音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
少々場違いな、それでもノスタルジー
今日は誰が何と言おうと東京優駿、第80回の記念すべき日。
それが不幸なことに仕事の用向きとぶつかってしまい、
午後の良い時間、都内のある大学キャンパスにくすぶっていた。


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新しく増築されたと思しき建物が古い建物の合間に見え隠れ。
OA対応のためか、床が上げてあって、普通に歩いてもちょっと撓む違和感。
都心であってもこれだけの緑、風が通れば十分な教室では、
なぜかエアコンフル回転、24度設定くらいだっただろうか、
おかげで3時間ほどの滞在ですっかり体が冷えきってしまった。

椅子が随分小さく感じたのは、きっと自分が横方向に「育って」いるからだ。
それにしても椅子も机もミニマムで、郊外の学校に通った自分の記憶とつい比べてしまう。

随分と長く感じられた拘束が解けて、外に出たらダービー発走直前5分前。
慌てて電話のワンセグを付けてみたけれど、音をどうやって出す? チャンネル合わせは??
日頃いかに携帯を触っていないかが身にしみる、それでも何とかなったからまあいいか。

キズナという名に思いを馳せたファンもたくさんいただろう。
わたしはちょっと古いレース、ファレノプシスのレースを思い出していた。
或は父馬であるディープインパクトのダービーを。
お父さんほどまとめてごぼう抜き、という訳ではなかったが、
観ていて胸熱くなるレースをするのはキズナも同じ。そして鞍上も。

家に戻ってクールダウンできる音楽が欲しかった。
なので、先日出たばかりの細野さんの新譜を。


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必要最低限にしたのかと思うような、厳選された音数の伴奏に、
ゆらゆらっとゆったり歌っている細野さん。
Heavenly Musicというタイトルそのままに、
メロディの美しさ、歌詞の美しさを大事にしたアルバム。

細野さんのこれまでのアルバムと比べると、随分あっさりとしていて、
妙に張り切ってしまうこちらの力みを見透かされてるみたいな。
2ndアルバムにあった独特の軽みから脂もなにも抜けてしまって、このあっさり味、みたいな。
気がついたらうとうと、そういえば今日のような午後は、
気持ちのよい風に吹かれてうたた寝なんて最高だったはず。

兵どもが夢の跡、じゃないけれど。
何度振り返っても、今日のレースは進路をこじ開けた強さが気持ちの強さをも物語っていた。

 自分の道はそうやって開いていくものだよ

優勝馬にそう教わったような気がした、都心の午後。
もうすぐ夏、の緑が眩しかった。
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Cameristico
GWの、あの連休の怠い感じがなかなか抜けないでいる。
時間を気にせずにただぼんやりと外を眺めていたい。
週末の度に風の強い日になるのが残念だ。
光はとてもいい具合なのに。


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アコーディオンやバンドネオンの音色、
弾き手によってこれほど印象が変わるものかと驚いた1枚。
イタリアのアーティスト、Riccardo Tesiのアルバム、"Cameristico"。

アルバムの詳しい紹介は輸入元のサイトをご覧いただくとして。

演奏はアコーディオンにクラリネット、ピアノ、チェロのアンサンブル。
不思議な取り合わせだなと思う前に美しいメロディに引き込まれてしまう。
通しで聴いていると、海辺の街を旅して歩くような錯覚が。
思わず膝を抱えたくなるような寂しく厳しい音色も出せる楽器ではあるけれど、
Tesiの奏でる響きは陽性。
彼がイタリアの人だと分かって聴いているからでは決してなくて。

時にメランコリックに、時にアヴァンギャルドに。
境界を自在に越えていける軽み。
否、何かの境なんて、彼には関係ないのかも。

ここ二週ほど気持ちが湿っていたから、新しい風を入れたかった。
からりと乾いた感覚、冷たい水が恋しい感じ。
ベランダに干したタオルの束が揺れて、春が駆け足で去っていく。


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暗い祝祭
年に何度か決めてあるレコードの日に、中でも抜きん出て特別な1日がある。
大好きなChetが長く苦しかったかもしれない旅の日々から解放された日だ。
毎年この日を迎えるにあたり、
数日前からそわそわとした落ち着かなさが人目にもついて、
どうも具合の悪いことといったらない。
それでもこうして今年もこの日を迎えることができたことを素直に歓ぼう。


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Heartbreakという作品は、死後、オリジナル演奏にストリングスを重ねて作られたもの。
彼の最後の録音が出るあたりがちょうどレコードとCDの境目だったため、
このアルバムはCDでリリースされている。

レコードの日と決めた1日は、今日ぐらいしかかけない盤に静かに針を落とすのが、
まるで儀式のようになってしまっている。
今日ぐらいしか、というのは、何もレアで貴重だからということではなしに、
演奏に耳を傾けているだけで、
ぐすぐすと涙が止まらなくなる録音が何枚もあったりするから。

晩年、ヨーロッパをあちこちと横断して続けられたダルなギグの記録の中に、
思いっきり素で吹いて歌っているレコードがある。
その息遣いが手で触ってわかるようにして伝わってくるレコードは、
演奏の善し悪しとは別の次元で、わたしにとって特別な1枚なのだ。

そのことが、何年も彼の演奏を繰り返し聴いてきて、
漸くことばにできるようになったのでもあり、
指先の感触を頼りに時間を遡ってみたりもする。

でも今夜は、前夜を祝うのに相応しいのかどうか怪しい1枚が、
どうしても気になって、最後にこのHeartbreakを選んだ。
人工的でいかにもな作りと無理のあるアレンジに、
思わず「ぱちもん」ということばが思い浮かんだりする。
ほんとうならtimelessから出ているアルバムを一通り聴いた方が安寧なんだけれども。

時に自分の歌や演奏をこんな風に弄られたり、
或は相も変わらず同じタイトルが何度も再発されていたりする様を、
同じだったら生きてるうちにやってくれよと思うのか、呆れてしまうのか。
薄暗い部屋の隅から何やら独り言が聞こえてきそうな気さえする。

ああ5月、されど5月。
五月病だの、アパシーだのと、どうも無縁でここまできたのは、
こうして耳元で「囁く」人がいるからなんだと星一つない真っ暗な空を見上げて思う。
あらゆる痛みからの解放を祝いつつ、今夜もこうして迷路への片道切符を握りしめながら。


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われに五月を

  「五月に咲いた花なのに 散ったのもの五月でした  母」

巻頭に掲げられたことばに打たれたように、
或はこの歌集が10代の作品だというのなら、
いったい自分は何と漫然と10代を過ごしてしまったのだろうと愕然としたのを、
つい昨日のことに思い出せてしまう。

上京したのはもう20歳になってからのことで、
療養明けの頭には、もう何を見ても聞いても刺激があってどうにもならなかったが、
図書館のレファレンスでよく一緒になった方から誕生日を訊かれ、
ああ、それなら入学式の少し前だったですよ(もう過ぎてしまいました)と応えたら、
読み古しで申し訳ないが、と表紙のやや色あせたこの歌集を手渡された。

5月4日は寺山の命日だから、というのではないだろうが、
偶然何人かの方が寺山の作品に触れて連絡をよこしてくださった。
そう、没後30周年とかでレミングが渋谷でやられていたりするようだから、
学生時代、随分と寺山にかぶれていたわたしのことを知っている人なら、
なんとなく懐かしく思い出したりしてくれたんだろう、ありがたし。

夭折した作家の歳に追いついてしまったり、という何とも言えない虚無感。
いつも何かと闘っていないと気が済まないようなそんな風に思えたのも、
自分の職業を訊かれて「寺山修司です」と応えるような人であったならさほど疑問もなく。
それでも、記念だからと原稿やあれこれの写真などが満載された特集本などが出てみると、
あれだけ端からいろんなものを読んだり見たりしたのにまだ知らないことがある
(当然のことだけれども)
そんなことに一つ一つ喜んだり驚いたり、或は感傷的になったりしている。
そんなこんなも、5月という季節だから許されているような気もしないでもない。

さて、「われに五月を」。
読み返すにつけ、静かな部屋では1句ずつが重すぎて、
小さな音で何かかけたいなあと思って選んだギターのアルバム、"Solo Guitarra"。

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カタルーニャのギタリスト、ホセ・ルイス・モントンのソロ作品で、
もの哀しくも、静かに滾るものを思わせるフラメンコの旋律。
両の手から奏でられる美しいメロディ、響きが止んだ静けさに思わず息を呑む。

ジャケットでわかる通り、ECMの録音なので、透明感溢れるhi-fiな音だけど、
楽器の胴の鳴りにいつだったかの懐かしい空気を思い出す。
この歌集を読み切るのにもちょうど良い長さ、演奏が長過ぎても足りなくても困るから。
 
5月も早折り返しが見えて来た。
涼しいのか暑いのかわからなくなってしまいそうなややこしい週末の午後。
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不条理と理不尽と
何故にこの季節だというのに風が吹き荒れ、突然雷雨になったりするのか。
空模様を嘆いてもしかたがないが、穏やかに過ごしたいが故に無理を求めてしまう。

最近、眼精疲労もあって手近な場所が見えづらくなり、ついに眼鏡をつくった。
これまで大きな虫眼鏡で対応していたのだが、限界があった。
だいたい虫眼鏡を取り出すと周囲がびっくりするので(こちらは気にしなくても)、
なんだか驚かせてしまって申し訳ない気持ちになった。

医師曰く、元々強い遠視だが、若い頃は無理が利いたので近くも見えていたのが、
歳をとり、目も疲労してきたことで、普通の遠視状態になった、というような説明だった。
でも、結果として老眼の眼鏡を使うことには変わりがない。
老眼ではない、そうではないと何度も説明されたが、あんまりうれしくはない(笑)。

2.0以上の指標がなく、もっと見えるのに測ってもらえる機会もなく、
見え過ぎて何やらずるをしていると誤解を受けたこと多数、
子供ながらに、視力くらいでずるしても仕方ないのにと呆れてきた。

今、慣れない作業をしていて、それがあと2週間ちょっと続くため、
いつもの選曲も、いつも通りではなくなって、ぎくしゃくしてしまっている。
こういうときは考えても良いのが選べないから、
えいっと画面を動かしてたまたまマウスポイントが当たったのを再生する。




それでもってめでたく当たったのが、Medeski, Martin & Woodのアルバム、"Uninvisible"。


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こういうファンクでスモーキーなサウンドに当たったのは、
何となく今日の気分を象徴してるようでもある。
こういうバンドが10代の頃にいたら、途端に追っかけになってコピーしまくりだったはず。
ベースも、キーボードもカッコいいといったらありゃしない。

こういう音楽が、例えば強烈にHi-Fiな音源で聴けたらどんな感じがするんだろうか。
もっとこう、ゾゾッと鳥肌が立つような、或はドラッギーさが充満したりするんだろうか。

こういう音楽を聴いていると、
昔、高校時代に友人とギグをやったりしたのを思い出す。
見てた人の方が恥ずかしかったかもしれないが、本人たちは文句なく楽しかった。
今思えば、人を楽しませるはずの音楽が自分たちだけで閉じてたなんて若気の至りの極地だ。

そんなことを思い出したら次から次へとうれしくないことが思い出され、
部屋の床が溜息の山になってきた。
この辺にしておこう、今夜は風も強いから、寝られるうちに寝ておくべし。

追伸 更新頻度がやや高いのは嫌なことからの逃避行動です。
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映画と結びつくと
身の回りにある大量の音源を、すべて頭に入れているなんてことはあるはずもなく、
いつもジャケットの絵柄を眺めては、ああこれこれなんていう調子で音源捜しをしている。
絵や映像は記憶に残りやすいのか、
映画音楽で使われたメロディーや曲はよく覚えていることが多くて、
映画で知ったり、気に入ったりして探し当てた曲やアーティストもすごく多い。

でも今回のは、順序がちょっと逆だった。
プレゼントしていただいたアレクサンドル・タローの「スウィンギング・パリ−1920's」。


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お洒落アレンジな26曲がずらっと並んだピアノのアルバム。
タイトルから想像ができるけど、1920年代のパリに思いを馳せて作られた、
コンセプトアルバムだそうだ。
夜な夜な、有名キャバレーに集まる文化人や芸術家、
想像するだけでも絢爛豪華な様子だけれど、何だか既視感があっておやと思ったら、
去年見た映画のモチーフがまさにこれだった。


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ストーリーそのものはさておき、出てくる人物とセットの豪華さに脱帽、
画面に釘付けになってしまった。 
ファンタジーだと割り切って最初から見てればまた違う感想があっただろうけれど、
最初はその展開が飲み込めなくて、
あれよという間にテンポ良く不思議世界に連れ込まれてしまう。

もちろん、この映画のサントラは別に出ていて、タローのアルバムとは違うのだけれど、
頭の中に残る映画のあれやこれやのエピソードの後ろには、
上のアルバムの方がなんだかよく合いそうで、
いくつかはタローの演奏に置き換わってしまいそうだ(笑)。

 このアルバムを聞きながら眠ると、マン・レイと出会ってしまったりしないだろうか。
 これは大変だ、緊張して何を話していいかわからない・・・。
 素敵なバーに出かけられるような洋服ももってない・・・。

多分贈って下さった方も、マン・レイに行き着くとは思うまい、
素敵なプレゼントには驚きがつきものだとつくづく思うGW最後の夜。
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Akubarik
昨日、すごく久しぶりにaudioのイベントに出かけた。
LINNの新しいスピーカーとフラッグシップのカートリッジのお披露目に。
久々にどきどきするスピーカーに出会えたかもしれない。

今わたしが使っている212というスピーカーは、
お面のようなユニットが付いたシリーズの最初の製品で、
LINNのサイトに載せられた写真が何とも印象的だった。

もちろん聴いてもいないし、スペックも値段もわからないのに、
もうこの黒いスピーカーにすると、決めてしまっていた。
予約をして自宅に本物が届いたのがもう随分寒くなっている時期で、
当時、音を出してみて今のような鳴り方をするとは正直分からなかったけれど、
その片鱗のようなもの、素性のようなものがしっかりとあって、
わたしは何故か何も心配をしなかった。心配をしたとしたら、
うまく鳴らせてあげられるかどうか、それだけの条件を揃えられるかどうか、
そんなことだったと思う。

うちのスピーカーは、ユニットが固いというのかしっかりしているというのか、
そのことばの響きから想像できるように、なかなか解れてはくれなかった。
なので、とにかくいろんな音楽を鳴らして準備体操をさせるような真似事をしたりした。
時に、ユニットをよく動かすためのCDなんてものまで借り出したりもした。

そこまでしてようやく今があるんだと思うのだけれど、
昨日のAkubarikというスピーカーは、日本に届いてまだ間もないというのに、
それをやすやすとやってのけていた。
あれからもう10年経っていて、技術も随分と進んでいるだろうから、
特別驚くことではないのかもしれないけれど、 
「お面」がちゃんと受け継がれてここまで来ているということがちょっと嬉しかったりした。

どんなに素晴らしい装置が出て来ても、
余人をもって代え難し、などという表現があるように、
いま使っている装置には他に代え難い何かがあって、手放すことは不可能だ。
でも、将来いつか再生が難しくなったときには、
彼にとって代われる可能性のある製品が世に出て来たというのがやっぱり嬉しかった。

◇  LINN Akubarik  http://www.linn.co.uk/

***

最近いただいたメールに、装置についてのお尋ねなんかがあって、
多分それは、どうしてLINNなのかということにつきると理解したのですが、
それはたまたま、行き当たったということで、偶然の重なりでした。

当初、Quadが欲しくて秋葉原に行ったが、当時輸入はされていなくて程度のよい中古もなく、
また女性のリスナーをaudioのお客として受け入れてくれるお店がまだまだ少なかった頃。
面白いスピーカーを置いているお店があるから覗いてみようと行った先が、
LINNを扱っているお店で、しかもその時、黒箱シリーズの中古がセールでたくさんあって、
予算内でとてもいいアンプが揃えられた、それが始まりでした。

それまでは、使っている装置にあれやこれやの悩みなり不満なりがあって、
もっとこういう風に聴けたらなあと6畳の「宇宙」で呟いていたものですが、
LINNの装置がやって来てからは、もっといろんな音楽を聴いてみたいと思うようになり、
それは装置に欠点がないということではなく、楽しく聴けたからだと思うのです。

或は、昨日の話ではLINNという会社は160人くらいの規模であれこれ全てをやっている、
(※当初聞き違えで60人と書いてしまっていましたが、160人くらいだそうです。
  訂正し、お詫び申し上げます)
そんな「ものをつくっている」感を共有する愉しみ、のようなものもあります。
これだけ世の中に価格競争というのがはびこってしまい、
仮にお金を出せたとしても本当に欲しいものが見つかるかどうか、という今時にあって、
ぜひ使ってみたいという製品があり、それを実際に使って楽しめるということは、
ほんとうに素晴らしいことではないか、と思います。
答えになっているかどうかはわかりませんが、そんな風に感じています。


(お面の212がようやく解れて伸び伸び歌いだした頃の写真)
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大人買いはやっぱり楽しい
表題からしていきなりドの付く顰蹙を買いそうだ。
すでに買ってしまったのは、南欧エリアを中心としたWorld系の音源、20枚。
(そのうち2枚は即売会のおまけとして戴いたものだ)


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西荻窪駅から徒歩数分のworld系輸入元のアオラさんでの即売会は今回で2回目。
同じworldでも、スラヴ系がほとんどのmyライブラリを充実させるべく、
今回も初日の午後、良い時間にお邪魔した。

美味しいコーヒーとおせんべいをいただきつつ、視線はお宝満載の箱へ。
エリア別に並んだCDやDVDは、名盤から最近の注目盤までずらり。
前回の南米系と比べると、ジャケットやブックレットが豪華なタイトルが目立つ。
やたら変則的な大きさのものが目につくのは、売ろう!という気合いなのか、どうか。

箱にあったエリア名では、フランス、ハンガリー、ギリシャ、ポルトガル、スペイン等々。
なかでもガリシアとか、フラメンコなどは更に深堀してあって、
多分詳しい人ならその値打ちがもっとわかったんだろうけれど、
Tomatitoの若い頃の盤を手に取って「写真が若い〜」とか喜んでいるようなわたしには、
ちょっと猫に小判状態だったかもしれない(笑)。

最後は力つきて(予算がとっくに尽きて)ハンガリーとフランスには行けなかったが、
今回はざっと選んだ中でも、次回同じものを探すのが大変そうなものを中心にした。
お店の方がわたしの好きそうなものをよくご存知なので、
迷ったら訊くという感じで、どうにか収まるところに収まった感じだ。

売り場にお客さんが詰めかけて、まるで砂糖に群がるアリのような光景だと、
多分、大抵の方はひいてしまうに違いない。
今日は偶然、お客さんの波間にうまく行き当たったようで、
自分のペースでゆっくり選べたことも勝因だったけれど、
部屋に戻って少しずつ音を出してみたが、どれもかなり気に入りそうな盤ばかりだった。

CDがそこそこ安く手に入るようになっているが、
例えばギリシャの盤などはどうしても高価だし、国内に流通している数もごくわずかだ。
なので、ジャケット買いなどして外したときのがっかりといったらなかったりするから、
今日のような、あれこれアドバイス貰いながら選べる催しはすごく貴重だったりする。

さて、今日の収穫、毎晩少しずつ聴いて楽しむことにしよう。

◇ アオラ・コーポレーション Official Site http://www.ahora-tyo.com
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