follow me | 2013.01.28 Monday |
FBでの話題から教えてもらった「攻殻機動隊」。
映画のダイジェスト画像とその後ろに流れていた音楽がとても印象的だったので、
早速その映画作品「イノセント」とそのサントラを探してみた。
アニメーションにはとんと疎いので、作品自体については何かでご覧いただくとして、
軸となるテーマ曲は、最初聴いたときはブルガリアン・ポリフォニーのようで、
一体どうやって録っているんだろうと不思議だったのだけど、
解説を読んで納得、民謡の歌い手を大勢集めて収録したとのこと。
川井憲次という方の音楽は、ひょっとしたらどこかで耳にしているかもと思ったら、
「デスノート」や「式日」の音楽もそうなんだとか。
本作では、物語に合わせてなんだろうか、国境を意識させない、
それでいて単なるミクスチャーとは違ったアプローチ、
この物語でいう「電脳」の世界を思わせる、
幻想的でどこかつかみ所の無さが強調されているよう。
このサントラ盤、全体のまとまりもいいけれど、
最後に収録された伊藤君子の歌う"follow me"(映画でもエンドロールで流れる)が印象的だ。
彼女のベスト盤にも収録された同曲とくらべ、アレンジをもっとシンプルに、
そしてほんの少しスローテンポで抑制の効いた中にも甘やかに歌われるfollow me。
この曲だけ何度かリピートしていて、ふと気がついた。
"follow me"ということばに込められた、この物語での特別な意味のことを。
***
正直、名曲に無理矢理歌詞を当て込んだような歌は苦手だったけれど、
この歌はほかのとは全然違った。
英語で歌われているのに、どこをどう切っても和のテイストがじんわりくる。
わたしは同じならサントラ盤のアレンジの方が魅力的だと思うが、
サントラではなく、ヴォーカルを中心にしっとり楽しみたい向きには、彼女のベスト盤を。
このアルバム"Best of Best"は89年から04年にかけてのベスト集で、
バックの演奏も基本シンプルで歌唱の良さを全面に押し出す内容。
ジャズヴォーカルといっても、そう過剰な感じではないので、
ポピュラーファンにも気軽に楽しめる。
人恋しさ募る冬の夜にしっとり聴きたい1枚だ。
cinema & Soundtrack | - | - | author : miss key