黄色が綺麗に出るカメラが欲しかった | 2016.01.31 Sunday |
もう随分前のこと。
自分のカメラを持ち始めた頃、ニッコウキスゲが咲く野原を散策した。
煌めく陽の光、そよぐ風。
記憶にとどめておけばよいものを、
どうしてもその光景を写真に収めたかった。
ニッコウキスゲの花の色合いは独特で、頭の中にはくっきり浮かぶものの、
何枚も撮った(はずの)写真には、随分と記憶のそれとは隔たりのある花が、
ただ群れて写っていた。
それ以来、黄色はむずかしい、そう思うようになった。
フィルムの調子や光の当て具合、レンズの能力。
どれが足りなくてそうなんだろう、長い間そんなことを思ってもいたが、
まずは自分の技量だろうなあと重たい溜息が出た。
数十年経って、デジタルが当たり前になり、
フルサイズのカメラもそこそこの値段で買えるようになった今、
正直、モニターだの何だのと悩みどころは移ったものの、
花の色は、下手をすると記憶の色より数段美しく写っていたりする。
それもまた溜息だが、何というかこんなに手軽でいいんだろうか、
そう思いつつも、狭いベランダに咲いた花を撮っている。
寒い季節に小さな花を咲かせたクロッカス。
気がついたらうちのベランダは黄色の花だらけ。
でもなぜ黄色なんだろう。
***
ああきれいだとひとりごちながら、手にしたある俳優さんの自伝。
その中にちらりと見えたCDのジャケットが素敵だった。
早速探して聞いてみたら、なかなかカッコいい音楽で気分上々。
Buddy Guyの"Rhythm & Blues"。
ブルースのギタリスト、シンガー、まさに生けるレジェンドとのこと。
調べてみたら、御歳79歳!
それにこのアルバムは何と77歳でのリリース!
かっちょいー!と思わず口から出てしまうノリノリサウンド!
後ろで鳴ってるブラスもオルガンもノリノリ、グルーヴで自然と身体が動くよ。
このギター好きだよなんて言ってると、ブルースっぽいのがいいんだねとよく言われた。
だからといってブルースをじっくり聴いてみる機会はそれほどなかったけれど、
このアルバムはすごく入りやすいと思ったら、
エアロスミスのメンバーが参加していたり、道理で、なかなか。
クロッカスを眺めるBGMにはちょっと違うけど。
それはまあいいかと思いながら、
本当はクロッカスを小さな鉢ではなく、庭のエントランスあたりに植えて、
毎年芽が出て咲くのを楽しみにしたいよなあと、欲は果てしなく続く。
記憶にとどめておけばよいものを。
それがなかなかできないんだなあとやっぱりひとりごちる夜だ。
自分のカメラを持ち始めた頃、ニッコウキスゲが咲く野原を散策した。
煌めく陽の光、そよぐ風。
記憶にとどめておけばよいものを、
どうしてもその光景を写真に収めたかった。
ニッコウキスゲの花の色合いは独特で、頭の中にはくっきり浮かぶものの、
何枚も撮った(はずの)写真には、随分と記憶のそれとは隔たりのある花が、
ただ群れて写っていた。
それ以来、黄色はむずかしい、そう思うようになった。
フィルムの調子や光の当て具合、レンズの能力。
どれが足りなくてそうなんだろう、長い間そんなことを思ってもいたが、
まずは自分の技量だろうなあと重たい溜息が出た。
数十年経って、デジタルが当たり前になり、
フルサイズのカメラもそこそこの値段で買えるようになった今、
正直、モニターだの何だのと悩みどころは移ったものの、
花の色は、下手をすると記憶の色より数段美しく写っていたりする。
それもまた溜息だが、何というかこんなに手軽でいいんだろうか、
そう思いつつも、狭いベランダに咲いた花を撮っている。
寒い季節に小さな花を咲かせたクロッカス。
気がついたらうちのベランダは黄色の花だらけ。
でもなぜ黄色なんだろう。
***
ああきれいだとひとりごちながら、手にしたある俳優さんの自伝。
その中にちらりと見えたCDのジャケットが素敵だった。
早速探して聞いてみたら、なかなかカッコいい音楽で気分上々。
Buddy Guyの"Rhythm & Blues"。
ブルースのギタリスト、シンガー、まさに生けるレジェンドとのこと。
調べてみたら、御歳79歳!
それにこのアルバムは何と77歳でのリリース!
かっちょいー!と思わず口から出てしまうノリノリサウンド!
後ろで鳴ってるブラスもオルガンもノリノリ、グルーヴで自然と身体が動くよ。
このギター好きだよなんて言ってると、ブルースっぽいのがいいんだねとよく言われた。
だからといってブルースをじっくり聴いてみる機会はそれほどなかったけれど、
このアルバムはすごく入りやすいと思ったら、
エアロスミスのメンバーが参加していたり、道理で、なかなか。
クロッカスを眺めるBGMにはちょっと違うけど。
それはまあいいかと思いながら、
本当はクロッカスを小さな鉢ではなく、庭のエントランスあたりに植えて、
毎年芽が出て咲くのを楽しみにしたいよなあと、欲は果てしなく続く。
記憶にとどめておけばよいものを。
それがなかなかできないんだなあとやっぱりひとりごちる夜だ。
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