そのまま生きる | 2020.06.28 Sunday |
その昔、五月病とよく言ったけれど、何となく憂鬱で働きたくない、出かけたくないetc...
環境変化に晒される人の多い、春という時期を過ぎてみたら、
緊張感が解けた後、持って行きようのない気持ち、モチベーションの上がらなさ、
それらに体に溜まった疲れがさらなるブレーキとなって・・・。
自己啓発本によれば、気持ちのやり場をなくさないよう、日記を書こう、
音楽を聴こう、画面を眺めるのをやめて本を読もうetc...
確かにそうかもしれない、なるほどと思えるけれど。
今日の1枚は、どういうわけか(否、理由がわかっている、自覚ある場合も含めー笑)
なんだかやる気がでないね、という時にいい感じで聴けるアルバム、
六角精児バンドのメジャー盤第2作の「そのまま生きる」。
1作目の「石ころ人生」があまりにもぶっ飛んでいるから、
本作を耳にして、あれと拍子が狂う方もおられるかも。
スルメのようにとは言わないが、今回作の緩さが赦しにも似ているんだろうか、
張り詰めた神経が勝手にどんどんと解れていくのが気持ちいい。
1作目は聞いていてVocal六角さんの念のようなものがどんどんと突き刺さり、
彼の、何というか包み隠す所のないエッセイの数々が音になったんだと妙に納得もしたが、
「そのまま生きる」はその表題通り、
お気楽とは違う、いい意味で力の抜けた明るいブルース仕上げ、
何だか今回はギターがすごいな、と思ったら、元憂歌団の内田勘太郎さんが参加とのこと。
このアルバム、好き嫌いはものすごく出るとは思うが、このゆる楽しさは中々体験できない。
音質も、変にいじらずストレートでオンな感じが、小さな小屋のライブを聞いているようで、
こんな天気の悪い日に出かけもせず鬱々と部屋で縮まっている自分が何だか可笑しくなる。
自然と笑えてしまうのだ。
歌の文句を追いかけると、これ笑っていいんかな、と思うところもなくはないが、
さすが呑み鉄の六角さんのバンドだ、これでいいんだ(これが、ではなくて)と。
このCDは去年の暮れに出ていて、まだ普通にamazonなんかで手に入る。
ネットフリマで法外な値付けで出されたりしているのがよくわからないが、
Spotifyでも聴けるのでお試し気分でぜひ。
※残念ながら「只見線のうた」は入っていません!