音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
TVを買い換える

8年少々使ったTVを買い換えた。

本当は部屋の主のように大きな画面が嫌で、もっと小さいのが欲しかったが、

小さいと、思ったような画質のものがなかなかなくて、

結局、8年前に当時プラズマで一番小さいのを買ったときと同じようなことに。

 

画素数が一気に10倍くらいになったせいで、

あるいは古いメディアのデータもうまく変換してくれるおかげで、

Blu-rayで映画を見ていると、これぞ隔世の感といったところだ。

もっと早く買えば良かったと、何を買い物してもそう思うのだが、

ちっとも学習しないというか、生来の貧乏症のせいか、

いいタイミングで欲しいものを上手に買えなかったりする(苦笑)。

 

 

さすがに手元のあれやこれやの作品を見直していてどっと目が疲れたので、

(画面は綺麗だけれども、あまりに釘付けでガン見してしまうせいで)

肩の力が上手く抜けそうな1枚を流そう。

"Brass Noir"、バルカンブラスのかなり豪華なオムニバス盤だ。

 

 

 

 

同じ楽器でも、こんなに違った響き、違った空気を生み出せるなんて。

吹いてくる風に土の香りがほのかにする。

ボバン・マルコヴィッチ・オルケスター、そしてファンファーレ・チョカリーア、

フランク・ロンドン・クレズマーズ・オールスターズ・・・。

 

バリバリのバルカンブラスはちょっと、という方にも勧めやすい曲構成。

歌物も少し入って、なかなかにメロディアスで、

それでいていかにもそれな雰囲気はたっぷりで。

 

蒸し暑い時の音楽ではないかもしれないが、

今日のようにいきなり大雨の後、いい風が吹く夕暮れなどは、

鄙びた音色に浸ってぼんやりするのもいい。

これから本格的な夏だというのに、もう晩夏な部屋の空気をどうしてくれようか。

まあいいか、寝るまでまだまだ時間がある。もう1回リピートしよう。

world music | - | - | author : miss key
Never let go

もう先々週のことになるが、インディペンデンスデイの新作を観てきた。

ずいぶん前の一作目と、ほぼ出演者が踏襲された形での演出に、

妙にリアルで怖くも面白くもあった。

 

 

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ここのところ、梅雨も明けないのに涼しい風が吹き、過ごしやすいことこの上なし。

だけれども、地震で部屋が度々揺れるのには、そろそろ大きなのが来るのかと、

せっかくのいい休日なのに、どことなく落ち着かないでもいる。

 

なんだかものすごく久しぶりにCamelを聴きたくなった。

彼らのアルバムは1、2枚しか知らないけれど、一度聞いたら忘れられないような、

メランコリックでいながら力がこもった素敵な曲がいくつかある。

 

 

 

 

Never let go ってどんな意味だろう。

歌詞をぼんやり追っていると、自ら事を投げるなという意味なのかなと。

最近いろいろ悩むことが増えてきたが、まだまだ投げる時機ではないなと。

一呼吸おいて、思い直してみる、そんな毎日が続く。

まだ秋でもなかろうに、ついそんな気にさせる重たく冷たい風の休日。

pop & rock | - | - | author : miss key
6×6

遅ればせながら、Instagramに登録してみた。

まだフィルムで写真を撮っていた頃、スクエアフォーマットに憧れていたのだけれど、

いざ撮ってみるとそれがなかなか難しいように思えて、

それ専用のカメラに手が伸びそうで伸びなかった。

Mamiya6というカメラがあって、

何度も中古店のウインドー越しに眺めてはとうとう買うことがなかった。

今思えばもっと気楽に撮ってみればよかったな、と。

 

Instagramには真四角の画像で溢れていて、

何が良かったかって、レコードのジャケットも真四角だから、

レコードファンの方も結構このInstagramでいろんな写真をアップしていて、

それをただぼんやり眺めるのがなんと楽しいことか。

思えば当然のこと、ぐらいに想像できたはずなのに。

 

わたしはInstagramが想定しているようなスマートフォンとか、

撮ってすぐアップ、のような装置を何も持っていないので、

話題の写真の出元というか、そういうのでしか知らなかったのだけれど、

今はわたしのようにPC等からしかアップできないような人もいるようで、

そういう向き用のソフトも出ているから便利だ。

 

***

 

選挙開票速報を少し見たが目が疲れたので。

せめて気持ちだけでも涼やかに過ごしたいからいつもの1枚を聴き直そう。

Ivo PogorelichによるBrahms作品集。

 

 

 

 

彼のBox Setが出たのは去年のことで、新しい録音は出ないのかなと思いつつ、

徐に手元のディスクを数えてみると、Gramophonからの盤は一通り揃っている様子。

年末には来日公演もあって、今からとても楽しみだけれど、

やっぱり録音された音源も、出して欲しいなあと、つい思ってしまうのだ。

 

それにしても彼の弾くBrahmsの楽曲。

いろいろ聞き比べてみればもっと彼の良さがわかるのかもしれないが、

彼の演奏を聴いてからはこればかりになってしまっている。

ときどき考える、わたしはピアノの音色に何を求めているのだろうと。

 

期せずして貰えた休暇も終わり。夏はこれからどころか、梅雨もまだ明けない。

今夜はIvoのピアノを聴きながら眠ってしまおう。

 

よもやま | - | - | author : miss key
海外から久しぶりにレコードを買ってみた

月に一度ほどだろうか、「入荷しました」リストを下さるお店が何軒かある。

たった1度しか買わなかったり、或いは問い合わせをしただけのお店も。

メールに付されたURLをクリックすれば、色とりどりのジャケットパラダイス。

最近はそれでも買うまでに至らず、眺めて十二分に満足、音は決して出てこないけれど。

 

偶然、 Gusse Rossiというフィンランドのテナー奏者のアルバムを耳にした。

特別な感じはしないけれど、また聴きたくなるブルージーな音色。

汗を感じるような熱はないけれど、程の良さとでも言えばいいのか、

上等のお酒を口にしたときの感触がふと思い出された。

 

少し考えてから再度、そのお店のサイトを覗いてみたが、すでにSold Out。

わずか1時間かそこらの間だったけれど、気に入ったお客さんが他にもいたんだな、

と思いつつ、やっぱり気になって古レコのモールで探してみた。

Gusse Rossi Quartetの"I'm still here"。

 

 

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フィンランドのRCAから77年にリリースされたワンホーン・カルテットによるアルバム。

わたしがこれと気に入るミュージシャンはその多くがヨーロッパで、そして寡作で。

Gusse Rossiで検索してみても、あと数枚が入手できそうな程度。

残念で、なおかつ少々ほっとしたりもするこの複雑な気持ち(笑)。

 

探し物がないと盛り上がらない盤探しだけど、

こうしてフィンランドのお店から飛行機に乗って届いた1枚をしんみり聞いていると、

知らない盤を端から聴いてみたかったあの時から心持ちも少しばかり変わったようで、

いかに自分の気に入る盤と出会えるかがやっぱり(当たり前だけど)肝だよな、

などと呟いてみる。

 

話が逸れたが、どちらかというと秋の夜長にピッタリの曲集で、

この1曲がどうしても聴きたかった!というB面2曲目の"Blues for Thomas"。

テナー奏者Rossiご本人と数名の合作曲であるのを知ったのは盤が届いてから。

道理で検索してもなかなか出てこないわけだ。

 

試聴曲にこれを選んだお店の方にこっそり拍手を送りつつ、或いは、

机の上からこうして検索して盤が届いてしまう便利さに感謝しつつ夜は更けていく。

寝苦しいと思って窓を開けたら意外にも涼しい風が。

梅雨の中休みとはいわないまでも、救いの涼に癒される。

 

探すのは少し面倒だけれど、出会ったら手に取り、

聴いてみて欲しい1枚。ぜひ。

レコードの話 | - | - | author : miss key