音の快楽的日常

音、音楽と徒然の日々
偶の散歩に

食事にはそれほどこだわりがない。

外食もあれこれ行き先があるわけでもないが、

若い頃、昼食に通ったお店がとある町の外れにあって、

なんだか急に行きたくなったのが休みを取った天気のよい昼下がり。

 

店員さんには見覚えがない。

それでも店の空気というか匂いというか、

懐かしさに甘酸っぱさを覚えるほどだ。

カレー専門店のそこは、厨房には現地のシェフが3人、

オーダーには何故か日本語で「はいっ!」と声を合わせる。

 

次々と運ばれていく料理。

食器や器具の立てる音までリズム感いっぱいで、

いかにも繁盛しているお店のそれだったりする。

そう、流行っているお店には間違いなく厨房にリズムが溢れてる。

 

並んで待ってる客もどんどん捌けていい感じの流れが自分にもやってくる、

そんなわけではないけれど、食べていてちょっと嬉しくなったりするのだ。

 

うっかり食べ過ぎてきつくなったお腹のあたりをさすりながら、

頭の中に流れていくのはなぜかテデスキ・トラックス・バンドのあの1曲。

 

 

 

 

天気がいいといってもこんなにお日様ギラギラではなかったけれど、

いっせのせー的な一体感がどこかあのお店に通じるものがあるんだろう。

女性ヴォーカルとギターの絡み、これもまた具材とスパイスの関係にも似て、

どちらが出っ張り過ぎてもいけないギリギリのいい具合がそこにある。

 

そういえば、先日出かけたaudio shop Legatoのイベントで、

豪華映像とサラウンド音声を楽しむ会でも彼らの演奏が取り上げられていた。

汗の匂いまでこちらに来そうという臨場感にびっくりだったけど、

このアルバムのまさに1曲目、"Come see about me"の揺らぎたっぷりなタメが、

ちょっと元気の足りない今の自分に丁度いい。

 

この間の出不精が少しばかり解消されてこの勢いで、なんて思うと雨が降るから・・・。

ほんとに冬がやってきたんだと実感の肌寒い1日だった。

 

 

pop & rock | - | - | author : miss key