音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
DG
週末出かけたいつものお店でゆっくりレコードを眺めた。
いや、今回は狙いがあって、シャフランのレコードがあったよと教えてもらったから、
喜んで出かけたのだった。

ビクターから出ていたバッハ無伴奏の2枚組。
ゲートホールドのジャケットもきれいで、盤の状態も良かったけれど、
(いや、価格も「よかった」けれど・・・)
試聴させてもらったら、音が遠いのが気になって、結局買えなかった。
同じ演奏なら見た目が悪くてもメロディアの原盤がいいなあ、とつい気になって。

目当ての盤を見送ったら気持ちが楽になったのか、
ついついバーゲン価格になっている盤をあれこれ引き抜いてしまった。
それも今回はなぜかDGの黄色いタイトルのレコードがずらっと。


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長いこと音楽を聴いていても、あるいは聴いているからか、
時折マイブームの波がやってきて、今は弦楽器の独奏とギレリスのピアノ。
そして有り難いことなのだろうと思うが、聴きたいと思うものがなくなることはまずなくて。

幸せというものは長くは続かないもの・・・。
でも、音楽を聴ける幸せというものがどこかで途切れてしまう気がしない。
何ら根拠はないけれど。
レコードの話 | - | - | author : miss key
久々にaudioイベントへ
日曜のお昼過ぎ、永田町駅からすぐの全国町村会館へ。
太陽インターナショナルという商社が扱っているaudioの試聴会に出かけた。
製品の紹介だけならそれほど興味はなかったのだけど、
プレゼンテーターがフウ先生ということで、
一体どんな音楽がかかり、あるいは先日遠征されたボルダー取材のこぼれ話が楽しみで、
だれがちな休日、背骨に針金を入れる感じでしゃきっと出かけた。


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少し早めに会場についたので、ロビーでぼんやりしていたら、
ふと気がついた天井からの柔らかな光。
この時代のビルって、ちょっとしたところがお洒落で、落ち着いた空気がちょっと贅沢。
こういう雰囲気って、新しい外資かなんかのホテルだとあまり期待できなかったりする。

さて、試聴会。
準備に気合いが入り過ぎたのか、モノラルアンプの片チャンネルが「飛んだ」とかで、
セッティングに追われるスタッフの皆様を目の前に、配られた試聴曲リストを凝視。
入れかわった曲、今日かかりそうな曲。

ぜひかかりますように、と祈ったかいがあったか、
ジェフ・ロウランドの試聴盤のなかからRoger Watersの"Radio K-A-O-S"が流れた。
耳慣れた曲だけど、こういう独特の雰囲気の中、大音量で響きを楽しむのもいい。
自宅でもこのくらいの音量出してみたい、と思うこともあるけれど、
まあおよそ近所迷惑なので、実現することはないだろう。

いろんなイベントに出かけるけれど、
例えばRogerとか、あるいはスイング・アウト・シスターが流れたりするのは、
フウ先生のイベントぐらい。
音がいいとかだけではなくて、聴いて楽しい音楽、内容の濃い音楽が選ばれていて、
次はどんな曲がかかるかな、とそれが本当に楽しいのだ。

もちろん、海外での取材にかかる話題も盛りだくさんだったが、
ステレオサウンド誌で特集が組まれるようなので、それをどうぞお楽しみに。
現在、執筆の真っ最中だそうです。

ところで最後にかかったのが、イタリアの歌手、Adriano Celentanoのノリノリの1曲。
伴奏が打ち込み系なのか少々貧弱だけど、歌はすごくジーンと来る。
月曜の夜はそうでなくてもだるいけど、こういう曲聴けば気分よく眠れるかな。
今日聴いた中でも一押し、CDはamazonで買えます


live & イベント | - | - | author : miss key
Trafficの余談ながら
昨晩聴いたTrafficのアルバムを見ていたら、
ふいに思い出した、というよりは気がついたことがあった。
Мандри(マンドリー、ウクライナ語で「放浪」の意)のアルバムは、
Trafficをリスペクトしてのことだったんだ・・・と。


(Traffic)

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(Мандри)

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こういうデザインのジャケットは他にもあるだろうけれど、
単なるロックではなく、フォークやブルースが自然と溶け込んだ彼らの歌だから。
独特の泥臭さが堪らないけど、思えばハイダマキが日本でも紹介されているのに、
マンドリーがそうでもないのはどうしてだろうか。

ちなみに上のアルバムは彼らのLive盤「夢の国をさまよって」。
スタジオ録音の作品よりも生演奏の方がずっと活き活きしていて彼ららしさが光る。
ついでながら、マンドリーのPVをご紹介。
この曲は歌謡曲よりだけど、でも耳馴染みはいいかもしれない。




◇ マンドリーのblog http://mandry.hiblogger.net/
※ 上記アルバムの一部試聴は→Umka (music shop)
pop & rock (russian and other slavic) | - | - | author : miss key
『英国民謡の伝統と現代』Music Junction World Music 26th
恒例のイベント、代々木上原はけやきホールで開催されたミュージックジャンクションへ。
数えて26回目、わたしはほぼ半分ほど参加できている幸運者。
抽選なのでいつもとはいかないが、それがまた楽しみでもあって。

今夜は英国の民謡ということでトラディショナルなフォークソングに注目し、
どんな風に生まれて育ち、支持されてきたか、そして現時点でフォークは如何に、
そんな百数十年もの変遷が、貴重な音源も取り混ぜながら1時間ほどで俯瞰された。

語り手の三村明さんは英国の児童文学が専門の研究者で、
日頃教壇に立っておられるからだろうか、飽きさせるどころか、
もっとお話をうかがいたいと思っていたらもう時間が。

驚いたのは英国民謡とブリティッシュ・ロックの関係性。
Queenのボヘミアン・ラプソディが民謡(バラッド)と捉えうる一面もという解説に、
思わず帰宅して歌詞をまじまじと眺めた。

歌は世につれ、世は歌につれ。
まさにそのまんまの民謡の世界。
そして英国民謡の大きなカテゴリーとして、
長い物語を語る「バラッド」と、個人の心情を語る「ソング」があり、
長いことフォークと思っていた曲はどれもソングだったんだ、などと思いながら、
帰りの車中、歌詞の押韻についての解説などをぶつぶつとおさらいした。

生演奏も含め、今夜もまた随分たくさんの曲を聴いたけれど、
最も印象的だったのが、Trafficの1曲。
Trafficというと、あの有名な真っ赤なジャケットの1枚がちょっと苦手で、
それ以外のアルバムは聴いたことがなかったのだが、やはり食わず嫌いはいけない。
歌詞をそのままみるとどっきりするような内容なのだけど、
そのずっと奥底に、いろいろな背景があったなんて・・・。

ひょっとしたら、いつも聴いているペンタングルやチューダー・ロッジの歌から、
今まで聞こえなかったものが聞こえるかもしれない、聞き取れるかもしれない、
そんな風に思えた蒸し暑い夜。



live & イベント | - | - | author : miss key
衝動買い
残業が山のようにあった四半期のおかげで、
気まぐれな買い物もちょっとばかり許される状況に。

気軽にスナップできるコンパクトデジカメが欲しいと思っていて、
ちょうどいい具合に視界に入ってきた1台のカメラ。
酔っぱらった勢いでシャッター切っても、予想外にきれい(笑)。




ほんの少しのでっぱりとか、重さとか、あるいは操作のしやすさとか。
好みの範囲ももちろんあるけれど、ほんの少しの差が使い勝手となって表れる。
別にカメラを買おうと思って店頭を眺めていた訳ではないけれど、
これも縁と思って買ったのが、ここ数日楽しくてカメラを触ってばかりいる。

きれいに写ることも大事だけど、カメラって触って撮って楽しいが一番。
良い買い物ができて気分も上々、たまにはこういう衝動買いもいいかなと言い訳してみる。
連休明けの早々に同僚とビアガーデンで飲んだくれて帰りがけの1枚を記念に。
明日もがんばろう。
よもやま | - | - | author : miss key
蒸し暑い昼下がりには
此処1週間で一気に蒸し暑さが増した。
雨が降ったら降ったで極端な大雨になったり、
近頃、限度や加減というものがわからなくなったのは世間様ばかりではなさそう。




ソウルに詳しい音楽ファンの方からお勧めしてもらったブルースのスタンダード集。
なぜ、ブルースかって?
最近嵌っている「CSI科学捜査班」の中で、
鑑識員の1人、ラングストン教授がブルースの話題を口にすることがあって、 
それがちょっとヴィニールジャンキーっぽい台詞で思わず聞き耳が(笑)。
現場に向かう途中、車のラジオから流れるいかにもなブルースの曲。
ああ、いいなあと思って、まとまった量で聴きたくなったのだ。

上のアルバムはCD2枚組、700円でamazonから購入。
古い録音集にしては音もそこそこだが、詳しい解説などはついていないので、
ブックレットでしっかり知識を溜めたい向きには今ひとつかもしれない。
まあ最初は700円だけど、うっかり45回転やSPなんかに転んでしまったら、
さて深い沼が待ち受けているはず(笑)。

それにしてもこの蒸し暑い昼下がりに、
だらだらと流していてこんなにぴったりくる音楽なんてそうはないだろう。
此処数日、やたら涼しげなサウンドばかり追いかけていたけれど、
いかにも蒸し暑さ、埃っぽさを思い浮かべる音楽もまた一興。
でも、夏はまだ始まったばかり、ほんとうに先が長い(汗)。
週末三連休のありがたみがこれほどまでに痛感される土曜の午後だ。
world music | - | - | author : miss key
店頭でCDを買う
ひっさびさに新宿タワーレコードへ。
随分行っていなかったらしいことは、
例えば、ポイントカードが失効していたことからもよくわかる(唖然)。
今日こうして寄ったのは、これという狙いがあった訳ではなくて、
家に帰るには少し早すぎるので何となく散歩がてら。

久しぶりだから余計にそう思ったのかもしれないが、
ジャンル毎のフロアが随分狭く感じられ、探しにくい。
2時間くらいはゆっくりしようと思っていたが、
棚を眺めていても今ひとつ盛り上がらないので、とりあえず試聴台のみチェック。
そこで拾ったCD+αが下のアルバム。




左4枚は全て福田進一さんの最近のアルバム。
バッハの再録があったこと事体知らなくて、これではファン失格。
試聴台に出ていたのはバッハ作品集1(昨年リリース)以外の3枚で、
どれもギターらしい響きたっぷりに録音された素晴らしい演奏。

或はElton Johnの初期作品5枚Box Setも廉価でついつい手が伸びた。
手元のEltonのアルバムは後期の作品か、あるいはベストものだったので、
こういう便利なセットは大助かり。
但し、リマスターされているのかどうかは不明、何しろブックレットもついてない(笑)。

新しいポイントカードを作ってはもらったけれど、次に行くのはいつになるやら。
店内をぐるっと回って新譜をチェックするのはすごく楽しいけれど、
これだけ売り場が狭くなると、どこか消化不良というか物足りなさが残る。

渋谷のお店だと、ビルまるまる1棟だから大丈夫なのかもしれないが、
それだったって、しばらく行ってないからよくわからない。
HMVが閉店してから、見比べたりしてはしごする楽しみがなくなってしまったから。

それでも、店頭でCDを買う良さというのはあって、それはわかっているのだけど。
そう、よくよくわかってはいるのだけれども。
よもやま | - | - | author : miss key
Три судьбы(三つの運命)
ロシア盤の入手が、少しずつ面倒になってきている。
国内での流通がmp3中心になってきていたり、
或は洋楽が普通に買えるようになってから、CD店に並ぶのは海外のアーティスト作品が主流。
でもそんな状態になってからもう随分になるのに、
例えば新譜が国内(ロシア)発売から半年以上経ってようやく手にできるといった有様。
これはEuのお店でもアメリカのお店でも同じで、
どうしても欲しい盤はあらかじめリリース情報を元に入荷をこちらから尋ねている始末。

今回のПикник(ピクニーク)の新譜にしたって、2011年10月リリースなのに・・・。
ようやく手に入れたと思ったらウクライナ国内流通盤!
中身は同じだろうけど、昔っからのファンだから、やっぱり露盤で欲しい。


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この"Три судьбы"(三つの運命)は、
これまでのアルバムと比べるとかなりフォークロア寄りで、
彼らはサンクトペテルブルクのロックバンドだから、
北欧チックな音が時折聞こえてきたりはこれまでもあったのだけど、
選曲もまた「おお、マローズ、マローズ」や「ポーリシュカ・ポーレ」など、
ひょっとしたらどこかで耳にしているかも知れない曲も結構入っている。

それに今回のアルバムを探していて驚いたのは、
彼らの主要アルバムの全てが日本のamazonでもmp3で買えるようになっていること!
iTunesのストアで買えるというのを知って驚いたら、
amazonでもとっくにやってたというから。
これでピクニークのファンが増えるといいなあと思うけれど、
歌詞はやっぱりロシア語だから、メッセージが伝わらないと難しいのかな。
サウンドやテクニックで圧倒するようなバンドとは対極にいる彼らだから。


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Davaar 7
LINN DSのソフトがDavaar(ダヴァー)7にアップデートされたので、早速うちも。
再生ソフトの使い勝ってもどんどん良くなっているのだけど、
今回はプレーヤー本体のプログラムの更新。

もちろん再生音もいろんな意味で変わっていくので、どんな風に変わるのかどきどきだが、
今回は、ポピュラー(歌もの)を聴いているかぎり、伸びやかで楽しく聴ける方向に変化。
Live盤の、例えばホールの大きさが一回り大きく聞こえたり、
いつもよりゆったりしたテンポで聞こえたりするのは、情報量が増えたせいだろうか。

ところで、この面白い名前(ダヴァー)は、DSのソフトのファミリーネーム。
スコットランド周辺に浮かぶ小さな島々の名前から取られていて、
頭文字Aから始まり、今は4代目。
つい次の名前が楽しみになるのはわたしだけではないだろう。

CDPからDSに乗り換えたのは、
品質の今ひとつ不安定な露盤CDだとCDPでエラーが出て聴けなかったりするのを避けるのと、
大量のライブラリを簡単に管理できるようにして、
聴きたいアルバムをすぐ聴けるようにしたかった、というのが主な理由だったけど、
実際DSで聴くようになってから強く感じるのは、
古い音源でも活き活きと楽しく聴けることだった。
「手持ちの盤がお宝に!」なんて表現で勧めてもらったりしたのだけど、
決して大げさでもなんでもないことは、ついつい夜更かし、の毎日が証明している。

正直、リマスターが出る度にCDの買い替えをしていて疲れてたのもあるけれど、
これなら買い替えなくても全然大丈夫だし、かえって古い盤の方が再生も○な場合もある。
CDPから買い替えてそろそろ1年だけど、
今日のように中身もアップデートされていることも考えあわせると、
新旧雑多な盤が手元に山のようにあるわたしにとってDSは最善の選択だったと思う。

+++

さて、梅雨のはっきりしないお天気の毎日、とりあえずは元気のでる1曲を。
すかんちのボーカリスト、ローリー寺西さんが寺西一雄名義で歌っている"Name of Love"。
あと少しで梅雨もあけるだろうから、もう一息がんばろう。
といいつつ、今夜はあれもこれも聴きたくてなかなか眠れそうにない。
仕事中にあくびをしない程度にしなければ・・・。



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耳の健康
しばらく仕事で遅くなる日が続いていたせいか、
何の前触れも無く中耳炎を起こした。
此処数日、どうも音楽を楽しく聴けないなと、どことなく違和感があったのが、
耳鳴りに加えてきりきりとした痛みが出始めた。

子供の頃、扁桃腺を切除するほどの酷い中耳炎を繰り返していたので、
それは或る種懐かしい感覚だったから、
こうなってしまえば病院に行くしかないので、急いで耳鼻科に。
40年近くも経てば医療機器や技術も進歩していて、
当時は診察だけでも痛みで顔がゆがみ涙が自然とこぼれたが、
ほとんど痛みもなく最低限の刺激だけで治療は終わった。

音楽ファンたるもの、耳は大切にしないとね・・・(反省)。
風邪をこじらせたりしなくても、
ストレスや疲労で中耳炎を起こしてしまうこともあるそうです。

+++

愛用しているLINNの新製品が発表された。
KIKOという名の、まるで日本の女性名のようなオールインワンオーディオ。

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お揃いのスピーカーは専用かつaktivで、ケーブルも専用のものが付属するそう。
久しぶりに聴いてみたいと思うaudioが。
うちには、残念ながら迎えるだけの余裕も場所もないけれど。
やっぱり「欲しい!」と思える製品が出るのはちょっとうれしい。
詳しくはLINNのサイトを。

■ LINN  http://www.linn.co.uk
■ LINN JAPAN  http://www.linn.jp/products/new/kiko_dsm.html
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