楽。

ちょうどよい頃合いにこうしたまとまった形でリリースされて、
心の中の一区切りが巧くついた格好だ。
久しぶり、明日の休日はフロイドでチクルスしよう。
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Homages & Ecstasies
手持ちの古い本を掘り返してみるのも、たまには良いものだ。
さすがに在ることを忘れている本はなかったけれど、
学生時代に繰り返し読んでいた詩集など、
付箋やしおりの跡に気がついてみれば、 
不意を襲われるかのように当時の生々しい記憶が蘇る。
ことばにはできない、その時にこそ生きていたエピソードの数々が、
行間から見え隠れする度に溜息が出る。


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今日辺りは漸く体の痛みも和らいで、棚に整然と並んだ背表紙をぼんやり眺めている。
めくっているのは、本のそれではなくて、頭の中のページだ。
遠い、遠い、遥か遠い彼方の記憶の。

思わず手が伸びたのはヴァレーリィ・アファナシェフの『オマージュ&エクスタシーズ』。
グールドやラフマニノフ、そしてソフロニツキーといったピアニスト達への思いを、
16曲の演奏に綴った珠玉のオマージュ集。

中でも素晴らしいのはソフロニツキーに捧げたスクリャービンの前奏曲3曲、
そして続くホロヴィッツへのシューマン、クララ・ヴィークの主題による変奏曲、
さらにはギレリスへ贈られたグリーグの孤独なさすらい人。

近く来日公演が予定されているアファナシェフ。
本作は96年録音で、ひょっとしたら今現在の彼のピアノとは少し様子が違うかもしれない。
或は彼のアルバムでもっと評価の高いものはいくらでもあるだろうが、
自分の聴いた中で1枚選べといわれたら迷わずこれにする。
響きの余韻に見え隠れする翳りと鈍い輝きを、一度聴いて忘れられなくなったから。

このCDは再発を繰り返しているが、
今ならDenonのCrest1000シリーズで廉価で手に入るのも嬉しい。
これからの季節、一人部屋で愉しむのにお勧めの1枚だ。
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本の整理
断捨離ということばを初めて耳にしたときは、一体どういう意味かと訝しげに思った。
物に埋もれる生活を、心の隅で快く思っていない人が随分多いようだ。
実はわたし自身もその例に漏れず、
狭い部屋をより狭くしてしまっているのは、
何を隠そう物への執着がその原因だということがよくわかっている。

さすがに物理的に難儀な状態になってきたので、
レコードは捨てられない、CDも捨てられない、となるとあとは本ということで、
自動的に本を整理せざるを得なくなった。

いろいろな本やネットでの紹介にある通り、自分なりの基準をつくり、
あとはそれに沿って手放す本を選び出していくだけだ。 


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作業を始めてすぐに上のような状態になった。
押し入れに入れたままの段ボールの中は、結局処分するもやむなしのものが大半。
自分のやってきたこととは言え、これからはもう少し考えて収納しよう。
でもどれも一通り気の済むまで読んだり見たりした本だから、もういい。

今回思いたったのは、
こうした本や他にはCDなども併せて再販してくれる業者さんが見つかったから。
ごみとして捨てるとなると、やはり勇気がいる。
お金もかかっているし、なにがしか気に入って購入に至ったのだから。
でも新しいオーナーが見つかるかもしれないとおもうと、随分気が楽になる。

今日は夜まで選別の作業を進め、明日には引き取りに来てもらうことになっている。
今回は、本だけでなく置き場所に苦労していた古いスチールの棚も処分することにした。
壁という壁にびっしり棚を置き詰めるのは、気分的にも息が詰まってしまう。
狭い部屋だからこそ、空間を上手に使えるようになりたい。

とりあえず今夜は、寝室から選別された大量の本をリビングに移動させるところまでは完了。
久々にゆったりとした和室で寝られる幸せ。
明日も引き続きがんばろう。
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アマリア再発見
これまで出かけた「国境の南・レコードコンサート」のメニューの中で、
今回ほどヘビィなメニューもなかったろうと思う。

< 「アマリア・ロドリゲス再発見」

歌の文句が分かろうが分かるまいが、
歌声、そして頭の中でその佇まいを想像するだけで圧痕が残るのではないかというほどに、
彼女の歌は強く、そして重い。

時に思い出したように彼女のアルバムを取り出して聴くときは、
気に入った2、3の曲をじっと心して聴き、おしまいにする。
それで十分だから。


レコードコンサート当日は、しかしそんなことは杞憂に終わり、
会を主催するお三方の軽妙な解説、
中でも毒を持って愛せよと言わんばかりの蒲田耕二さんの語り口に、引き込まれ、
或は笑いのうちにも3時間があっという間に過ぎた。

それはまた、
アマリアという人の普段はあまり耳にすることのない若い頃の甘やかな歌を聞いたり、
或は、これまで如何に先入観に囚われていたかを思い知らされるような、
意外や意外、伸び伸びとマルシャ(マーチ)に乗せて歌う彼女に出会えたりと、
選曲やその流れに、ぱっと見には分からない工夫がちりばめてあったからだろう。
確かに、3時間、20曲余りを聴いたのだから、さすがにお腹が一杯にはなったけれども。


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一晩寝て起きてみて、ふと思う。
歌が上手に歌える、歌えてしまえる、というのはほんとうに幸せなことなんだろうか、と。

とはいいつつ、どこに逃げも隠れもしないアマリアの歌に今日もまたひれ伏すのみ。
今夜はいま一度、「かもめ」を聴いて眠ろう。
石畳と、狭い路地を行く路面電車の、
未だ足を踏み入れたことのない海辺の街を想像しながら。


***
<イベントのお知らせ>
■ JASRAC ミュージック・ジャンクション 第24回
  「近代シャンソンの成立と発展」講師:蒲田耕二氏
  12月7日(水)19時〜(代々木上原駅最寄り、けやきホール)
 ※公開イベントですが申し込み(抽選)が必要です。
  詳細は、主催者のHPをご覧ください→http://www.jasrac.or.jp/
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ハモンドの響きに
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The Zombiesの新譜、"Breathe out, Breathe in"。
美しいハーモニー、そしてそれを上回るハモンドのグルーヴ。
余すところなく熟した柿の、口溶けと同時に広がる甘さのような。

 "I Do Believe, I Do Believe..."

思わず微笑んでしまう、
果実を採ろうと腕を目一杯伸ばして背伸びした時の、
枝葉の隙間から漏れる陽の光、
子供の時分のささやかな幸せの記憶よ。 
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Echoes of Time
フィギュアスケートがブームになり、テレビ中継されることが増えてから、
「〜シヴィリ」という名前の選手が可愛かった、なんて感想をよく耳にした。
グルジア出身の方の名字の語尾によく見かける「〜シヴィリ」、
彼女のゲデヴァニシヴィリという、覚えにくい名前ながら語尾は印象的なんだろうか。

マイブームのショスタコーヴィチで新録をさがしていて偶然見つけた1枚、
"Echoes of Time"、美しいグルジアのバイオリニスト、Lisa Batiashviliの最新盤。


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収録されているのは、ショスタコーヴィチのバイオリンコンチェルト1番の他、
ギヤ・カンチェリ、アルヴォ・ペルト、そしてラフマニノフと、ちょっと現代よりの選曲。
クラシックの盤って、中身とジャケットのイメージがあまり合ってなかったりするけれど、
この作品は、上の写真のように抑制の利いた音色が印象的。
アルバム全体を通じ、深い色あいの湖面を静かにじっと眺めているような気分になれる。

ここのところCDを買い過ぎていて、自分でもどうかと思っているが、
或は新譜を追い始めるときりがないので音楽誌にも余り目を通してないのだけれど、
今日の1枚のように、季節や気分にしっくりくる1枚というのはそうある訳ではないから、
まあ見つけてしまったものは仕方ないと潔く諦めて買ってしまっていたりする。
少々反省モード、でも音源捜しはやっぱり愉しい。
出会いは人に限らず一期一会、音楽の秋を目一杯楽しんでいこう。
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「P」という席から
今週は1週間に2度も演奏会に出かけた。
ロシアのアーティストがこの秋、多数来日していることもあるけれど、
それがアシュケナージ親子の連弾にベレゾフスキーのメトネルとなると、
これはもう眠れない夜が続いてしまう訳で、
この備忘録も数日遅れて書いているのは、すっかり風邪をひいてしまったから。


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Vladimir & Vovka Ashkenazyのピアノ・デュオ。
スタジオ録音の作品はこれまでも出ていたけれど、liveで聴ける機会はそうないだろうと思い、
雨の降る寒い中、サントリーホールへ出かけた。
舞台背面の席は初めての体験だったが、音響はともかくとして、リラックスして聴けた。
視界を邪魔するものがほとんどないためで、演奏者との距離もすごく近い。

息が合う、という表現ではとても間に合わないほどの素晴らしい演奏。
互い違い、真向かいに並べられた2台のグランドピアノ。
奏者同士がアイコンタクトできるとはいえ、曲目は難曲が目白押しする中、
次々と紡がれる幻想的な響きに溜息の連続。

Vovkaがアレンジしたムソルグスキー「はげ山の一夜」の迫力にはびっくりしたけれど、
何といってもラフマニノフの「幻想的絵画」の美しさには息を呑んだ。
お父さんの方はラフマニノフ作品に並々ならぬ思いがあることは、
これまでの録音作品をみても分かるけれど、
舞台の袖からラフマニノフがそっと覗いているような気さえした。

これらの曲は来日直前にリリースされたアルバムにも収録されているが、
やり直しのきかない生演奏だけに、張りつめた空気の感触は舞台ならでは。
音楽はどこまで行っても1回こっきり、同じものはもう二度と体験できない。
それが分かっていながら、
今夜ばかりはもう一度聴きたいなあと溜息の山を築きつつ帰途についた。

***

さて、感動の日の2日後。
前もってチケットは取ってなかったけれど、
なんとかぎりぎり開場に間に合いそう、
ということでオペラシティでのベレゾフスキーのリサイタルへ。
当日券で、水曜に味をしめた(?)舞台背面の席が取れたのは幸運だった。
しかも、鍵盤上の指の動きがよく見える席が。

目当てのメトネルは「おとぎ話」から6曲。
メトネルの作品はあまり録音の数もなくて、ましてや生演奏となるとそれだけで貴重。
ベレゾフスキー自身も若い頃に数曲のスタジオ録音があるけれど、
それと比べても今回は一層熟度が増して、
メトネル作品のどこかほの暗くも美しい様が心に沁みた。

意外で面白かったのはアンコールの2曲、ガーシュインとモートン・グールドだった。
アメリカンでスウィンギーなブギウギ、
ラフマニノフの前奏曲にリストの超絶技巧練習曲集が終わった後だから、
確かに肩の力も抜けて楽しく弾けるのだろうけれど、
超絶技巧とか速弾きとかその一面が強調されやすいピアニストながら、
ひょっとしたら隠れてる引出しはもっとあるような気がした。


これまでクラシックの演奏会というと、
どうも構えてしまって行く前から肩が凝ってたけど、
今回のベレゾフスキーみたいに当日の成り行きで出かけるのも気軽でいい。
深まる秋の夕刻、舞台の背面なんていうまずこれまで取らなかった席からみた景色と音楽。
席の数だけ、ただ1度きりの、忘れ得ぬ音楽がある。
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世界の音楽を聴く・レコードコンサート(渋谷/国境の南)
恒例のレコードコンサート、秋の陣。
いよいよ季節も深まってきたこの時期に待望のファド特集。
前回予定されていたのですが、急逝された中村とうようさんを偲ぶ会が開かれ延期になったものです。
主催者のお一人、北中さんの告知を転載してご案内いたします。

*****

国境の南トリオ(蒲田耕二、北中正和、田中勝則)がご案内する世界の音楽。
2か月に1回程度のペースで土曜日の午後4時から行なっています。
次回は10月15日の予定。
テーマは「アマリア・ロドリゲス再発見」。
オリジナル盤の復刻がはじまったアマリア。
彼女の活動が系統的に紹介されるのは、なんと今回がはじめてだそうです。
ファドのみならず、20世紀の大衆歌謡を代表する歌手だった彼女の足跡をこの機会にたどり直します。
会費1000円ワンドリンクつきです。

日 時 :2011年10月15日(土)午後4時〜(開場3時30分)
場 所 :world music & bar 国境の南
     渋谷区道玄坂2-25-5 島田ビル3F
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『明るさ』を痛感する
今日から職場の緊急対策としての節電が一旦終了した。
時差出勤も解除され、通常モードで職場に出たら、
廊下がやたらと明るく感じられて自分でも驚いた。
明るい、といっても、4本か3本に1本の割合でしか蛍光灯が点灯していない。
それでも、ものすごく(語弊を恐れず言えば)明るく感じられた。
ではその以前は、一体どれほど(無駄に)明るかったのだろう。

震災後、思うところがあって、光に関して書かれた本をいくつか読んでみた。
細かいところはともかくとして、頭に入りやすかったのは、
乾正雄著『夜は暗くてはいけないかー暗さの文化論』だった。


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他の本よりも興味が持てた理由は、建物の構造と光の関係に触れているから。
それから、電灯の歴史、明るさ(暗さ)との付き合い方は文化であること、
瞳の色によって光の感じ方(強さ)が違ってくること、などなど。
何より、ヨーロッパを旅行して、ホテルの部屋が暗くて嫌だと思っていたことの、
その理由や背景が理解できて、何と言うか、ほっとした。

酷い鳥目なので、時間によっても視力は落ちるけれど、
暗がりでは本当に見えづらくて、子供の頃から手元や部屋を明るくするのが好きなわたしは、
間接照明を楽しむなんてことはつい最近まで関心すらなかった。
インテリアの本を読んだりすると、照明に凝ったお部屋がたくさん紹介されていて、
夜レコードを聴いたりするときの、
間接照明だけでのんびりということも真似の延長で覚えたことだ。

残業で夜遅くマンションに戻ったら、玄関で管理人さんに声をかけられた。
「東京の空にもこんなにたくさん星が見えるんですね」。
うちの田舎はもっとたくさん、星座の見分けもつかないくらい満天の星だけれども、
いつもなら明るすぎる空が、都内も節電モードだからいつもより暗くて星が見えるのかも。
夜が暗いのは悪いことばかりじゃないね、独り言が口からついて出た涼しい晩だ。
よもやま | - | - | author : miss key