shallow | 2021.03.21 Sunday |
週末になると雨、計ったように。
ベランダの植物も勢いよく芽吹き始め、春の実感が日に日に増す。
3月の終わりから4月にかけてのこの時期、
ひょっとしたら年末年始よりも「一区切り感」が強いかも知れない。
いろいろなことにやり直しの効く年齢ではなくなった代わりに、
過ぎ去った時の蓄積ゆえか、少々のことでは慌てふためくこともなく。
春は、そうした振り返りで懐かしみを一層感じることのできる季節だ。
A Star is Bornという映画がある。
邦訳のスター誕生というと、かなり昔のテレビ番組を思い浮かべるが、
レディ・ガガとブラッドリー・クーパーの監督主演で話題になった作品だ。
わたしの周囲では本作のサントラが好評で、
2枚組のレコードも必聴と勧められているが未だ手元にもなく。
そうこうしているうちに、最近のリリースをチェックしていたら、
Spotifyで知ったアメリカのシンガーソングライターがカバーをしているのを見つけた。
OSTのクライマックスを飾る1曲、歌はDave FenleyとBriana Moir。
人の声、というのは天からの贈り物だと思う。
聞く者に降り注ぐ幸福の凝縮感よ。
歌の巧拙とはまた違ったところからやってくるもの、
まさしくそれはGiftではないかと。
Dave Fenleyの作品を調べてみると、初期のアルバムがいくつかCDで手に入るほかは、
mp3での入手に限られるのが少々残念だ。
できればいい音質の音源でがっつり聴きたいから。
雨の日は部屋の中でじっとしているに限る。
本も映画も音楽もある生活にあらためて感謝しつつ、
3月という特別な月をしっかりと締めくくれるよう心のパワーを蓄えよう。