音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
熊手を買いに出かけた
昨日に引き続き、すっきりと晴れ渡った日曜の朝。
「熊手を買いに行こう」と誘われて出かけた都会の神社は、
まだ随分早い時間なのに屋台もずらりと並び、人出も結構なものだった。

一の酉とか二の酉とか、東京に出てきて初めて聞いて覚えたことばだ。
今日は三の酉だそうだが、三まである年は火災に気をつけなければというのは本当だろうか。
熊手の由来はよく知らないが、
そんな信心のないわたしにも手にした小さな熊手は何だかご利益がありそうな気がするから不思議だ。
去年も同じように出かけて買ってもらった熊手は壁に飾ってあって、
もう1年経ったんだと今日買った熊手を眺めては時の経つ早さにため息する(笑)。


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せっかくだからと有名な飲み屋街を散策した。
最近では海外からの観光客もたくさん訪れるほど有名なのだそうで、
小さな区画にひしめき合う店のファサードを眺めていると、
あれやこれやの囁きが聞こえてきそうだった。
まだ昼時にもなっていない時間のことだけれども。


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明るい日差しの中で都会の普段なら歩かないところをうろうろするのはなかなかに楽しい。
古い町並みはそれ自体が呼吸をしているようで、
そのエリアに一歩足を踏み入れたらまるで別世界だった。

眺めてみると2Fは随分天井が低そうな雰囲気だけど、
どういうわけか、そんな部屋に住んでいる夢をよく見る。
明るい時間帯にしげしげと眺めたのは今日が初めてだったかもしれないが、
既視感と独特の空気が相まって眩暈がした。


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***






寒いからと部屋に戻って聴いたのはPeter Fesslerのアルバム"Here's That Rainy Day"。
今日のような日に聴きたい歌の文句では決してないのだけれど、
1日、1日のその時に感じたことを忘れずにいたいと思ったから。
繋いだ手のぬくもりをずっと忘れずにいたいから。
来年の今日のことはわからないけれど、また今日のように晴れたならー。


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pop & rock | - | - | author : miss key
黙祷
ニュースで流れたから偶々知りえたけれども、
世の中では一体どこでどんな酷いことが起きているんだろう。

その全てを知ったら苦しさでもって胸が張り裂けてしまったりするんだろうか。
或いは心を閉じて何も見なくしてしまったりするんだろうか。

今日窓から眺めた空のように、
長い雨の後の、重苦しい雲の重なりのほんの隙間から差し込む柔らかな陽の光のような、
微かであっても希望というものを忘れずにいたい。


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よもやま | - | - | author : miss key
冬が恋しいのか?
朝から雨が降り続く。
雨に濡れた花は、それはそれでまた美しいということを今更知ったよ。

まだまだ冬ではないけれど、きんと冷えた空気がなぜかうれしい。
寒いのは大嫌いなのに、本当に不思議だ。





ロシアのロックバンド、モラーリヌイ・コーデクスの2014年アルバムから「冬」を。
メロウなラブソングをさらっと歌ってしまったりする。
もっともスローバラードは彼らの得意とするところ。

  "僕らの愛は 冬の雪の下でも凍てつくことはない・・・"





Apple Musicを利用してからというもの、
ロシアのポピュラー、ロックの主だった新譜を気軽にチェックしている。
音源のダウンロードが一般的になればなるほど、盤の入手が大変になり、
聞き逃すよりはと思って始めたApple Musicだけど、これはこれでなかなか。
ちなみにGoogleの方も試してはみたが、こちらはお試しで終わってしまった。

それにしても、相変わらず彼らの歌はいいねえと思いながら、
ベランダから外を眺めてみると、いつもは見える遠くのタワーが見えないのが残念だ。
冬は、空気がきりっとして夜景も一段と綺麗だから、
いつもと違って今年は冬がちょっと楽しみだったりするから現金なものだ。

目を閉じれば空気まで凍りそうなモスクワ郊外のクリスマスを思い出す。
彼らの叙情的な音楽があれば、一人でも寂しくはないはず。
 Моральный кодексのЗима、ぜひ一聴を。
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pop & rock (russian and other slavic) | - | - | author : miss key
I can see clearly now
明るい日差しで目が覚めた、秋らしい、清々しい晴天に恵まれた朝。
鉢植えに水をやりながら、今日こそは作業しようと決めた。
引越し後、何となく眺めていたベランダをいよいよ植物専用にしようと。

高層階ゆえ背の高い物干しはないが、腰の高さの物干し台があって、
伸びた枝や葉がずいぶん窮屈そうであった。
奥行きのないベランダなので仕方ないが、草木はどんどん成長していく。
少しでも伸び伸びとできるよう、ここに干すのはやめにした。

狭いなりに日当たりを確保できるように、小さな花台をつくってひな壇に。
うちの植物の多くはお日様が大好きだ。
ほんの少しのレイアウト変更なのに、狭い空間が広く感じられ、
草花が息をするのを以前にまして身近に感じる。





昼前に作業も一段落、小粋なヴォーカルが聴きたくて、
Holly Cole Trioの"Don't smoke in bed"から冒頭の表題曲を。
気分はまさにこの曲のタイトル通り。

8月から住み始めたこの部屋もベランダも、だんだんと自分に馴染んでいく。
鉢植えの草花も、ここが定位置!というのが決まって風景に溶け込んでいく。
こういう生活がしたかったんだなあと独り言つ休日の午後。



 
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